でも生きている時も亡くなった後も周囲の人達の心に強い印象を残し、何か迷った時に決断する勇気や動機を与えることのできる人生って本当にすごいと思う。そして亡くなったこと自体は一文でサラッと描写されていたので、悲壮感よりも人生に対して前向きだった彼女の印象の方が強くて爽やかな読後感を感じることができた。この作品を読んで「A WALK TO REMEMBER」という昔好きだった映画を思い出し、また観たくなった。
第15回GA文庫大賞受賞作品。……読後感がただひたすらに心を揺らがせたよ。恋愛小説をほとんど読んだことのない私にとって、色々衝撃的な作品だった。これは、運命に抗う物語。人は死ぬ。ただ、道中は変えられるんだ。大賞として選ばれたのも納得。これはいい、いい小説だ。余談だが、私はこの本をとある曲を聴きながら拝見させていただいた。曲名は、山﨑まさよしで「One more time,One more chance」ありがとう、ありがとう。この本に出会えてよかった。