読書メーター KADOKAWA Group

一八〇秒の熱量

感想・レビュー
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Kaz
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主人公の米澤さんと同じ、青木ボクシングジムに通っていました。間近で猛練習を積む姿、会長やトレーナーが奮闘する姿を見ていましたが、裏にはこんな葛藤と苦労があったとは・・・。主人公は30台後半ですが、まごう事なき青春のストーリーです。
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たなかはん
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愚直。ボクサーには色々なタイプがあるけれども、主人公の米澤重隆に似合う言葉はこれしかないんじゃないかと思った。36歳から一年でチャンピオンを目指す。私のような人間なら、到底無理だと諦める事を、何をモチベーションにしているのかわからないが、諦めない。 彼女のみね子さんのキャラクターもいいなと思った。本当に彼女がいなかったら、あそこまではやれなかったんだろうなと思った。テレビは見てなかっただけに、のめり込んだ。youtubeにご本人が動画をあげていて、コメントしたら会話ができたのが嬉しかった。
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明日のかぜ
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ネタバレ愚直で不器用なミドル級ボクサー・米澤の9ヶ月間の挑戦を追ったドキュメンタリー。37歳の年齢制限による引退を避けるために日本チャンピオンを目指す、誰もが思う無謀な戦いに挑む。満身創痍で自分を追い込みボロボロになりながらもボクシングに人生の全てをささげる。彼はなぜ、そこまでして自分を追い込み戦わなけれがいけないのか、ずっと不思議だった。彼にあるのは誰に何を言われても諦めない心だけ。A級ボクサーを破り、東洋太平洋ランカーに勝利する。さらに格上の選手と完全アウェイでのラストファイトは手に汗握る展開に勇気を貰えた。
mike

37歳を目前にして、自分を追い込んでいく米澤さんの姿は読んでいてしんどかったです。年齢制限を持たない海外に倣って日本も撤廃の動きがあるようですね。

03/20 19:20
明日のかぜ

ずっと自信を持てない人生でボクサーなのに殴らずに勝ちたいというほど人と争うのが苦手な米澤さん。周囲の期待を裏切れない人の良さが滲み出ていると思います。

03/20 19:31
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アスワンハイダム
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ハッピーエンドではなかったけれど、不器用で無骨な男の生き様に迫った良作。もしフェアな条件下でシェリントンと闘っていたならば…。
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zero
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大して強くもないのに何故これほどまでボクシングに固執するのか? 人は皆自分のなかにいるもう一人の自分である敵と戦っているのだろう。多く場合は倒されしまうが、彼は勝者となったのかもしれない。
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烏龍茶
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米澤重隆という1人のボクサーの生き様を描いたドキュメンタリー本。働きながら闘うのはやはりキツい。しかし多くのボクサーがそうやってボクシングを続けている。リングでは華やかさが目立つけど、日常は地味で苦労が絶えない。食事制限、仕事の調整、家族との関係など、普通に生きていれば悩まずに済むことで苦心しなくてはならない。それでもリングに上がるのは何故か。そこに何があるのか。この本はその答えをひとつ提示してくれた。情熱以外に理由はない。初期衝動を抱えて生きるロマンチストたちが還る場所。それがリングなのかもしれない。
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guncrazy25
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★★★★★
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mike
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ミドル級ボクサー米澤重隆36歳3か月。チャンピオンでないプロボクサーは37歳で引退と決まっている。あと9か月しか残されていない。現役続行するにはB級で1勝してA級に昇格、そこで日本ランカーに勝ってタイトルマッチでチャンピオンを倒すしかない。彼は腰に爆弾を抱えているが手術する時間もない。仕事の週半分は夜勤という恐ろしく過酷な日々。これは技術もスター性もない男が命を削るようにして愚直に闘った激闘の記録である。「今しかねえんだよ!」某映画のセリフだが、このたぎる様な言葉が至る所から聞こえるような熱い1冊である。
CABIN

実話なんだ〜😳ボクサーの定年を初めて知りましたが、36才でプロボクサーをやってることにビックリ‼️

09/12 20:04
mike

私も初めて知りました。米澤さんが30過ぎてからボクシングを始めたことにも驚きます。

09/12 20:26
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はるぱ
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読メで知って手に取った。年齢制限による引退を間近にしたおじさんボクサーの密着ドキュメント。“和製・ロッキー”のような実話である。著者はNHKのドキュメンタリー番組を担当したディレクター。端正な文章が淡々と描く主人公の姿にホレてしまって、自分のことのように応援しながらの一気読みだった。特にクライマックスの試合の描写は圧巻で、息を詰めながら読むことになった。読了時には泣けてしまった。読んでよかった。おすすめ。
mike

