読書メーター KADOKAWA Group

感想・レビュー
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荒川ながれ
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白水社 1991/1/25第7刷1,500円 須賀敦子訳 はじめは映画を見て、この不思議な世界に魅了され二度読んだ。インドの旅行記を取りつつ、インドで友人を探す旅。実は自身を探す旅だった。兄はダメだって言うんです。あなたはもう一人の人・マーヤーにすぎないから。「マーヤーって何だい?「この世の仮の姿、でもそれは幻影に過ぎないんです。大事なのはアトマンだけです。「じゃアトマンって何だい?「The soul.個人の魂です」どう表現すればいいのか、難しい書物。
0255文字
Shinya Fukuda
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一度読み始めると読者を捉えて離さないと銘打っているがそれ程面白いと思わなかった。多分、旅行記だと思う。省略が多いというのか唐突というのか兎に角分かりにくい。ヴィマラ・サールという女性が出てくるが後になって娼婦だとわかる。医師や占い師やもう色々出てくるが背景の記述がないのでわからない。シャヴィエル、ルゥ、ナイチンゲールは同一人物なのか?捜している人間が捜されている人間なのか、混同してしまう。最後のクリスティーヌとの会話までくると少し全体が見えてくる。占い師の言うもう一人の人間辺りに本質があるような気がする。
0255文字
サトミ
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断章ごとに、トンと突き放されるような感覚になった。オチはないのだ。出会ったインド人の魅力的なひと言に、主人公がへいたんな調子で応えて終わる。それがいかにも叙情的で、とっても好きな雰囲気だった。 サスペンス調がところどころ?顔を出していたのが、この作品の魅力を減じていると思ったが、訳者によるとそれがいいらしい。 最後のどんでん返しでは、トンと突き放された私を、作者がへいたんな目で見て笑っている気がして、口をへの字に曲げそうになった
0255文字
Rrr
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断片的でストーリーらしいストーリーがなく、意味はよく分からない。けれども不思議な趣と異国情緒のある小説だった。短いので比較的するする読めた。
0255文字
伊東
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現実の世界が書かれてるのだけどふわふわと地に足つかないような感覚のお話。一緒にインドを旅して、読み進めて、このページ数でどうやって着地するのかと思ってたら綺麗な着地だった。 日常にある非日常というのかな。思い返すと幻想的で、良い読後感。
0255文字
アキ
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届いたエアメールの「インドから入るとネパールのポカラはまるで天国です」という文面を読んだ昔のことが甦る。帰国した彼女からは、生と死が渾然となったガンジス川の光景を聞かされた記憶はあるけれど、あの頃20代の彼女も何かを探す旅だったのかも知れない。本作品の主人公が行先の知れない友を探しているようで実は、「個人の魂」を探していたのではと。バス停で知り合えた少年の兄で占い師が、主人公に見た「仮の姿」のままに彷徨いながら。作品世界に酔いながら自分もまた夢うつつに考えるのでした…。
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ふっすん
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初期の村上春樹のような内容。一文の中に相反する言葉を入れて分かったような分からないような曖昧な感じの文章。P.104 :すべてがこうあるべきで、避けられないと感じ、さらに、もうどちらでもいい、という気になった。 内容も結局、全文で書いたことを本全体に引き伸ばした感じで終わる。 絶賛されているほど感銘を受けなかった。
0255文字
お気楽さかい
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★★★★★ 一文一文は平易だし (日本語訳がってことだけど)、ページ数もそんなに多くない。でも、広くて、深くて、何度でも読みたくなる。
0255文字
てり
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インドで友人シャヴィエルを探しつつ旅をする。各地の人びと、シャヴィエルの行方、つかみどころのないふんわりした感触、そして結末.... 何度も読むより、最初のこの読後感が一番素敵なのかも。
0255文字
みなみ
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行方不明の友人を探しているんです…というミステリー調のスタートから、様々な旅先の風景が行き交う。途中であれ?と不可思議に思った感覚に合致するラスト、というのだろうか。異国情緒にあふれた旅と、たゆたうような精神世界。おもしろい感覚を得られる本だった。
0255文字
my
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素敵だ…
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まーくん
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何とも不思議な感覚にとらわれる。西洋人のインドに対する想いが静かに流れている。失踪した友人を尋ねてボンベイから南インドを巡りゴアに行き着く。そして、そこに自分の姿を見出す。混沌のインド。夢か幻か?現実感の希薄な魂の旅。インド人医師に「インドで失踪する人はたくさんいます。インドはそのためにあるような国です」と語らせてるのが印象に残った。訳は須賀敦子さん。著作は何冊か読んだが、訳書は初めて。巻末、須賀さんのタブッキについての解説も興味深い。「インド夜想曲」が一番わかり易い作品とのこと。どうして、なかなか・・。
まーくん

