形式:単行本
出版社:那須里山舎
形式:Kindle版
出版社:(株)那須里山舎
引用先がページの多くを占めてるし、インタビューなので読みやすいは読みやすい。今何が起こっているか知りたい人にはお勧め。
https://note.com/masa41610/n/n3859710d1487
化石燃料を扱う企業に環境税などを課すと雇用や市場の活気が奪われて結果的にうまくいかない。だからこそ、グリーンエネルギーに対する世界規模の投資が必要になる。アメリカの電力需要を満たすためには、国土面積の1%があれば十分である。こうした投資を通じて雇用を創出できれば、化石燃料への依存を減らしながら、経済上の混乱を避けることができる。また、脱成長による環境問題へのアプローチは、日本のような国でGDPが減ったところでCo2排出量が減っていないことを見ると、あまり現実的とはいえない。
全体的に、気候変動を止めるための「大人」の議論の仕方だと感じた。これは同時期に齋藤幸平の『人新世の資本論』を読んだせいかもしれない。チョムスキーはグリーン・ニューディールが結果的に資本主義を長びかせる可能性があることもわかりつつ、現状でとれる最良の道としてこちらを選んでいる。様々な数字が提示されているのも、実際にエネルギー政策に関わる政治家や企業人を説得する上でも重要だろう。もちろん、理想は別なところにあってもよいと思うのだが……。
脱成長については日本を例に出して、25年成長してないけど1%も二酸化炭素減ってないじゃんって書かれてて笑った。仮にリーマンショックの4倍成長が止まったとしても排出量への影響は10%程度しかなくただ経済的に貧しい人たちがもっと貧しくなるだけじゃないとだいぶ手厳しい主張。 そして93歳!になってなおチョムスキー先生の西欧諸国(特にアメリカ)のグローバルサウスの搾取の歴史を切る、みたいな語り口は相変わらず健在だった。リベラル仕草に勤しんでいた自分の大学生時代が蘇った。
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