はるぱさん、とても熱い話でした。闘っているのは選手だけでなく、小さなジムを経営する者も並々ならぬ苦労をしている事も初めて知りました。紹介ありがとうございました。

09/12 13:13
はるぱ

共読お疲れさまでした。いい本でしたねー(^^)

09/12 13:33
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MOKIZAN
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2013年一人のプロボクサーの記録。36歳を『老体』と評する世界。日本B級ランカーであった米澤氏が、世界ランカーとフル12ラウンド=2160秒闘いきるまで。ご当人の気の高さを私が推し測ることはできない。目標を達成出来ずに終わる見込みだけで始まった撮影取材。当初はご自身で「ボクシングに向いているかどうか、それは何とも言いようがない」と評していたのが、世界ランカーと交えるまでに。先に読んだ格闘技フィクションも良かったけど、実録本にはその虚飾では到底たどり着けない、表現されぬ中からの熱さを読み受ける。
MOKIZAN

取材時に発した自身の気についての言葉。その言葉の内から自身を見つめ直し、鼓舞されて自ずと気が高まってゆく、この取材による刺激も後押していたように読めました。

05/12 05:39
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ヨシオ・ペンギン
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定年ギリギリのボクサー米澤選手が試合を重ねるごとに周りも狂ったように米澤に熱くなっていく。その一体感というか、勢いのまま突っ込んでいく感じに当てられる。あと一歩という手がかかるかかからないかという瀬戸際に全員で向かっていくその姿にじーんとしてしまった。
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天邪鬼郎
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ボクシング、面白いですね。久しぶりに読むのがもったいなくなり、途中でインターバルを取ってしまいました。正直羨ましいです。まわりに支えられながら打ち込められることがあることを。一時期後楽園ホールで年間10試合近く観戦していた時もありましたが、最近は足が遠のいていました。 再び熱い男たちの戦いと拳にかける情熱にふれてみたいと思わせた一冊でした。
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Kent
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日勤、夜勤の不規則な勤務をしながら過酷なトレーニングを毎日繰り返し、ろくに寝ることもできず腰に病気まで抱えるという満身創痍の中、それでも年齢制限による引退を回避するために必死に闘い続ける。負けどころか引き分けすらも許されないギリギリの闘い。しかも本来であれば勝負にならないような格上の相手との闘いの連続。そんな崖っぷちに追い込まれた人が見せる気迫と生き様に心打たれ、最後まで奇跡を信じて手に汗握りながら読み進めた。心揺さぶれる素晴らしい本であった。
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むぎじる
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ネタバレ日本ボクシングコミッションにより、プロボクサーは37歳で引退することが決められているそうだ。しかし、チャンピオンには年齢制限がない。青木ジムに所属する36歳3ケ月の米澤重隆が、その壁を超えるために費やした9ケ月が描かれている。米澤は年齢も高く、戦績も平凡以下。ファイトスタイルは地味でパンチの重さもない。しかし、引退したくないという本人の気持ちに会長とトレーナーが賛同した。格闘技であり興行の色が濃いボクシングという独特の世界観と、1R=180秒に込めた熱量に取り込まれた人々。手に汗握る読後感。
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Yutaka  Matsuzawa
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37歳定年引退を逃れる為に36歳のB級プロボクサーがチャンピオンを目指すドキュメンタリー。米澤重隆は一発で仕留める鋼の拳や華麗なステップワークは持ってなく「愚直に前へ。そしてボディ」がスタイルのファイター。華がない。あるのは生真面目さ。ボクサーとしては下り坂、夜勤も多い派遣社員を続け持病持ち。ボロボロなのにハードな挑戦を続ける熱源はいったい何なのか?米澤の所属する青木ジムの会長やトレーナーそして著者をも巻き込み奇跡は起こるのか?重要なのは実話だということ。いったいどうなるのか熱量を感じる読書だった。〇
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ごまだんご
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おもしろかった!一気読み。 このボクサーは愚痴も吐くし弱みも見せるし全くスーパーマンではない。 そんな弱さを抱えながら、それでもいくつもの勝ち星を上げてきた姿がとてもかっこいい。 著者や周囲の人間がこの挑戦にぐいぐいと引き込まれていく様に、自分も一緒になって経験できた気がする。
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武藤吐夢
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B級ボクサーの最後の挑戦を描いたルポルタージュ作品。180秒。3分はボクシングの1ラウンド。そこで放つ熱量の根源に迫った実話。なよなよのおっさんボクサーかと思いきや、作者の書き方もあると思うのだが、熱い。スピリットが熱い。最後まで諦めない粘り強さが彼の真骨頂。何度も何度も挫折しそうになりながら、それでも心を立て直して立ち向かう。恐怖とか、自分とか、そういうものに立ち向かう。そして、最後は世界ランカーと互角の試合をするという感動の物語だ。とても熱量のある文体であり、作者のボクサーに対する思い入れが伝わる。
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ただぞぅ
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プロボクサーの米澤重隆。年齢的にも引退間近でありながら夜勤もこなし、不規則な生活の中でボクシングに打ち込んでいる。食事は味付けのない鶏の胸肉にワカメスープのもとと青汁を入れただけ。そんな過酷な状況に身を置き、闘う姿は男の中の男。最初で最後の世界ランカーへの挑戦。舞台はAUSのゴールドコースト。待ち受ける世界の洗練。勝つためには手段を選ばない。時差、移動ルート、相手の不利な条件を突きつけてくる。それでも立ち向かう姿に感銘を受ける。「人生は一度きり。好きなことをしなければダメ」みな子さんの言葉が忘れられない。
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heather
