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路上のX (朝日文庫)(Kindle版)

感想・レビュー
61

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出口求
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全く衰えることのない筆者の語彙力と鋭い視点に感服。 そして一気に読まされました。本当に凄い筆力です。 自分が真由たちと渋谷に出て、JKビジネスに巻き込まれるような感覚を味わいました。財布の金と比べられる女。 それは本当は不幸であるはずなのに、何故か日本では「納得していれば良いこと」になっている。 救いようのない世界で、サバイバルしている女の子たちのしたたかさ、そして脆さを感じ取れる一冊です。
0255文字
やまおじさん
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桐野夏生作品には「ブラック桐野ワールド」と「ホワイト桐野ワールド」の2種類があるという説を読んだことがあるが、これはブラックもブラック、真っ黒な、現代の女子高生たちをとりまく世界。文庫版解説(仁藤夢乃=Colabo代表)を読むと、これが現代日本の生々しい現実なのだと納得。絶望的な気分になる。少女たちを食い物にする男たち、自分の子どもたちを見捨てるどころか虐待する親たち、隔離施設に閉じ込めることしかしない・できない行政。この現実を直視させられた。物語の展開は、さすが桐野さん。最後の種明かしが秀逸。傑作だ。
やまおじさん

ときどきAmazonに寄せられている桐野作品の評価で、最低評価(星ひとつ)のコメントを見るのですが、吐き捨てるようなコメントは不快。いやなら読まなきゃいいのに、と思いながら、評価(好き嫌い)の分かれる作家なのだなと。まあ、匿名のAmazon評価など見ない方がいいのでしょうね。

07/27 13:57
0255文字
キタムラ
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苦しい。安心できる家がない、頼れる大人がいない、お金も知識もなく、男には値踏みされ、すべてが敵に見える。「普通の家の普通の子」だった自分はもう壊れてい、唯一の希望だった母親との再会は思いもよらない形で裏切られた。まとまった金を得て、リオナとなんとか良い方に向かっていけるよう祈るしかない。
0255文字
ごま
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衝撃的な内容だったけど、事実は小説より奇なりというから実際あり得ることなのかと思った。少年院に入っている子どもたちの多くが親から虐待を受けているという。その中の一人が言ってたけど、「育てられないなら生むな!」読んでいてつらかった。どうしたら救えるのだろ。
0255文字
ほっぺりんご
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これぞ桐野夏生ワールド。いい人がどこにもいない。裏切りと絶望しか感じさせない。最初の数ページだけで「面白い本だ」と思わせてくれ、その後一気に読了。正直、桐野夏生フリークからすると想定の範囲内の展開・結末だったが、それでもひしひしと震えが伝わるこの感じ。10代の恵まれない若者のディストピア。
0255文字
歩
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まだ高校1年生なのにクソみたいな親に捨てられ、学校にも通えず住む所もなく食べる物も無く生きる為に仕方なくJKビジネスに手を染めるホームレス女子高生。登場してくる男は全員クズで変な性癖があり気持ち悪く、周りの親戚も冷たくて、分かり合えるのは同じ境遇の友達だけ。最後にやっと母親と連絡が取れたが「一人で生活する為に二百万くれ」とは、結局問題解決する為にはお金しかないという残酷な話しに読後は疲労感しかなかった。
0255文字
Yoshiko Kouchi
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周りの大人が悪すぎました。親を選んで生まれてくることはできません。真由とリオナには幸せになってもらいたいです。
0255文字
akubita
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親の勝手で親戚に預けられまとな生活を送らせてもらえず渋谷に居場所を求めた少女の話。当然の流れが待っているのだが、それを当然と思ってしまう傍観者に仁藤夢乃さんの解説がガツンと響く。(読みながら仁藤夢乃さんのような活動をされている方もいるから最悪の事態に陥る前に何とか…と思っていたので当の仁藤夢乃さん登場に嬉しい驚きだった。)子供のことは社会が絶対に守らなければならないのに、自業自得やどっちもどっちなんて言葉を投げかける人たちに「そうではない」とはっきり反論するためにも読んで良かった。
0255文字
lily