インドは行ったことがない。一緒に仕事をしたインド人技術者から、彼のボンベイでの結婚式に招待されたことがある。突然、ボンベイまで来いといわれても・・。ということで謹んで辞退したが、名門同士、大邸宅での挙式だったらしい。出席したら世界観が変わっていたかも。ちょっと残念。招待状は大事にとってある。

05/15 22:12
0255文字
燃えつきた棒
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ネタバレ主人公は、消息を絶った友シャヴィエルを探してインドの街を彷徨う。 今回は、冒頭からすんなり入り込めた。 どこか懐かしい感じがしたのだ。 しばらくして、その理由が分かった。 それは、主人公が悪夢のような世界に入り込んでしまったからだ。 僕が見ている夢とそっくりなのだ。 「城」といい、「エペペ」といい、「砂の女」、「燃えつきた地図」といい、何故か悪夢に魅せられてしまう。 僕は悪夢を吸って生きてきたのだ。
燃えつきた棒

『「占い師だね」「ええ」少年はすなおに言った。「兄さんには過去も未来も見えるんです」それから商売上手になって、僕にたずねた。「あなたのカルマを知りたいですか。たった五ルピーですよ」「よし、兄さんにたずねてごらん」僕は言った。 ー中略ー 「なんだい」僕はたずねた。「返事は?」「ごめんなさい」少年は言った。「兄はだめだって言うんです。あなたは、もうひとりの人だって」』

04/02 17:25
燃えつきた棒

この作品は、アラン・コルノーによって映画化されている。ひょっとしたら僕の持った印象の幾分かは、この映画の影響によるものかも知れない。

04/02 17:36
4件のコメントを全て見る
0255文字
♪みどりpiyopiyo♪
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大きなことが起こらない朧げな物語が好きです。このお話も、異国の暑い夜をたゆたうような、心許なくも心がのびのびするような、心地よいお話でした。■叙情性ゆたかで詩的な世界。優しい眼差し。様々な謎めいた状況に読み手を置くことで神秘の国インドをより深く体験させてくれた様に感じました。浮遊感のあるお伽のような世界を自分も共に旅しているような心地になるのは、須賀敦子さんの訳文に依るところも大きいと感じます。■暑い季節に読めてよかった♪ 眠れない夜の読書にもおすすめの1冊です。(1984年)(→続
♪みどりpiyopiyo♪

この本、前情報なく読んだのがとてもよかったです。あらすじとか他の人のご感想とか見ないで読んだので、ふわふわとした浮遊感とか迷子感とかを存分に楽しめました。■この後 続けて読んだ再読(Uブックス版)の感想はこちら→ https://bookmeter.com/reviews/74386193

08/23 20:19
♪みどりpiyopiyo♪

昨日、この本の読書会でご一緒した方が指摘していて面白かったところの覚書。 6章(68P〜)で幾人かの作家が話題に上るのですが、ヘルマン・ヘッセについて触れるところがあって、「ヘッセはインドに幻想を抱いていたけど実際に行ったらガッカリしてしまったのですが、この本はそれを引用しているようなのでインドで自分を見つけると見せかけてそんなことないよーという話かな?と思いました」との読みに なるほど面白いなぁ♪ って思いました ( ' ᵕ ' )