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あるB級ボクサーの、引退を回避するための挑戦とその結末。結果はあらかじめ分かっているが、効果的にまとめられた構成のため最後まで緊張感が続く。だがしかし、だ。この話の本当の主人公は著者山本草介ではないのか。無謀な挑戦を後押したのはドキュメンタリー番組のカメラの力も大きかったはず。山本はまるで叙述トリックのように自分の存在を巧妙に消しているが、むしろこの挑戦を熱望し、後に引かせなかったのは山本自身の熱量だったのではないか。読後頭に浮かぶのは、そうした山本を受容し、撮影を許した心優しい米澤重隆の姿である。
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もえたく
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年齢制限による引退を避ける為にチャンピオンを目指すプロボクサーの無謀とも思える挑戦を撮ったドキュメンタリーの書籍化。愚直なまでに前に出るスタイルに、胸熱くなりました。「勝者と敗者でここまで差がつくスポーツはないのではないか。殴り合いの敗者が味わうのは、負けの悔しさだけではない。己の力のなさだけでもない。確実に体の痛みが伴い、後遺症もつきまとい、その中で敗者の屈辱を耐えるのが、このボクシングというスポーツだ」
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Drivin' a blue car
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作中に出てくる番組の、最後の方だけだったが、テレビで観た。6・7年前の放送だったということだが、読み進めながら鮮明に思い出せたし、テレビ以上に読み進めながら応援したし熱くなった。感動の一言しかない。あきらめない気持ち、一つのことに突き進めるものに出会えた喜び、いくつになったって、持ち続けているべきであることを改めて感じさせてもらえた。同世代の人間ではあるが、たくさんのことを学ばせてもらった。
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しおうり
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この本卑怯。ボクシングというある種魔力のある格闘技。引退までのタイムリミットがある36歳のロートルボクサー。筆者を含めた熱い関係者。それらが引き寄せる奇跡。面白くない筈がない。
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さーくる・けー
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ネタバレ年齢制限を回避するためにチャンピオンを目指した無名のボクサーの挑戦を描いたスポーツノンフィクション。映像作家である著者が、NHKのドキュメンタリー番組には収めることができなかったストーリーを紡いでいます。ボクサーの”諦めない心”に引き摺られて「おかしくなっていく」ボクシングジムの会長、トレーナー、番組プロデューサーとともに、読んでいる自分も引きこまれ、没頭していきました。ページが進むごとにボルテージが上がっていく熱量に圧倒させられました。できるだけ多くの方に読んでほしい、お薦めの作品です。
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imagine
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高野秀行さんが紹介していた本。36歳のB級ボクサーが、37歳で引退という年齢制限を逃れるため日本チャンピオンを目指す。この無謀な挑戦をドキュメンタリーにする場合、大抵は「なぜ」という切り口になる。だが、主人公米澤の挑戦は、それだけでは理解できない。合理的な≪理由≫から、はみ出しているのだ。ジムの会長、トレーナー、米澤の彼女、そして他でもない著者も、そんな状況に巻き込まれて行く。強引なマッチメイクも、取材しながら抱く感情も、後から振り返れば絶対おかしくなっている。読んでいる間、おかしくなれます。一気読み。
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bocdc
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"けれど、僕は、すべてを賭けた人間の姿が見たかった。すべてを賭けたこのボクサーにどんな景色が見えるのか、知りたかった。これは興味本位ではない。僕自身が、そんな人間になりたくても、なれないまま、米澤と同じように三六年生きてきてしまったからだ。"
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小島愛一郎
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★★★☆☆ いやぁ、単純に面白かった。密度の濃い数年を生きられる、経験できるだけでも羨ましいと単純に思った。米澤選手の試合中の写真と、最後の試合が終わって数か月後の写真の双方が記載されているが別人だ。作者自身も密度の濃い時間だったと思う。皆さん、本作を是非、ご一読下さい。
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sec - akko
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現実なのにフィクションかと錯覚してしまうような内容でした。うまく言えませんが、男の人の方が米澤さんの魅力にやられてしまうような気がします。
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R
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ボクシングという世界を少しだけ体感できるような読書になった。かなり面白かった。もともとはテレビのドキュメンタリにもなっていたようなんだが、勝てる見込みもなさそうなボクサーが、引退しないためにはチャンピオンにならないといけないと、漫画みたいな話に挑んでいくのを追いかけていくんだが、その挑戦も面白いけど、ボクシングという興行がどのように成り立っているかの部分や、一種の熱狂、狂気みたいなのも見えたりして、ぐいぐい引き込まれた。余生を自覚できるイベントを持ったというのは、羨ましいとも思えた。
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kawa
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ネタバレ満37歳の引退期限まで後9カ月の中年B級ボクサーの米澤重隆、戦績は5勝6敗2分と平凡。未だ燃え尽きることが出来ない彼が引退を免れるには、日本チャンピョンか世界ランカーになる道しかなかった。そんな困難かつ無謀な道を目指した9カ月、その檜舞台は世界10位への挑戦という異次元ワールド。クールなガッツが持ち味(ほめ過ぎ?)の米澤と、プロフェッショナルな仕事をしつつ、試合では熱くエキサイトするジムの会長やトレーナーが好対照。熱い格闘技の世界が体感できる好書だ。
kawa

