形式:文庫
出版社:新潮社
ワインスタインもすべての事件について「これは暴行だ」と自覚があったわけではないようだ。だって女たちは自分からホテルの部屋に来たんだから、と。自分の立場がそれを強制しうること、女性たち(あるいは社会的弱者)が必ずしもすぐに告発できる状況にないことを理解しないことはそれ自体がもはや暴力だ……ということがもっと知られるといいと思う。これは性的暴力に限った話ではなく、権力勾配のある場所でのハラスメントすべてに言えることですけども
記者としての責務を果たす、という意味ではこの言葉がよかった 『母親に愛していると言われたら、それについてしっかり調査しろ』
一連の報道の影響を受けてワインスタイン・カンパニーは破産、ワインスタイン自身も性暴力や強姦などの罪で起訴され、2022年にはニューヨークの裁判所で禁錮23年[3]、2023年にはロサンゼルスの裁判所で更に禁錮16年を上乗せする判決を受ける
カバノー判事は最後は就任したんだ。ギリギリだったけど。
長文はこちら→https://www.honzuki.jp/book/320365/review/297590/
つぎに「キャッチ・アンド・キル」読むけどこのタイトル、シリアルキラーのミステリーっぽい。両方とも邦題がなんとかならなかったのか。
しかし“その名を暴け”は違いますよ。女性が声をあげようってのがコアメッセージなんで、She said なのに。
8章以降は、#metoo運動が大きな影響を持ったこと、たとえすぐには世の中が変わらなくても、声を上げる勇気を持てた女性たちが増えてきたのは、社会の大きな前進であることが示される。最高裁判事の選出においては、加害者が最高裁判事になるという結果に終わったが、トランプら共和党のマッチョな人々に屈せず声をあげた女性の姿に感動した。最終章では、職業も財政状況も様々に異なる女性たちが集まる。どんな立場にいても、性的虐待を受けた時、あるいはその後の心の傷の大きさに違いはないことを理解できた。
登場人物が非常に多いが、巻頭に一覧があるので分かりやすかった。
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