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戦後欲望史 (混乱の四、五〇年代篇) (講談社文庫)

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nobody
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論評部分はうるさく、ほとんど見るべきはない。例えば50〜55年は「『衣』の時代」だという。全く共感しない。のっけから内務省の神奈川県庁への進駐軍喰い止め命令描写の要領の悪さに読む気を削がれる。戦後史をダイジェスト的に辿る中で、金閣寺放火事件(動機説明が巻末の犀門洋治による年表と本文で全く違う)、愛新覚羅慧生の天城山心中事件、小松川女高生殺人事件は突然不調和にも詳細なドラマ仕立てとなる。たぶん雑文として既発表のものを再利用でもしたのだろう。混同していた3事件を整理しておこう。①光クラブ事件…49年。敗戦混乱
nobody

時、学徒兵だった山崎晃嗣は上官の命令で軍の食糧を横領し独り泥をかぶるが仲間に裏切られ、人間不信のマキャベリズムに徹するようになる。東大生社長として立ち上げたヤミ金融「光クラブ」は成功するが検挙され信用を失い一斉に債権取立てを食って行き詰まり、ついに27歳で青酸カリ自殺する。三島由紀夫『青の時代』のモデル。②オー・ミステイク事件…50年。日大運転手山際啓之(19)が輸送中の同大職員給料191万円を強奪、恋仲の同大教授の娘と逃走を図るが家主の通報で警察に踏み込まれ、「オー・ミステイク!」と二世気取りで肩をつぼ

09/07 01:38
nobody

め手を広げて叫び、捕まる。③バー・メッカ殺人事件…53年。元証券会社員正田昭(24)は慶大出の「セミ・インテリ」。許嫁の母親から預かった株券を売却してしまい、金を求めて証券ブローカーをバー「メッカ」に誘い込んで共犯2人とともに殺害。何一つ不足ない生育環境だった。獄中で小説『サハラの水』を執筆、『群像』懸賞小説の佳作に入賞。3件ともアプレゲール(戦後)を象徴する事件。『青い山脈』は47年、石坂洋次郎作。民主主義の教科書的役割を果たした。『君の名は』は52年、菊田一夫作のNHKラジオ連続放送劇。ともに映画化。

09/07 02:41
0255文字
   丰
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Y-20
0255文字
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