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日本SFの臨界点 石黒達昌 冬至草/雪女 (ハヤカワ文庫JA)(Kindle版)

感想・レビュー
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f/k/a 上海
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本業は医師で、医療小説で『海燕』誌でデビューし芥川賞候補にもなったという経歴の作者のSF短篇集。芥川賞候補作も収録されているが普通にSFなので、必ずしも純文学からSFに転じたという感じでもないようだ。ただいずれも生物学ないし医療に関する学術調査の記録という形式においてワンパターンなのが気になるが(いや、寓話みたいなのも一個あった)、巻末解説から推すにSF以外では違う趣向のもあるみたい。科学ミステリみたいな趣向は好きだし医者だけにディテールまでよく書けてるが、短篇集として偏りすぎなのは編者の責任か。
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たかはし
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日本SF臨界点「怪奇編」の中で特に気に入った作家石黒達昌氏の作品集。医学、精神医学、生物学など様々な学問を基に緻密かつ生々しい世界の数々に魅せられる。そうした作品ばかりでなく、童話のような作品もあり、氏の創造する世界の広さを窺い知る事もできた。
0255文字
SAT(M)
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現役の医者でもある筆者による短編集。仮説と検証を繰り返し、断片は徐々に解明されていくのだけれども全体像はぼやけたまま というような、実験の過程を小説にしたような筋書きが斬新でした。医学・遺伝子・生化学方面に踏み込んで行き、スラスラ読めるとは言えない作品ですが、根底に「科学を進めるのは直感なのではないか」「予め滅ぶべく設計された生命もあるのではないか」「どんなに科学が進んでも”神”的なものは必要とされるのではないか」といったような、”ザ・科学”な考え方と相反するような考えが見え隠れするのが面白かったです。
0255文字
よみ
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ネタバレお医者様でもあるらしく、緻密でリアリティの強い描写は時折現実との境界を曖昧にするほど… 表題になっている二作は冷え冷えとしてよく似た雰囲気、こういった持ち味の書き手なのかと思わせてからの「王様はどのようにして不幸になっていったのか?」が利いている、寓話的で、好きな雰囲気。 「或る一日」が怖過ぎて泣きながら読んだ、非常にグロテスク。
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カチョカミロ
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いや〜 つまらなかった。著者は医師のようで、舞台は彼に馴染みがあるけれど多くの読者には馴染みのない世界。そこに妄想を加え、専門用語を駆使してSF風に仕上げたと言えばいいでしょうか、そんな小説群でした。論文調で科学を装っているものもありますが論理的でないし、表現もひっかかるところが多いです。こういうものがSF小説として認められるということに驚いた一冊でした。話の展開がおかしいと感じるところが少なからずあり、読むのが苦痛でしたが、1000円以上出して買ったものなので、もったいないと思い読みました ^^;
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はどなみ
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勉強しながら読むにはなかなかの重さだった……論文のような淡々とした語り口ながらも描かれる北海道の情景と幻惑的な冬至草の発光が美しい。滅びゆく種族へのやるせなさとそこに固執する人間のエゴの描かれ方がとてもよかった。
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匙
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自壊する生命の不気味な魅力を反復するSF短編集。進化は決して前進するばかりじゃない。生命の目標はより良くなることなんかじゃない。そんなメッセージを感じた。 これからきっと、生命の不思議について想いをはせる度、この本の記憶が闇の中でぼんやりと光る。 作者はけっこう死んでいく少女や吸血、サディスティックなイメージが好きな人だと思う。 北海道の不思議で怖い生命の話、またいつか書いてくれないかあ。
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ぱーぷる・ばんぶー
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芥川賞に3回候補になった医師が本業の作家の8編の短編集。全く知らない作家だったけど、まさに理系の小説でめちゃくちゃ面白かった。
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たなか
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ネタバレ難しい話しが多かった。作者が医師と言う事から医学系アプローチの話しがメイン。雪女は再読。ゾワゾワするよ
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see_none
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わからないところもたくさんあるんだけどそこがきになるっちゃなるんだけどとても面白いのは確か。
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sugsyu
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冒頭の「希望ホヤ」は、奇抜なアイディアと、あたたかな読後感とバランスのいい医学短編。「ALICE」はドキュメンタリー調の冷静な筆致が、起こっていることの異常さを際立たせる。ベストは再読でもやはり「雪女」か。
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y
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何よりの魅力はノンフィクションかと思うほどのストイックな語り方にある。 この語り方でしか得られない感動があると、本書を読んでいる間に何度も感じることができた。 https://www.instagram.com/p/CW8E-Ksvumv/?utm_medium=copy_link
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不璽王
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半分くらいは既読だけど全部傑作だから問題ない。初めて読んだのだと苛烈な描写のみで成り立つ「或る一日」が鮮烈だった。ショッキングな事件を精神分析の面からのみで描写する「ALICE」もとんでもないものを読んだ感がすごい。というか総じて作品の平均レベルが高すぎる
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nekomatadesu
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植物SFの「冬至草」が表題だ。 藤田雅矢「植物標本集(ハーバリウム)」が好きだったので「冬至草」は面白かった。 植物で計算だと津久井五月「コルヌトピア」もあった、ホラーだと藤崎慎吾「蛍女」とか記憶にある。 ホヤは確か動物だったので植物SFではないよね。 全体的に死にまつわる様な匂いがあるように思った。 そういえば、編集:樋口恭介「異常論文」がそろそろ出てるのかな?
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モリヤマ リン
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読了。面白かった!世の中にこんな小説があるなんて知らなかった。縁を結んでくれた伴名練さんや早川書房やツイッターに感謝。うまく感想が綴れないけど、本当に面白い短編集だった。
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待葉
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医師である作者の視点や知識が盛り込まれ描かれる、"生と死"にまつわる話で構成されている短編集。 どの話もインパクトあるんだけども、文章の作りそのものが印象的…… 圧倒された…… すごい……
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狂フラフープ
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素晴らしい。過去の技術水準をもって、もしかしたら有り得たかもしれない対象を科学的に描いた作品だが、これは紛れもなく高純度なSF
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日本SFの臨界点 石黒達昌 冬至草/雪女 (ハヤカワ文庫JA)評価60感想・レビュー17