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日本仏教再入門 (講談社学術文庫 2815)

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greeneggs
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仏教について、日本仏教について、神道との関わりなど身近になんとなく慣例に従ってやってきたことを体系的に説明してもらえた。「グローバル化したZENが本来の禅とは異なったもの」「神道は慶事に関わり、仏教は凶事に関わるという分業の定着」「宗教という言葉のニュアンスが実際の日本人の持つ宗教性を適切に反映していない」年末年始を前に興味深く読めた。
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さな
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放送大学の印刷教材を改版したもので、元の授業「日本仏教を捉え直す」はラジオ授業で聴いていた。今回授業が閉講になって代わりに改版が出ると聞いて読んでみることにした。 なんとなく付き合ってきている仏教について、3人の専門家が網羅的にその歴史や日本文化に与えている影響について述べており、かなり細かい記述もある。一方で3人で執筆しているので少し内容がかぶるところもある。親鸞について書かれた章は難解。葬式仏教や神道と関わりについての内容は大いに参考になった。
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P子
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手塚治虫のブッダと自分が体験している仏教の違いを知りたくて購入。全体俯瞰の1,15章、各宗派の思想の2-7章、社会学的視点の8-14章構成。阿吽を読んでいるので、天台真言が南部6宗に加わるところなど勉強になった。空海と最澄の違いは漫画だけでは分かりにくかった点がよくわかる。 仏教のガラパゴス化も面白い。葬式仏教との批判があることに驚く。歴史的な背景をしることで、寺檀制度や戒名、仏壇の見え方が変わった。具足戒と大乗戒の国際的な違いも面白い。 放送大学で講義形式で見られるようなので、試聴してみようと思った。
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山崎 邦規
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日本の仏教を体系的に理解できるように、歴史的経緯や議論になる問題を含め、説明している。私は仏教に帰依する熱情はないが、日本で暮らす中で、仏教と関わる出来事が漠然と意識されもするので、それが明確な言葉で表されると痛快である。供養や悟りや輪廻転生や煩悩など、これらが深刻な問題のように差し迫ることはなく、日々の雑事に忙殺されがちな私にとって、むしろ西洋哲学の論理や儒教の現実性が関心の的だが、何となく仏教の慈悲は柔らかい感じがして、棄却できないとも思う。難解な理屈は追わないが、共生すべき人々だとも感じる。
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かずい
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日本に6世紀に仏教が朝鮮半島から入ってきて、現代に至までの日本仏教の存在役割をわかりやすく解説している。神道と仏教が日本で共存できた理由として、慶事の神道、凶事の仏教と棲み分けができ、家の仏教、共同体の神道が生活に定着した。法華経主義の日蓮宗が国家主義的仏教の色彩が強くなった理由がわかり、戦前の軍国主義でも軍人に支持があったのがわかる。仏教というのは、葬式仏教のイメージが強いが、本来はいかに生きるかという生の哲学であるが、同時に死の哲学としても評価を考えると著者は締めている。
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