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善と悪の生物学(上): 何がヒトを動かしているのか;ナニガヒトヲウゴカシテイルノカ (1)

感想・レビュー
8

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あつお
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人間行動の多様な要素に迫る一冊。 本書『善と悪の生物学』では、人間が善と悪の行動を取る理由を多角的に分析する。①神経生物学において、大脳辺縁系や自律神経系が感情や行動に影響を与える。②動物行動学から、人間の無意識の行動が普遍的法則に支配されることを示す。③進化生物学的視点からは、血縁や集団の生存が行動に及ぼす影響を論じる。科学的視点を超えた、深い人間理解への招待状のような作品である。
0255文字
qls
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5 構成も翻訳も秀逸なので読みやすい
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ほしどん
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環境か遺伝子かという話を丁寧に紐解いていった本 時間なくて各章のまとめだけ読んだだけだけどおもしろかった、下巻がたのしみ
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タキタカンセイ
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原題は『Behave The Biology of Humans at Our Best and Worst』。「最高と最悪」と「善と悪」はだいぶ違うと思う。その時「最高」だと思ってやったことが「最悪」だった、ということは歴史ではよくあることだから。邦題に関する疑問はともかく読者は「最高」と「最悪」の原因を求めてゲノム、ニューロン、遺伝子、ホルモンなどへの旅に誘われることに。語り口は平易なのですがその幅の広さに正直戸惑いました。でも面白い。安易に「結論」を求めるのはナンセンスだと思い知りました。
0255文字
アヒル
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Youtubeにアップされている著者のレクチャーもおすすめ。落ち着きのある話し方がいい。 https://youtu.be/NNnIGh9g6fA?si=t-76fN5oyBVbBKuj
0255文字
くさてる
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正直言って、難しい部分も多いので、自分が完全に理解できた自信はない。けれど、著者もその(一般書としては)難しい内容であることに気を配っていたのか、丁寧な注や(これが面白かった)、嚙み砕いた表現、イメージが湧きやすい事例などをふんだんに盛り込んでいたので、上下巻を読破することが出来ました。感想は下巻で。
0255文字
aki
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攻撃、競争、協力、共感といった人間の行動はなぜ起こるのか?を考えるとき、「生物学的」側面と「心理学的」または「文化的」側面を区別することは意味がない。一秒前に脳内(扁桃体や前頭葉)で何が分泌されたか、数分前に接した刺激、数日前に分泌されたホルモン、数ヵ月前に強化されたニューロン、青年期の前頭葉への仲間関係の影響、子宮の中で浴びたホルモン、乳幼児期の逆境体験、そもそもどんな遺伝子を保有して、どんな文化で生きているか、等々、原因は複雑に影響し合い、明快な原因(ひとつの脳領域や遺伝子)は存在しない。
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人生ゴルディアス
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ある人物が特定の一瞬にある行動をとったとして、ミクロ秒では脳内の神経伝達物質が行動を誘発しているが、それはその数秒前に脳の特定部位を刺激するホルモンが出たせいで、数時間前には特定ホルモンが出やすい状況に脳が陥っていたし(例えばストレス)、数日前にはそんな状況に陥るきっかけがあって(失業)、数年前にはその予兆があって(学校で勉強をろくにしなかった)……みたいに、ある一瞬の行動の原因のスケールを、ミクロからマクロ、文化、進化にまで広げて考察するというすごい試み。正直キャパオーバーだが、面白くはある。
人生ゴルディアス

ただ、『ゲノムで社会の謎を解く』でもそうだったが、人間の行動を確実に制御する遺伝子などほぼ存在しない。本書でもかなり繰り返し強調される。テストステロンを注入しても、それで人が怒り出すわけではなく、しかも血中のテストステロン濃度は、ある人物が激高しやすいかどうかの予測因子にはならない。様々な実験から、この手のホルモンや攻撃遺伝子などは、ある人物の性向を強化する方向に働く(怒れる人をもっと怒らせる)ということ。だとすると、根源の人間の性向とは一体……? と謎が深まる。興味深いが、もどかしい知的探検が続く。

01/03 20:29
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