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東アジアからみた「大化改新」 (555) (歴史文化ライブラリー 555)

感想・レビュー
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あらい/にったのひと
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前半は分かりやすかったけど、後半は読み手側の日本史の知識不足でちょっと苦戦。確かに大化の改新というのは壬申の乱より前なので、いろんな作品では過去として処理されてるから触れる機会が少なかったなあ。今度探して読んでみよう。それはさておき、内容は超大国とは小国を挟んで接する地域大国のお話。確かに白村江の戦いで負けるまではなかなか超大国の脅威は実感しにくいかも。ただ、一本化できなかったのは大国への歩み寄りと地域大国としての独自性維持の双方にそれぞれ魅力があったからかもなあ、などと思ったりしました。
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ろば
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22年刊、全六章。大化改新を対外関係史の観点から考察する。標題の大化改新そのものより、7世紀における東アジアの対外関係史が中心、この時期には中国大陸を統一した隋唐が膨張政策をとり、周辺諸国とくに朝鮮半島は激しい危機に直面した。倭王権もまたそれに巻き込まれるように朝鮮諸国との関係を維持したが、特に伝統的な親百済政策をとる蘇我氏らと、唐・新羅との親交を支持する孝徳天皇らが対立し、乙巳の変や大化改新は外交政策をめぐる対立の結果でもあった。外交政策から見た大化改新論は斬新、ただ専門家を意識した難解な読み物でした。
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takao
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ふむ
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sa10b52
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研究者向け?前提知識の乏しい自分には難しく感じられた。半島や大陸の情勢を綱引きしようとして、綱引きされる日本という感。文献がより近い歴史ほど残ってはいない古代なので色々推定に依拠することがあるのだろうが、国としては若かったであろう日本にも色々権力闘争があったのだな。
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転天堂
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大化改新における孝徳天皇と中大兄皇子・皇極天皇との対立軸が、唐の東方積極介入政策による半島三国の政治変動の影響(親百済派、親新羅派)によるものだと指摘。そこに蘇我氏内の争い(蝦夷・入鹿vs. 石川麻呂)なども絡んでいるのだが、難波京の意義や白雉期における左右大臣の交替などの指摘は興味深かった。7世紀の日本書紀の記述もかなりの取捨選択が入っているので、外交記事のすべてを鵜呑みにはできないが、描かれなかった記事や年代が変更されていそうな記事を検証することで、日本書紀が隠そうとした意図がよりわかるかもしれない。
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源義
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乙巳の変(大化の改新)の国際的契機を、改めて唐、高句麗、新羅、百済それぞれの事情を詳らかにして論じている 乙巳の変段階で蘇我入鹿:親百済、孝徳:親唐・新羅。その後皇極・中大兄:親百済・高句麗と外交路線が変わる。孝徳の親唐・新羅外交の頓挫は左右大臣の死がターニングポイント? 難波宮は外交儀礼に特化した宮であること。 この一冊で内容を全て理解しようとするなら、エピローグから読むことをお勧めします。
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MUNEKAZ
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乙巳の変とそれに続く大化改新を、唐帝国の成立とその覇権という7世紀の東アジアの国際情勢の中に位置づけた一冊。唐の脅威をダイレクトに感じた朝鮮半島の三国、とりわけ新羅と日本の対応を比べてみると、日本側の腰の据わらなさや改革の不徹底ぶりが際立つのが面白い。朝鮮に対する抜きがたい大国意識や親百済か親新羅で定まらない外交路線など、まだまだ対岸の火事として受け止めていただけもしれないと邪推してしまう。結局、白村江での大敗という手痛い教訓を受けて、日本側も新しいステージに突入していくのである。
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アメヲトコ
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2022年9月刊。大火改新の意義を東アジアの国際情勢から再考した一冊です。子供の頃読んだ日本の歴史では、中大兄と鎌足が決起して横暴な蘇我氏を滅ぼし、孝徳天皇を傀儡として改革を行ったという筋書きでしたが、実際は改新の主導者は親唐・新羅路線の孝徳で、中大兄は蘇我氏以来の親百済路線の抵抗勢力だったとのこと。全然違うのね。一方で同じように政変で集権化を急速に達成した新羅に対し、日本での改新が不徹底に終わったのは、国家存亡への危機意識の差異によるものとする著者の見立てには納得です。
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キムチ
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かつて学校で学んだ大化の改新が全方位的視点で眺める事に繋がった(大袈裟)筆者の文のとおり露のウクライナ侵攻は国境接する国同士の緊迫がそうでない立場の国と大きく異なることを述べる。大化の改新前夜 乙巳の変から連なる時局の変遷 孝徳期~皇極期 消失した藤原京~難波京の立ち位置(饗応の役目を担っていた筑紫の存在も併せ)が語られる。同様内容を表現を変えくど過ぎる繰り返しが目立つ。あとがきはエッセンスの様相で、これが全てと言えなくもないが。7C 唐は西方の吐蕃、東方の高句麗・百済・新羅への力関係を変容させていく。
キムチ