08/25 19:02
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ヨグ=ソトース
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インドで失踪した友人を探す男の話。10章を読み終えるまで、てっきりこの本はインド旅行記を通じて過去と未来の話をしているのだとばかり思っていました。気紛れのような幻想的な旅の記録が、実はひとつのパッチワークになっていたんですね。作者について何も知らず手に取った本だったので、まさかここでメタな手法を使ってくるとは思いもよりませんでした。「はじめに」に戻ってみて、ナルホドという感じです。これは映画も是非観てみたいですね。
0255文字
Yuichiro Komiya
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友人を探してインドを旅する話だが、全体的にシュールで幻想的な感じ。夢か現実かわからないような不安定さを感じる。占い師の兄を背負った少年の話は印象的だった。
0255文字
kuu
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『イザベルに』を読む機会があったので、20年位ぶりに読み返した。そうそう、この作品は、つかみどころのないのだ。幻想小説を自分探しの描写が幻想的としか表現できない自分が情けない。他人の夢を一緒に体験していいるような気分にさせてくれるのは、訳者の須賀敦子氏の文章が素晴らしいからだろう。お二人ともなくなってしまい、とても残念である。
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めぐ
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美しくて面白かったです。変な世界を漂っていくような感じで、「夢」とは違う感覚なのですが、なんらかの異世界にいるようでした。ストーリーも面白いのですが、主人公(?)が出会う人たちも、景色も魅力的で、やはりバスが停まったところで出会う兄弟は忘れがたいです。
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しのぶんぶん
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「だが、そいつは見つかりたいと思ってるのか」「わからない」「それじゃ、探すのはよせ」「よく説明できないよ」「ある過去を、あるいは、なにかの答えを探しているのかもしれない。ずっとまえにわからなかったことを理解しようとしているのかも知れない。僕を探すことで、自分自身を探していると言えばいいのだろうか。本というものは、よくそんなふうにして書かれる。それが文学だろう」何度も読み返したい名作。
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NагΑ Насy
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不眠症と旅の文学。そういうことか。
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tatakuma
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ゴキブリが床一面にいて、歩くと足の裏でゴキブリが潰れていく病院の廊下のおぞましさが読み終わるまでずっと残っていて、気持ち悪かったです。なので不潔と清潔の落差が激しい印象しか残りませんでした。この本のジャンルは、ゴキブリ本です。
0255文字
Yukari
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とりあえず読み終えたという感じ。この静かな感じは好きだけど…。
0255文字
冬薔薇
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インドを旅するヨーロッパの男性、友人探しでボンベイ、マドラス、ゴアと巡る。珍しいインドの街と人の描写は旅気分にさせてくれる。サラサラ読めるが貧困、時の流れ、海のきらめき、すべてはゆったり、不思議な読みごこち。入れ子構造のミステリーだった?深く味わうには読みこなせなかった。
0255文字
キジネコ
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私達あるいは魂は、旅をしている。時を、あるいは混沌を。男が一人インドを、猥雑と清廉の地を、光と影の世界を旅しています。失踪した友人を、あるいは自分自身をさがす旅「宿泊は今夜だけ」ホテルという定点を、切り取られた空間を描写しながら。その句読点をたどり物語は場所を移します。何故?の問に作家は意味深な沈黙を守ります。答えを手付かずのまま宙に浮遊させて読者が手に取る瞬間を待っています。偏狭な本読みは、決して多いとは言えないけど、それでも色んな作家に出会いました、今日知ったタブッキは他の誰とも違う。旅の途中、黙考。
キジネコ

「盲目の知識は不毛の土壌しか作らない。狂気の信仰は自分の祭儀の夢を生きるだけで、あたらしい神は ただひとつの言葉にすぎない。信じてはならない。あるいは求めてはならない。全ては神秘だ」