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中学まで何不自由なく育ってきた真由が、一家離散を経験する中で様々な体験をして穢れ、歪み、荒んでいく。ミトやリオナとの出会いは一筋の希望をもたらすように見えるが、とにかく大人の男がみんな汚くて絶望しかない。東大生の秀斗などかわいいもので、それ以外は性欲と金欲に埋め尽くされている。日本には、選択肢のない人生を歩まざるをえない16歳の女の子がいる。小説だが、実際に似た話はゴロゴロ転がっているのだろう。物語は親から金をせしめるところで終わるが、彼女の人生は続くのだ。解説が仁藤夢乃というのが希望につながる一冊。
0255文字
nakae
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ネタバレ環境が変わると、言葉遣いも行動も変わる。 主人公の真由、預け先の叔母、実母…と色々なキャラクターが登場したけれど、皆生活や心に余裕がなく、自分の気持ちを言葉にするのが下手だと感じた。もっとオープンに会話をしていれば、防げたことも多い気がする。 真由のグレ方は幼稚かもしれないけれど、年齢を考えると仕方ないとも思った。 真由、リオナ、ミト、孤独を癒すために集まった3人だけれど、この先も3人でつるんでいると、誰かが誰かの幸せな人生の足を引っ張ってしまいそう、と思った。
0255文字
Åκ
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現実にある、JKビジネスと、お金で買う男たち。切ないとは無責任で語れない。今年最後に読んだ本があまりにも切なすぎた。
0255文字
菫子
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居場所をもとめて渋谷をさまよう少女たちと援助交際の現実をただ書いただけの作品。だけどこのような現実を知らない大人たちに現実を知らせるためには価値がある作品だと思う。現実を知っている自分が読むと現実はもっと酷いのだという苛立たしさが膨らみ、救いのないラストと希望のない現実社会にたいしてずっしりと落ち込むきもちになり嫌な思いだけが残りました。
0255文字
alison
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ものすごい疾走感で睡眠時間削って読んだ。監禁はされるんじゃなくてしたところがすごい。
0255文字
ぽんたろう
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小説でなく実際にあるんだろうなぁ。新聞に事件が載れば明るみになるけどそれって大抵、悪い結果になってからだから。只今、実行中は表にでないから。長い夜を過ごす子どもたちは少なくないんだろうな。
0255文字
s_n
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思ったよりもJKたちは被害者然としておらず、加害者側に回る場面もありそこは著者らしくこのテーマではあるが好感ををもった。タイトルが何のことだったのか気になった。
0255文字
ぱひ
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ネタバレ再読。ああ辛かった。今読んでも、真由の母親の気持ちは分からない。リオナの「真由には、こうゆう暮らしは無理だよ」がすごく胸にきた。
0255文字
カズー
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桐野夏生の小説を読み終わった後は、何かどっしりとした感情が心の底に残り、いつも圧倒されてしまう。今回の作品、主人公はJKたちだ。この小説は解説者の仁藤夢乃が多くを語っている。JKビジネスを批判することはともかく、行政たちが発するポスターなども、これらを加害者に強く抗議するのではなく、どこか被害者に注意を促す形になっていないのか。悪いのはどっちだ、はっきりすべきだ。「援助交際」などど言う言葉は、まるで大人たちが可哀想そうなJKに援助しているという加害者肯定になっていないか。そんなことを考えさせる小説である。
0255文字
ボン・ミーハー
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もはや、一般人にとってショッキングなケースを紹介してでも社会にアピールしなければならない問題を扱っていますね。このままでは、男たちは更正せず、男たちの都合のイイ「理想論だけでは」という屁理屈とその利権に群がる連中によって、「必要悪」、「黙認すべき悪」かのように世の中を誤魔化し切りそうな危険な問題を扱ってくれてます。そもそも日本では、フツーの文明国が未成年ポルノを人権問題としてどれほど真剣に問題視しているか、問題視すべきかが社会的に共有されていませんね。問題認識の糸口として、社会的に注目されるべき作品ですね
0255文字
のぞのぞ
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なんとも救いのない話。あとがきで、こういったことは未だに現実にあると書いてあり、自分の普通さに感謝したい気持ちになった。一番、腹立たしいのは真由の母親。本当に身勝手。自分のことしか考えていないし、子どもたちは犠牲者。
0255文字
素焼きもん
