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飛田残月 (ちくま文庫)

感想・レビュー
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ネタバレシリーズ三作目(青も読んでるはずやのに登録してない…挫折したっぽい。もう一回買おう)。良かった。統一性はあるようであんまりないけど、共通してどの作品も湿っぽくて切ない。雑草の宿、雲の花が特に好き。男臭い主人公(著者がモデル?)が不自然に登場しすぎるところは慣れなかった。
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ぼっせぃー
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「飛田残月」「雑草の宿について」「事件の夜」「雲の花」「夜の聖像」。境遇を分かち合うということがまだ自由にできた時代について考える。相手の属性への解像度が高まりすぎた、あるいは個別の属性への依存度が高すぎる現代においては、境遇などというざっくりとしたものへ強い感情を向けることは己の身の危険すら招きかねない。しかし、他者に自らを投射する、投げ出してみせる瞬間にのみドラマが生まれるのだ、という立論が“飛田ワールド”なのだと三部作を通して感じる。「飛田残月」などはまさに属性の解像度を変化、反転させる様が上手い。
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Shinya Fukuda
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全部で八篇の短編が収録されている。飛田が舞台になっているのは前半の三篇。これは出来がよい。後のも良いのだが展開が如何にも小説という感じで現実味が乏しい気がした。面白いのだが。雲の花は途中から結末が予想できる。木の芽の翳りは展開が出来過ぎ。夜の聖像は登場人物間で話題になっていた女が終盤に登場しこれまでの状況を大きく変える。憎悪の影は悪賢い男と女にいいようにされるエリートの話。霧の顔は腫れた顔をスカーフで隠す女の話。飛田残月の顔に蛇の痣がある女と何処か呼応している。これを最後に持ってきたのは編集者の上手い所。
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Shoji
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西成という特殊な街での男と女の人間模様。登場する主人公の女は娼婦。欲望に翻弄される男と女の描写が凄い。この小説に書かれたことは、西成という街では日常の一コマかもしれない。じめじめして、すえた臭いが漂ってくる、そんな物語だった。
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JKD
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戦後の混沌期を象徴するかのようなジメジメと暑苦しい雰囲気の中で男と女が必死に生きる姿がとにかく生々しい。西成とか飛田が舞台になる話は、不思議と元気が出てきます。
ミカママ

アマゾンで単行本が2万円超なんですけど💦

10/04 01:32
JKD

文庫本ですが、近所の本屋で普通に売ってましたよ~

10/04 10:51
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バボイヨシヤ
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孤独、哀愁と優しさが溢れている。二冊目にして、黒岩重吾にすっかりファンになった。先に読んだ同じ街に住む人々を描いた連作集のような『西成山王ホテル』に比べて、こちらはキレ味のある短編をいい意味で寄せ集めた雑多な味わい。作家自身が実際に体験した手記のような作品もあった。ちくま文庫からもう一作『飛田ホテル』という短編集も出ているので読みたい。アルビレオによるシリーズ装丁がタイトルロゴ、西川真以子さんの装画がバッチリハマっててカッコいい。
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鷹ぼん
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黒岩重吾の「西成、飛田もの」の復刻シリーズ第3弾。今回は飛田を舞台にした物語に加えて、石油ショック以降の男女の物語や、なんとコペンハーゲンを舞台にした物語もあり、時代が幅広かった。大学生のころに文庫で読んだ。手元にはそのころの本もあるのだが、何と言っても活字が小さい!ってわけで、この復刻シリーズは大変ありがたい(笑)。小説の舞台が飛田であろうが、コペンハーゲンであろうが、女性は時にしたたかで、時に恐ろしく、時にあまりにもか弱い…。まだまだ読みたい作品目白押し、ちくま文庫さん、引き続き続々と復刻よろしく!
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やいっち
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著者は、証券会社、闇ブローカー、同人誌「文学者」のグループに参加など、さすがに濃厚な人生経験の持ち主(Wikipedia参照)。多額の借金を抱え、「帰るべきところがなくなったために、退院後は釜ヶ崎(あいりん地区)のドヤ街、飛田商店街に近い東田町に移り住み、トランプ占い、キャバレーの呼び込み、「水道産業新聞」編集長などさまざまな職業を経験。飛田の娼婦たちとも顔なじみになる」という。本短編集は、特に飛田商店街に近い東田町に移り住み、飛田の娼婦たちとも顔なじみという経験が裏うちとなっている。
やいっち

著者(1924年 - 2003年)の本を初めて読んだのは、四半世紀前、『茜に燃ゆ 小説額田王』だった。当時、我輩は古代史に熱中していたのだ。古代史など歴史に種を拾う作家と思っていたが、案外幅広い題材を扱う作家のようだ。

08/30 15:53
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kiiseegen
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八つの短編が収録。「黒岩・西成モノ」は病み付きになる。四作目、五作目と復刊して...期待してます。
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飛田残月 (ちくま文庫)評価90感想・レビュー9