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霊能探偵・藤咲藤花は人の惨劇を嗤わない (ガガガ文庫 あ 17-1)

感想・レビュー
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のーりん
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ネタバレほの暗いミステリーでよかったです。かみさまになれなかった藤花とその従者である朔が探偵となる物語。文章が本当に美しい。読んでいて情景が浮かぶような鮮やかさがありました。藤花と朔の関係性もいいですね。二人の平穏な会話シーンがかなり好きです。異能を使うときに朔の瞳を見るのが伏線だったとは思わなかったな。朔を縛り付けないためにかみさまを殺した藤花。それが結果的に自分に朔を縛り付けてしまうこととなる。でも、朔は藤花のことを想っていて……。この先も一緒にいると約束して逃避する終わり方が非常に綺麗でした。
0255文字
シオン
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ネタバレ藤咲藤花は15歳。高校生にあたる年齢だが藤咲家でかみさまの劣化品の烙印を押されてからはかつての従者で大学生の藤咲朔の居候になっている。霊能探偵事務所を開き猟奇事件を「少女たるもの」と言って解決していく藤花。朔が一生役目に縛られることのないようにかみさま殺しの犯人になった藤花。異能の発動に朔の瞳を見ることが必要で、朔は藤花のことを大事に想っている。続きは読まないけれど、藤花の黒ゴスのカラー口絵最高すぎる。両目が暴走状態のギアスみたいで私の性癖に刺さりまくりでした。
0255文字
碧海いお
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ネタバレ00年代に発行をされたB.A.D.の続編みたいなことを聞いて読んでみました。 確かに、設定は似ていると思いますが、ヒロインの藤咲藤花がかみさまとなれなかった少女とその従者の主人公の藤咲朔。続編とは違うかなといった感想。 この作者の作品をいくつも読んでいると、猟奇的な描写なのかと思っていたのですが、それが思っていたよりか薄かったと感じました。1巻で5つの事件が起きるという内容。一昔前はこの構想を見かけましたが、最近だとあまり見かけないですね(遠い目)
0255文字
lex
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ネタバレこれ、それぞれの事件の後始末とかどうしているのだろう?とふと思ってしまいましたが伝奇ものだしそういうのは置いておき、結構楽しめました。それでも2つ目の事件、自殺でやり過ごせるものなのだろうか……清音さんは何故働き続けているのだろうか……というか、人骨の依頼状割と衝撃度高いですね。異能サイド以外の人達もそこそこネジ外れている人多いのではと感じました。トリック目当てで読む探偵ものでは無いのですが、この著者の作品は進むにつれて壮大な話になるイメージをもっているので、そういう期待感はあります。
0255文字
S
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ネタバレ強力な異能を持つ一族の少女を「かみさま」に立てることで勢力を誇ってきた名家の「かみさま」になれなかった少女とその従者が、恨みを持つ霊を呼び出すという半端な異能を使って生きる意味を探す話。現代伝奇ものが描きたかったということだが、作風のせいで幻想伝奇ものにしか読めないような。全ての事件が自殺をめぐる物語で、二人が選んだ結末もなかなかすごくメリバである。主役二人が互いに相手のためなら自己犠牲は厭わないし殺人も辞さないくらいの強烈な相互依存カップルである。萌えたけどこんな極端なキャラを現代に持ってきてはいけない
0255文字
しおり
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ネタバレ僕っ子無気力な探偵と世話焼き助手コンビが事件に関わる短編を読み進めると過去の伏線が回収されていく構成で、ミステリ・伝奇・日常要素がバランス良く散りばめられていた。読了後タイトルにピンと来なくて再読してみて納得。本家が緩いんだか厳しいんだか分からない。叙述トリックの為だろうけど、藤花や朔の心情描写がもっと欲しかったな…色々盛り込んである設定が全部薄まってる感じで個人的には物足りないというかもったいないというか…引きこもり故のSNSを駆使した推理は面白かったし、二巻の展開がどうなるかは気になるところ…
0255文字
芙蓉
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ネタバレ面白かった。綾里けいしさんのデビュー作の「B.A.D」の本歌取りとなる異能の「かみさま」のなりそこないの少女とその従者の話。「B.A.D」の繭墨あざかと違い「かみさま」の劣化品と自嘲する藤咲藤花。ストーリーの事件も内臓落下や笑わない骸骨など「B.A.D」を読んでいたのでおお!と思った。愛と業の物語。ちょっぴりミステリ「B.A.D」読み返したくなった。繭墨と小田桐くんのコンビもよかったが藤花と朔のコンビもまたいいなあ
0255文字
11@さ行
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ネタバレB.A.Dの本歌取り、と作者が言っている通り。B.A.Dの雰囲気はありつつも、「かみさま」になれなかった藤咲藤花は繭さんと比べればだいぶ優しく人間らしいのでタイトルにあるような惨劇はない。と、思う。惨劇に対する感覚がおかしいだけかも。続きはいいかなー。
0255文字
リク@ぼっち党員
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ネタバレ誰もが身近でありながら生きてる間は最も遠い『死』。そのあり方について問いかける。『B.A.D.』は未読だけど、過去の作品を受け継ぎつつ、SNSや自殺といった現代の闇な部分を描いているというところに凄みを感じる。さすが綾里けいしさん。天使とかマジで起こってもおかしくないのが恐ろしい。自分にしては珍しく頭を使いながら読んだけど、ことごとく予想を外されて少し悔しい。でも読み終えた後には苦味とともに納得が残る。たまにはこういう作品を読むのも悪くない。
