形式:単行本
出版社:くんぷる
べてるの家のルーツも紹介されている。その一つがドイツにある総合医療・福祉共同体ベーテル。ここは、ナチスによる「障がい者絶滅政策」から障がい者を懸命に守った。そこをべてるの家の人たちは訪れて交流する。またスリランカにあるNESTという活動団体をも訪れ交流する。このNESTもまた、精神障がい者医療だけではなく、地域社会への介入、エイズとともに生きる人々の生活支援、子どもの教育を受ける機会の保障等多岐に渡って活動している。べてるの家は地域と繋がっているだけではなく、こうして世界各地の活動団体とも関わっている。
この本は、「病気」や「弱さ」のもつ可能性を様々な角度から述べている。現代社会に疲れてしまった人、違和感をもっている人、苦しんでいる人にぜひ読んでいただきたいと思う。私もまた、「弱さ」に向かって「降りていく生き方」を選びたいと思う。もう年も年だし、「弱さ」を前面に出し、そこに徹底していく道こそが向かうべき方向だと思った。
気鋭の分子生物学者として脳科学の頂点を極めながら臨床精神科医になった、統合失調症研究の第一人者・糸川昌成先生の母親は、統合失調症の当事者ですが、先生は長くそのことをひた隠しにしていたようです。「心の病を考える」の対談の中で、次のように語ります。「目の前にいる患者さんを気の毒だと思ってなんとか治って欲しい、と一生懸命診察しながら、じゃあお前のお母さんはどうしちゃったんだよ、という声が、自分の中でずっと自問自答してしまっていて、結局母は病院で亡くなってしまう。生きている間には会えなかったんですね」。……。⇒
「苦しくて、睡眠時間も4時間ぐらいでずっと研究をしていた。母にお詫びをするように研究をしていたんです。僕が50歳の時に、中村ユキさんと夏刈さんに出会って、初めて母のことをどんどん語っていくということができました。だんだん自分の中でいろんな問題が解決していくようで、母が病気じゃなかったらどんなに幸せだったか、母が病気だったから不幸だったんだとずっと思っていたのが、母の病気を研究して、母を治せたかもしれない薬を開発している僕というのはこの世に生まれて来た意味があるということが、50歳で初めてわかったんです」。
kojiさんの確かな力強いメッセージ受け取りました。弱いからこそ、『繋がる』大事なことですよね。
恐縮です。 弱いと認めることは 大事なことだと思います。
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