形式:単行本
出版社:小学館
形式:Kindle版
「『燃やしなよ!燃やせばいい。詩ならここにある』わたしはそういって、胸をこぶしでたたいた。『わたしを燃やす?わたしも燃やすの?燃やすんでしょ、燃やせるなら』」/『わたしは夢を見つづける』や『タフィー』のお蔭で、やっと読む気になれた。途中から完全にシオマラに感情移入したが、マミの激し過ぎる抑圧に反発しつつも何処か本当に娘を愛する気持ちも見えて苦しかった。親になれば多かれ少なかれ誰しもが持つ狂気かもしれない。
兄の名前エグゼイヴィアはXavier、ザビエルの事のようだ。
気になります🤩
美紀ちゃんが読んでいた『少女と少年と』がカーネギー賞候補だったので、そこからたどり着きました😊
P.266『わたしの心は、手』 それも、固くにぎられ、 こぶしになる手。 きゅっと縮こまるもの。 レーズンみたいに、 きついTシャツみたいに、 丸めた指みたいに。 なのに、その指をつつんでくれる もう片方の手はない。 だからそのゆびは 自分に食い込むだけ。
長文レビューはこちら。 https://www.honzuki.jp/book/295657/review/260361/
高い評価を得ているということで、アマゾンで原書の表紙を見たときから興味を持っていた。母親や信仰との葛藤、女性として移民の子として世間から向けられている視線への抵抗感や無力感、恋や性への憧れといった色々なものが込められていて、しかし彼女の綴るものは瑞々しく闊達としていて、するする胸に入ってきた。彼女が言うように「どれも少し自分たちの物語のように思えた。」(p.326)シオマラは自分を「戦士」と言ったが、相手を打ち負かして終わりというのではなくラスト和解があったのもよかった。傑作。今年のベスト5には入れたい。
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