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舞台 (講談社文庫)(Kindle版)

感想・レビュー
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なつ
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西加奈子さんの本は、基本的に空気が読めず傷だらけの子が書かれており、最終的には「ありのままでいいんだよ」ということが書かれている。一般的にハンサムで生まれ裕福な家で育ち、恵まれているとされている人たちの、他人からは見えない悩みが描かれている。自分の中で無意識に避けている部分をついてくる。一般的には、人に相談しても、そんなので悩んではいけないといわれがち。だからこそ、自分の中にため込んでしまう。自分でも気づいていないけど、苦しんでしまう。そこに気づくことのできる本である。読むのは苦しいが楽になる本である。
0255文字
Shoko  Ochi
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ネタバレああ、もう間違いない。西加奈子は面白い!NYに一人でやってきた葉太は、自分が観光客として浮かれることを許さない。セントラルパークを思ってワクワクする気持ちすら恥じている。バッグを盗まれたあたりから、面倒臭い人だな、と警戒しながら読み進めていくと、一気に全く共感できない「なんだこの人??」になっていく。そして後半は共感どころか保護の必要性を感じさせる。ラストのダイナー、飛行機は本当に心が休まった。すごい本だ。
0255文字
テツ
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西加奈子さんのお話で一番好き。この世界で必死に生きて誰かと接する度に、無意識に自分が演技をしているのではないのかと思ってしまい、気恥ずかしくなり冷めてしまう主人公の葉太。周囲の人間全てにもそうした演技の香りを感じてしまう彼は、虚栄心と羞恥心の大渦に巻き込まれたまま独りマンハッタンを旅する中で気づく。人は自分のためにのみ演技をするのではない。この人生という舞台の上で、観客である他人たちのために、悲劇的で喜劇的な演技を行っている。そんな在り方を愛して受け入れよう。いけすかない父親の演技も勿論自分自身の演技も。
0255文字
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舞台 (講談社文庫)評価60感想・レビュー3