ノンフィクションです。

11/17 16:56
0255文字
キミ兄
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誰もが、そして作者自身も驚いただろう中年ボクサーの突然の覚醒。その驚きと戸惑いが文章に正直に出ている。ドラマチックにならずしかしボクサー本人が発する熱量が確実に伝わってくる。映像もみたいけどどこにあるのか。☆☆☆☆。
0255文字
ジム
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やり遂げるとは何なのか、考えさせる一冊。
0255文字
Y2K☮
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沢木耕太郎「一瞬の夏」や町屋良平「1R1分34秒」を好きなら耽読必至。ボクシングに年齢制限による強制引退があるとは知らなかった。続けたければ王者になるしかない。主人公は殴るのが好きじゃない(!)上に試合前にも連日夜勤に入る36歳のB級ボクサー。プロデビューが33歳という時点でおかしい。しかも元アマレスラーで総合格闘技もやっていたが打撃は不得意だった。おまけに近眼。突っ込みどころが多過ぎる。しかしこの謎めいた男のストイックな挑戦が徐々に周囲へ伝染し、読者の心も滾らせる。こんな生き方に心底憧れる。小説書くぞ!
Y2K☮

Gフック「このボクサーには何かに秀でたものがない。巧みな技術もスピードも、優れた反射神経もない。おまけに眼鏡をかけなければ仕事ができないほど、視力も悪い」「優れたところをあえて探すとすれば、自分自身の才能のなさを心の底まで自覚していたという点」「僕は、強くなりたいだけなんですよ。自分をどんどん高めたい。それが目的なので、別に殴りたいわけでもないし」「人が人を愛せるのは何かをしているからではなく、何をしてもいいと思える人だからなのだ」