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圧倒的疾走感、臨場感であっという間に読んでしまった。桐野さんの描く女性は大変な状況にあってもどこかしたたかさが見えて好き。とはいえ弱いと見ると付け込む輩、大嫌い。男女問わずいます。真剣に考えちゃうと「私って無力」となるけど、とりあえず健康に気を付けて働いて納税しよう。映像化しても面白いでしょうね~
0255文字
jupiter68
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相変わらず汚い描写が多い文章です。(笑)まあでもすごいわ。本当に。読者を物語に引きずり込んでしまう。ほとんど1日で読んだ。ただ、すでに読んでいる桐野氏の他作品とは違って、驚くことはあまりなかった。というのは、解説で入っている仁藤氏の文章を先に読んでいるから。 今の渋谷はまた変わっているのかなあ。でも、貧困に巻き込まれる家族の未来はここに書かれているようなもので、この先も変わらないのだろうか、なんてことも思う。
0255文字
もと
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親にネグレクトされ、男に搾取される少女たち。 桐野さんらしい語り口。一気に読まされた。 現実にこういう物語より悲惨な出来事が起こっていることを知りつつ・・・
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うー。
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久々の桐野さん。やっぱりうまい。恵まれてきた子どもがいきなり突き落とされる環境。大人の事情もあるけれど、一度落ちてしまうとなかなかそこから出る手段はない。そして、もともと恵まれなかった子たちと、読めない大人たちの裏。ささいなことがきっかけになり、世界は変わってしまう。そんな部分は知りたくもないのに。もう少し続きが読みたかった。
0255文字
sasuke
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渋谷を舞台にした女子高生の真由とリオナの物語。仁藤夢乃さんの「解説」p.510にある「桐野さんが取材に来られたとき、私の話を聞いて『現実は小説より残酷ね』と言われた」という言葉が本当の重い現実を言い尽くしている。
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栄吉
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★★★☆☆ ちまちま読む。現実にもこのお話しの様な子達がいると思うと…。居た堪れない気持ちになります。強く生きてて欲しい。
0255文字
Ciel
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物語の中だけの話ではない。現実に起こっていることの一部。普通に学校に通い、帰れる家があるのは、とても幸せなことだった。治安はもちろん大事。でも、彼女たちのような人が集まれるような場所をどんどんなくしていくことは正解なのか?難しい。
0255文字
三鷹台のすずめ
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ネタバレ女子高校生真由は突然叔父の家の預けられ、タンス一つあたえられず、朝はなし、夕飯はあればラッキー。お金は2000円を一か月の一度。学費と定期代と制服至急だけでありがたいと思え、という環境。これは他人事とはおもえん。その後に起きたこともひとごととはおもえん。とくにラーメン屋バイトのくだり。という戦慄で読み終える。すばらしいところは真由から途中視点がかわること。捨てた母や児童相談所の職員はリアルだ。わすれていたことめちゃ思い出す。
0255文字
short
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仁藤夢乃さんはテレビやFacebookで発言を見聞きして行き場のない女の子を救いながら、政治や公共福祉による彼らの救済を訴える姿勢に頭が下がる気持ちでいた。本書は彼女の主張と桐野さんのペンが強力なタッグを組んで生まれた小説という感じ。主人公が陥った苦難はスリリングで目が離せない。エンタメ性の中で、現代社会の闇や問題があれもこれも書かれていて読み応えがある。援交パパ活を女子達が小遣い欲しさに好き好んでやってると思ってるひとたちに読ませたい。
0255文字
jamko
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家に居場所がなくお金もない少女たちのあまりに過酷な現代のサバイバル。Colaboの仁藤夢乃さん始めいわゆる〈JKビジネス〉の当事者たちへの取材に裏打ちされた圧倒的なリアリティで「買われる」少女たちの苦しみに寄り添う物語。しんどいけど読んでよかった。〈金を貰ったからといって、初めて会ったおじさんに○○○をして、○○○○をする行為がどれだけ嫌で辛いか。自分が女の子になってみなければ、男には絶対わからないだろう。〉本当に。少女たちの恐れや苦しみに目を背け、楽に金を稼げていいだろうという蔑みが〈買う〉男にある。
jamko

これだけ貧困層が増えた日本で、家が安全な場所ではない未成年は増える一方だと思う。家にいられない未成年が安全に寝泊まりできる、子供を守る場所がもっと増えてほしい。とりあえずColaboに寄付する!