03/16 11:23
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しろっち
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インドの都市をめぐる12の断章。一つ一つの情景はくっきりとしているのに、全体を通してみると、何かをつかめそうなのにするりと手のなかから抜けていくような、とらえどころのない感じがする。と思いながらも次々著作を手にとってしまう。バス停で出会う兄弟の話が好き。
0255文字
あっちゃん
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”記憶はおそるべき贋作者だ”辿りつけない結末に苛立っても、お互いの不眠で出会った本なら、笑って許してしまおう。接続の為のバス停留所で、猿のような兄と彼を背負った誇らしげな 瞳のキレイな弟、彼らとの話しに惹きつけられ、それが伏線でもあった。実際の旅での事だったのか、実にインドっぽい。辻褄の合わないガイド・ブック、これなら訳者も気に入った筈。
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Gotoran
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須賀著書繋がりで本書を読んでみたく。行方不明の男を探す主人公の幻想的な旅行記。読み進める内に、独特の摩訶不思議な世界の中に、知らず知らずいつの間にか、読み手も迷い込んでしまう。インドの神秘的で混沌とした空気が伝わってくる。静かではあるが、幻覚的でスピリッチュアルに満ち溢れた読後感が心地良い。
0255文字
JONY
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南インドの空気熱気臭気を感じさせてくれる。旅で読みたい。旅の宿でこの本のなぞときは(決して解けないが)至福の時間。小説というものを考えさせてくれ飽きない。
0255文字
chocoうさぎ
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昔見た映画が良くて、原作を読んだ。 不思議な作風。かなりシンプルな書き方なのに、読み始めるとその世界にとらわれてしまい、最後まで物語の人物と共にインドのあちこちを旅している感じだ。インドしは不思議な国で、最低も最高も抱え込んでいるから、強く人を惹きつける魔力があるのだろう。私も本当にインドに行きたくなったし、インドで行方不明になった挙句、自分を発見し、新たな人生をやり直すのも良いかもしれないと思った。
0255文字
隠居
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よくある結末なのだが、ずるずると読んでしまった。異国趣味の域を出ないと思うが。
0255文字
桜もち 太郎
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最後にクリスティーヌが言った「終わりがちょっと弱いんじゃないかしら」「なんだかわからないけど、どこか納得がいかない」との言葉が僕の気持ちを表現しているようで少し笑えた。読み進めていく中で、この主人公の目的は何だろうと若干イラついてしまった。
0255文字
skellig@topsy-turvy
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ボンベイ、マドラス、ゴアを旅しながら友人を探す男の物語。なのですが、全体的に神秘的靄がかかっていて、ある物語の一部を顕微鏡で覗かせて貰ったような気分になりました。主人公が出会う人々がそれぞれ魅力的。
0255文字
黒猫
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夜想曲といえばロマンチックなショパンの曲を思いますが、不眠にロマンなんてあるんでしょうか?・・・あるかもしれない、と思いました。できれば僕は健康的に眠りたいですが、同時に「眠る」という行為は非日常の「旅」を繰り広げることなので、僕は自ら積極的に不眠なのかもしれない。夢=不眠=旅、とつながるロマン。感覚的に共感できました。
0255文字
ふじみどり
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イタリア人の主人公が行方不明の知人を探してインドを旅をするという目的を軸に、道すがら出会う人との静かな交流を描いた物語。導入部分や`引き延ばすとコンテクストが本物でなくなる`などややいい訳めいた会話で読者をなんとなく納得させつつも書きたいことだけ書くという手法に潔さを感じる。煙にまかれた感は否めないがやっぱりおもしろい。ごく自然な和訳もすばらしい。
0255文字
ネロリ
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タブッキは、不眠の本であり旅の本であると示す。物語は夜に姿をあらわし幻想的な空気を纏う。「インドは神秘的だとだれもが言います。でも僕はなぞなぞには強くない。むだな努力はさせないでください。」とピシャリと突き放したかと思えば、悪夢と暗黙の契約を交わしてみせたりする。“僕”と“シャヴィエル”の姿を確かめようと目を凝らしながらも、旅の心地好い酔いに揺れていると、ふいに終わりを告げられて茫然となった。後を引く。
0255文字
いのふみ
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「失踪した友人探し」と「インド探訪記・ディティール」が溶け合い、語られる。もっとむせ返るようなインドの風景が展開されるものと思っていたが……。
0255文字
hitomi
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再読。不眠のわたしと旅するわたし。この仮ものの体にどれほどの荷物をつめこみ生きていこうというのか。追悼。
0255文字
adu
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迷い込んだような気分になる。見知らぬ土地に放り出されて、ふらふらとさまよいつづけるような。占いの場面に個人的な衝撃をうけた。わたしはここにいるけれど、わたしはここにはいないという感覚。いまの自分の姿は仮のもので、本当の魂は別なところにいる。とてもよくわかる感覚だった。遠くから誰かが自分を探しているかもしれない。確かに最後は弱いけれど、仮の現実なのだからそんなものかもしれない。おしゃれな顔をしているけれど、この人は存在の深みを知っているのだとおもう。
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インド夜想曲評価46感想・レビュー46