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まぼろしの風景画 (1972年)

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Seirēn
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表題作は作者が自身の「仮面の告白」と言うに相応しく、幼少期に暮した下関の風景、従兄弟らの家と較べて淋しい境遇についての抒情的叙述。そこへ折々目に浮かべる幻想の風景が入り混じる。「壁の上のガリレオ」では幻想を視る手法を駆使して、下宿の壁に貼られたガリレオの肖像をめぐりユーモア溢れる話を展開する。「哲学者の商法」も渇いたユーモアで、哲学者と一目置かれる友人の肖像が生き生きと描かれて、軍隊生活や貧窮、死さえも筆の上で軽やかだ。暗く淋しい幼年期からユーモア小説まで、「私」を幅広く駆使できる私小説家。
0255文字
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まぼろしの風景画 (1972年)評価67感想・レビュー1