10/25 22:01
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とうゆ
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○超面白かった。36歳のB級ボクサーが7ヶ月で日本チャンプを目指すという、ドキュメンタリーでありながら漫画の様なストーリーなのだが、本当に実話か?と思うほどのドラマチックな展開が続く。肉体的、精神的にもキツいであろう社会人とプロボクサー生活をサイボーグの様に過ごす米澤。その狂気は周りを巻き込みら信じられない舞台へと米澤を導く。30台目前の自分は勇気を貰えた。努力しよう。少しづつでも。
0255文字
Teruhiro Komatsu
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こんな人生もあるのか…以下引用【決して美しいボクシングではない。見ていて痛快なボクシングでもない。わかりにくく、地味。けれどそれが米澤だった。繰り返すが、このボクサーには何かに秀でたものがない。巧みな技術もスピードも、優れた反射神経もない。おまけに眼鏡をかけなければ仕事ができないほど、視力も悪い。さらには劣勢を一発でひっくり返すパンチ力もない。そんな米澤に優れたところをあえて探すとすれば、自分自身の才能のなさを心の底まで自覚していたという点ではないだろうか。だからここまで、ひたむきにボディが打てる】
0255文字
ふぇるけん
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平凡なB級ボクサーだった36歳の男性。プロボクサーの引退年齢は37歳と定められているらしく、引退を回避するには日本チャンピオンか世界ランカーになるしかないと。普通なら誰もが諦める状況で、なぜかこの男は諦めない。ものすごく節制しているかといえば、夜勤明けなのに十分に睡眠をとらずにスマホをいじっていたり、彼女の家に大量の荷物を送りつけたり、典型的なダメ男と言ってよい。それなのに、なぜかみんな熱に浮かされたように彼をサポートする。最後の試合ではこちらもハラハラして応援してしまう、そんな不思議な読後感。
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遊々亭おさる
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職業プロボクサー、36歳、通算成績5勝6敗2分け。プロボクサーの定年は37歳。燃え尽きていない平凡なロートルボクサーに科せられた引退回避のための絶対条件は、日本チャンピオンになること。この針の穴を通すような無謀な挑戦は、ジムの関係者や取材者を巻き込んで狂気を帯びた熱狂を生み出す。筋骨隆々のハリウッドスターの姿が脳内をよぎるスポ根ノンフィクション。人生の全てをリングに立つことに注ぎ込み、廃人覚悟の戦いが続く。そこに山があるから登るんだ。引退後の人生を余生だという男。そう言い切れる男が少しだけ羨ましくもあり。
むぎじる

遊々亭おさるさんのおかげで、凄い本を読めました!心震えました。どうもありがとうございます('Д')

01/04 17:55
遊々亭おさる

むぎじるさん、楽しまれたようでなりよりです(^_^)感想を拝見して僕もこの本に閉じ込められた熱狂を思い出し、再読したくなりました(^-^)

01/04 22:34
4件のコメントを全て見る
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tetsubun1000mg
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日本のプロボクサーは37歳の年齢制限があり、チャンピオンになれば引退を免れる。 取材の時点で36歳3か月、通算5勝6敗二分けのミドル級B級ボクサーのノンフィクション。 NHKのドキュメンタリー番組で放送されたそうだが記憶にはない。 本書の出だしは有名な選手ではないので、対象の米澤選手の生い立ちやジムでの練習風景や、日常の仕事の様子などが語られる。 日本ランカー外なので技術も、練習時間も、寝る時間もまともに取れない。 終盤のオーストラリアでの世界ランク10位の選手との魂の対戦で周りの人や読者も感動させる。
0255文字
Yuichi  Fukumoto
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大好きなボクシングのノンフィクションもの。新聞広告で見て購入。数々のボクシングを扱った名作はありますが、この作品も劣らず、素晴らしいものでした。この作品が初の著書とは驚きです。今のところ今年No.1です。★★★★
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あつ
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主人公の米澤はなぜボクシングに必死になっているか自分でもわかっていない。 ボクシングのため契約社員で仕事をきっちりとこなしながら試合をしている。 読んでいて面白いが、自分に置き換えると壮絶すぎてしんどくなっていた。 なぜなら37歳でボクシングにかける時間と情熱が今後につながるなら良いが引退したらそこで区切り。勉強みたいに努力が資格に繋がるのとは違う。 ただ、本人は短い一瞬を懸命に生きている。 今は将来を計算している自分ですが、30代終わりまで目の前しかみていなかったことを思い出した。
0255文字
YUTAK
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ドキュメント。フィクションとは違うリアルが良かったし。部分的に泣けるところもあるし、山本さんの人生ももの凄い熱量。面白かった。
0255文字
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