05/17 22:47
0255文字
1212zyxw
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ネタバレ主人公の真由に感情移入出来ず、キャラ設定があまりにも、イライラさせられた。それは、真由が置かれた過酷な環境のせいがあるから、真由は真由なりにハリネズミ状態で心を身を守っているんだ、まだ真由は高校生なんだと思うと、自分が浅はかに決めつけすぎなんだろう。真由のように遺棄されれば、私も同じように棘を持ちながら自衛してたに違いない。そして、解説を読んで、悪いのは真由達ではなく、搾取する大人側なんだと改めて自分の浅はかさに気が着いたよ。あんな環境で、健気でなんて居られるはずもないって。
0255文字
yako
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ネタバレこれは現実問題ですね。少女たちの親もまわりの大人も未熟というか無責任というか。子どもを守れない親も増えてきたのでしょう。なんかやり切れないです。
0255文字
keiniku
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居場所のない少女達を食い物にしようとする大人の視線が実に湿度だけの情のない気味悪さを感じるが、これは小説が現実をすくい取って描いているのだろう。大人は大人で言い分もあり、間違っているかは判断がつかない所ではあるが、賢い責任ある判断が出来るわけではなく、では、少女達の判断との違いはあるのかと言えば変わらんのではないか、と思わされる。 読んで辛いが見に迫る、やはりの桐野夏生なのだ。
0255文字
けろ
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この本に出てくる男たちが悪いのは当然なのだが、その「悪」から守る仕組みは誰が作るべきなのだろうか?社会か、政治か、教育か。そこが一番考えさせられるところだった。
0255文字
さっち
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ネタバレ夢中になって一日で読み切ってしまいました。ここに出てくる少女たちの悲惨な境遇は、皆大人の身勝手によるものだけど、特に真由の場合、真相がヒドい。貧困とか未成年の権利とか、色んなことを考えさせられた一冊でした。
0255文字
mob
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何不自由なく育った中高年女性が目が覚めたら悲惨な設定の女子高生、みたいな不自然さが主人公より筆者がリキむ場面でチラつく。ニュースを見て思いつく薄っぺらな言葉を言わせるばかりで、その環境で暮らした実感、喪失感などは何処へ。フェミニズムの発想で安い共感を稼ぐ不誠実か。男性憎悪で復讐も言い訳もしたい薄っぺらさに行間すら残らず。「感動ポルノ」風に「男性憎悪ポルノ」と表現するか。ルポやアンケートとリアルタイムの感情は違うのにね。
0255文字
シナモン
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ネタバレ読みながらずっと この人の作品の孤独感はいつもながらすごいなと思った。親の勝手に振り回される子供達。親は選べないし 酷い親を持った子供は悲惨。主人公はたった16歳で大人の汚さや社会の裏側を知る。渋谷にいるような子達も、こうゆう境遇の子もいるんだろうな。まだ、成人していれば自活の道もあるが、未成年で生きていくという事は こうゆう事なんだろう。JKを買ったりする大人の男が色々出てくるが、本当にゾッとする。こうゆう人も普通に家庭があったり 普通に良いお父さんだったりして 人間の裏側を見てるようで背筋が寒くなる。
0255文字
akemitsu
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仁藤さんの解説が気になって購入。大学生の秀斗をめぐるエピソードなどは桐野作品らしい事件性というか、サスペンス感ある箇所だったけど、主人公の真由やリオナがおかれている状況の危険さ、不安定さなどはかなり取材もされたのかなという印象。行き場を失った女子高生達を商品として扱い、買おうとする大人たちはものすごく気持ち悪いのだけど、今、この子達のようなネグレクトやDV、貧困で家庭に安心できない環境の子は増えてるのだろうし、セーフティネットが必要なんだと感じる。状況がしんどいから読むのもエネルギーいるけど、価値あり。
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