0255文字
桜乱
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ネタバレ内臓の事件からおっと?と思いましたが、やはりB.A.Dからのだったのですねぇ。その上で、視点や現代感がうまく組み込まれて、外部には人の心理に、内部はその力に翻弄される人々のまさにエゴで。 藤花と朔にとっては、そのしがらみはいらぬものだけども、鍵でもあり、因縁でもありかみさまがいる限りは晴れなかったけども、そうじゃないと救われることがなかったというのはなんともいえぬなぁ。
0255文字
アウル
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ネタバレ「かみさま」になりそこねた少女・藤花と元従者である朔が霊能探偵として猟奇的な事件を解決していく話。藤花のキャラがいいキャラしてるな~。ちょっと自虐ぽい感じだけれども猟奇的な事件が大分と薄れている印象を受けたわ。探偵という事で謎解きかと思ったけどそこはあっさりとしてて藤花と朔の関係性がメインに描かれてて面白かったな。話もうまい事まとまっていて良かったわ。
0255文字
マコト
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ネタバレ血や死は忌避されるものだけど、たまにそれを美しいと思わせる文章を書かれる作家さんもいらっしゃって、綾里先生の文章はまさにそれだった。 現代伝奇事件ものという通り、SNSが当たり前の時代を舞台に異能の巫女を祭り上げる一族が絡む事件の数々が妖美で、雰囲気も最高だった。 事件の真相もあっと驚くというよりはなるほどと唸らされるものばかりで、特に第四の事件は真相が分かるとその時の麗華とそれを知った従者の心情に切なくなった。
0255文字
ユウ@八戸
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ネタバレ「かみさま」になれなかった少女と、その従者の物語。『B.A.D.』を本歌取りしつつ全く新しい話、という説明通り、懐かしいけど新しい。また『B.A.D.』を読みたくなりました。第一の事件は1巻のあれで、第二は雄介を第三は綾を思い出す。『藤咲藤花』は『かみさま』になるために育てられたのに人間味がネガティブで人間らしく、その従者の朔は藤花が大好きで。言ってしまえばふたりがふたりでいるための物語なんだけど、そこに伝奇とミステリが絡んでとても綾里さんらしいほの暗さのあるお話でした。2巻か関連シリーズ出てほしい。
0255文字
彩灯尋
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ネタバレ"かみさま"になるはずだった少女が事件の謎を解いていく話。どんなに隠されていても彼女はしっかりと本質を見つけだしてくれる。見つけ出された答えは時には歪で、残酷で。さらに"かみさま"になれなかった自分がこの世にいる意味とは?を問う。ダークなのに美しいと思えてしまう雰囲気が抜群に良い。この結末に辿り着いて本当によかった。
0255文字
有栖
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ネタバレ学生時代、『B.A.D』を友人から借り、その後全巻自分で購入、今でも手放してません。それくらい大好きで私の好みドンピシャな作品でした。今作はそんな著者デビュー作を本歌取りしたもので、『B.A.D』1巻を想起させる表題や内容、世界観でした。歪な従者と主人というのは綾里さんの真骨頂な気がします。個人的には繭墨あざかの方が芯のある『当主』っぽさがありますが、『劣化品』だからこその弱さが対比としてよく現れてたと思います。◎「『かみさま』であるが故に、僕は生に理由を見出せないんだ」《2021年189冊目》
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陽溜まり@小説等
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ネタバレ前半75点後半80点。 ブラックコーヒーが飲めない人向けに必要なのはミルクや砂糖であって、甘ければ何を入れてもいい訳ではないと思うんですよね。本当の惨劇はブラックが読めない人間が増えていることで全く嗤えないんですが。読解力と忍耐力ェ...。 個人としては方向性は好きな部類。特に後半。
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灰猫
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ネタバレ子宮やら内臓が落ちてくるとか、笑うどくろの話とか、一人称『僕』の女の子とか。BADそのままだったが、あとがきで本歌取りと書いていた。 違う作者だったら、さすがにパクリかもと思ったかも。 久しぶりにBAD読んだ感じがしていい。 小田桐君と繭さんがくっついた話を読んだ気分になった。二人主人公っぽい話だが、その二人をくっつけるのは珍しいと思う。 藤花はニート気質で、異能者だが、まだおとなしい感じの印象を受けた。 幻想的なシーンもいい。 かみさまの名前は明らかになっていないが、BADの主人公と同じ名前かなぁ。
灰猫

人魚姫の恋の話がこの話のテーマっぽいところを示唆している印象はあった。

11/20 14:32
0255文字
八岐
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ネタバレ★★★★ 少女たるもの、と宣う藤花はどうしようもないくらい少女でしかなかった。彼女がかみさまになれなかったのは当然だ。だって藤花はどうしたってただの女の子でしかなかったのだから。かみさまの生り損ないと語られる藤花の事を超常的な浮世離れした現世と幽世の狭間に揺蕩うような存在だと考えていたが、彼女は吃驚するくらい当たり前の女の子に過ぎなかった。この残酷な御伽噺のような世界の中でただの少女だというのはいっそ惨劇だったかもしれないが、彼女には寄り添う者がいた。かみさまではなくただの少女を守る者がいた。それが全てだ
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霊能探偵・藤咲藤花は人の惨劇を嗤わない (ガガガ文庫 あ 17-1)評価44感想・レビュー18