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現代思想 2020年6月号 特集=汎心論 ―21世紀の心の哲学―

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しゅがぁ
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ネタバレ【平井靖史「ベルクソンの汎質論」メモ】 〈ベルクソンの立場は、現代汎心論におけるヴァリアントのなかで、まずは一種の汎質論、さらには一歩進んで汎経験論に相当するものと位置付けることができる。したがって検討すべきは、彼の言う「記憶力」が、「感覚質(いわゆるクオリア)」や「経験」の成立をどのように説明するか、である。〉
しゅがぁ

つまり、〈この記憶力は、ある人格や意識に内的なのでなく、変化というもの一般に内的である。すなわち変化が変化として成立するために不可欠な要件をなす。(…)変化の実在性を維持するならば何らかの仕方で「前」が「後」のうちに引き継がれる必要がある。(…)それを(通常の人格的含意を払拭した上で)「(原基的)記憶力」と呼ぶことにしよう、と駒を進めるわけである。〉

07/04 23:16
しゅがぁ

〈物質からも心からも独立に定義された第三項〉としての「記憶力」が、こうして汎心論を経験的に探求せしめるものとする。……他にも面白い部分はあったが、この論文についてはとりあえず一旦メモ終わり。勉強になった。

07/04 23:18
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0255文字
ころこ
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巻頭に永井均のインタビューが収録されています。永井は汎心論を認めていません。〈私〉だけが〈私〉から分かり、心は〈私〉という形式そのものだ。世界はその様なあり方としてある。累進構造が他者にも適用されるが、心を持つ他者は概念上あり得ない。が、それを想定した途端に、他者もそれと同じ形式を持つ。その様なあり方として、他者にも心があるという形式はあり得る。とはいえ、〈私〉とは端的な現実としてある、としか言いようのない世界の開かれである。時間も同じ累進構造を持っているといいます。クオリアとはこの形式の勘違いです。
0255文字
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