それに応じての倭国への対応も変化。倭国は改新内容が「外交路線の内部分裂」も伴い、改革が不十分な幕引き。白村江から壬申の乱への10年を経る事により 氏族的枠組みを脱し 律令体制への危機感が高まって行ったのだろう。7Cの唐を囲む諸勢力~韓国ドラマで視ていた時の目にした名称 興味を引く。吐蕃、トルコ系遊牧民の鉄勒、契丹、靺鞨、して半島の高句麗、新羅(高まる権力勢 善徳女王の名も)弱体化する任那。韓国ドラマでは凄絶美男子と美女の恋愛が頻出しているけど、実際は降嫁のやり取りが多く内容への妄想が膨らむ。

12/12 06:15
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パトラッシュ
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大化改新は反蘇我氏勢力による国内事情だけで起こったとされてきたが、実際は当時の外交情勢が深く関わっていた。超大国の政治圧力を受けた近隣諸国は反対派粛清による権力集中で対抗しようとするが、7世紀東アジアでも強大な隋唐と陸続きの高句麗、百済、新羅は直ちに国力強化へ動き、日本も律令制による集権国家をめざした。しかし親新羅外交に傾斜する孝徳天皇と親百済の皇極上皇の対立で政権は分裂し、孝徳帝は政争に敗れ白村江への道が開かれたと見る。日本の政治が「韓政の対立」で左右された、戦力的立場で歴史を見る重要性を教えてくれる。
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Satsuki
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大化の改新を東アジア情勢から見る。隋唐帝国の成立や高句麗征討で東アジア諸政権への圧力が高まったことを背景とした改革と位置づける。同時期、同じ圧力に直面した高句麗では蓋蘇文、百済では義慈王、新羅では金春秋がそれぞれ権力集中を進めた。大化の改新はこれら三国と比べると不十分で、白村江での大敗で一層の危機感を覚えてから律令体制への大きな変革に移ったとする。
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黒蜜
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まーまーですかね。タイトル通りの内容だけども、従来の先行研究を整理してまとめた、って感じの内容。乙巳の変~大化の改新あたりがそれぞれに専門書がありそうな複数の謎を秘めているので。あまり欲張らずに倭国側の外交は省いて国際関係的な話にとどめればよかったのに、と思う。もしかするとそういうつもりだったのかもしらん。史書をもとにある程度事実を整理してあると思うが、「なんで」の部分に踏み込んでないので、物足りないところが多い。隋書にあるっていうけど、そもそもなんで日本は「大国」扱いなんだよ。
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パパ
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大化の改新は中大兄皇子ではなく軽王(孝徳天皇)が中心人物というのは定説になりつつある。では、何が対立軸で、いつごろから中大兄皇子が主導権を握ることになったのかに興味がある。 本書は東アジア、特に朝鮮半島の当時の情勢を踏まえ、蘇我本宗家と軽王との対立軸が、親百済と親唐・新羅であるとしている。全体的に何が論点なのかはっきりしない叙述であるものの、以下のように理解した。親百済の軽王が、親新羅だが入鹿の擁立する古人大兄皇子の即位を阻みたい中大兄皇子を巻き込んで起こしたのが乙巳の変である。
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Tetsuji Yamaguchi
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