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エセー 1 (岩波文庫 赤 509-1)

感想・レビュー
37

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Fumoh
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モンテーニュのエセーは、とても有名なモラリスト本です。その特徴は縦横無尽に広がる話題の多さにあると思いますが、個人的にはその点に関しては他のモラリストの書と変わらない。重要な点はモンテーニュの独特な立場にあると思います。本来モラリストは「道徳家」とは違う、と言われます。モラリストはフランス文学の独特の概念で、このエセーのように倫理学的な考察を章ごとに分けて記述するような作家を指します。ただ、やっぱり作家ごとに「道徳家」に近い立場を取ったり、あるいはそうでなかったりするのですが、モンテーニュはその点において
sukham

Fumohさん、味わいのある寸評に共感。小生は10代にモンテーニュに出会ってから、己の菲才をかえりみず、トボトボとLes Essaisの道を歩いて・辿って還暦を過ぎました。原文の16世紀仏語は難解ゆえ現代仏語版ヲバKindleにて解読・読解中です。岩波文庫版は再読。ちなみに養老孟司さんも折に触れてモンテーニュに親しんでおられるとのこと、知的には雲上人のモンテーニュ愛好家に拍手👏と共感。パスカルはと言えば、チト手強いデスネ!"Pensées は正直、苦手です。

01/28 10:27
Fumoh

こんにちは、sukhamさん。わたしも分かったような顔をしてレビューを書いておりますが、まだまだ再読の余地はあると思います。個人的にはそういう本が大好きです。モンテーニュのような境地を目指して、わたしも人生を歩いていきたいと思います。パスカルもわたしは一度しか読んだことがないのですが、モンテーニュより教養を要求されたような覚えがあります。コメントどうもありがとうございました。

01/28 11:19
4件のコメントを全て見る
0255文字
dexter4620
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1500年代に生きた哲学者モンテーニュの著作。現実の人間を見つめ、その生き方を深く探究し続けて描き出した本書。「試み」という意味がエセーにはあるようで、考察以外に中世の人々の暮らしが垣間見えるのも興味深い。死去の直前まで書いていたという続編が楽しみ。
0255文字
うた
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本書を初めて手に取った方は、死や哲学に関するエセーで難しく思われるかとしれないが、そこで読むことをやめてはいけない。モンテーニュの本領は、子供の教育についてのように彼の意見と古典を悠々と結びつけながら語るところにあり、数あるエセーのなかでも最も面白いものの一つだ。本の知識を詰め込むことだけの教育を批判しただけでなく、その前提となる徳や判断を第一に考えることは現代でも十分通用する考え方ではないだろうか。
0255文字
tonpie
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寝る前に読むと眠くなる古典の筆頭。最初の方は貴族や将軍が、どうやって戦争で生き延びられたか、恥をかかずに済んだか、という話題が多い。セネカやギリシャ哲学の引用が多く、作者が純粋に「真実」を求めていることは確か。16世紀後半、フランスの貴族が自分の認識のためだけに大真面目で書いた素人談義だ。宮廷勤めとボルドーの判事を引退して暇な荘園領主さまなので、気になる問題にこだわると、とことんしつこい。読者のウケなど、全く意識していない。
tonpie

→そしてたまに、変な話がいきなり始まる。 【以下引用】床にはいるときには何ともなかったのに、夜中に角が生えたというのは珍しいことではないが、それでもイタリア王キップスに起こった事件は記憶すべきことである。彼は日中非常な興味を覚えながら闘牛を見物し、その晩一晩中頭に角の生える夢を見たために、想像の力によって本当に角が生えた。また、元気にわきたつ若者たちは、熟睡しながら夢の中ですっかり興奮して、愛の欲情を満足させる。彼らはしばしば営みの頂点に達したときのように、しとどに射精して着物を濡らす。(p185)↓

12/30 15:08
tonpie

→太宰治がこの本を批判(というか罵倒)した文章を、昔読んだ記憶があり、何を怒っているのかと思ったが、これを読むと、まあ分からんでもない。読んでいて「力が抜けちゃう」のであろう。これでOKなら、「太宰劇場」など成立しないからなあ。全部で6巻もあって、ワイド版だから目も疲れない。来年は半年くらいかけて、寝る前にこれを最後までチビチビ読もうと思う。

12/30 15:10
0255文字
ゆきじん
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とにかく話が飛び散り、思考も飛び散る。読んでいて、このズレについていくのが大変だ。所々、深い思索あり、ただのエロ親父もあり、だけど中庸が良いという悟もある。変わった書物で変わった読書体験ができた。2以降は読むかどうか?先に堀田善衛の本を読んだ方が良いか?
0255文字
うた
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想像力について、で男性の不能を治す方法を含めあれこれ下世話な話をしていて面白いのだけれど、全体的に主題、彼の意見、各引用もやや固め。サマセット・モームも同じことを言っていたが、初めての方は序文のあとに後半の4から6巻から手をつけてみるのがおすすめ。間違っても3巻目レーモン・スボン弁護から読もうとしてはいけない。
0255文字
roughfractus02
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関連する事例を集めて対比しつつ、その手順を理論化しないようにさらに懐疑する。著者が試み(essai)と呼ぶこの手法はその死に至るまで本書に施された。こうして、過去の自分の懐疑をも懐疑する思考の運動は、理論化を退けるその態度と相まって、自然に沿うように試行錯誤を続ける不完全で可謬的な経験と習慣と感情から成るヒューリスティクス的な知をその文体にまで高めた。著者にとって、わからないものとは自分自身なのだ。親友の死を契機に書き始めたという本書は、死んだ友の側から死にゆく自分の生を懐疑し続ける。(第1巻31章まで)
0255文字
ヒロキです
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一巻の中に、31章入っている為細切れに読みやすい。 内容も一巻では、「悲しみについて」や「嘘つきについて」といった現代でも通づる話が盛り込まれている。 個人的には、「術学について」から「子供の教育」にかけてで、知識や言葉の用法を会得するに留まって、知識の本当の理解や使いこなすことが出来ていないということには、自身も気をつけなければと思わされた。 全体性を欠いている感じがして、世間の評判よりは個人的にビミョーだった。また2巻目も読んではみたい。
0255文字
高垣良平
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この手の本は好きだ。カラマーゾフで挫折した後だったため読みやすかった。モンテーニュ47才で刊行した随筆だ。中庸の徳を説いている。調度、今高校生に授業をしているので、子供に何を教えれば良いのかが書いてある。例えば「勇気と果敢と剛毅と節制と何ものも恐れぬ自信に関する立派な教訓を与えることに力を入れました。」と記載されている。「生徒と一緒に笑ったり、ふざけたり、放蕩したりしていただきたい。」強さと逞しさの点で仲間に優れていることを、また悪いことをしないのはその能力や知識がないからではない。
0255文字
あまね
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ネタバレ4.1Bこれ今月出版された新刊本?と思うくらい、今を生きる我々と何ら変わらない悩みや人生の秘密を解き明かすエスプリの効いた語り口。本能寺の変と同じ時代の欧州人には既に現代人と同様の深刻な苦悩があったとは。これは不幸な事だ。古代エジプト、ギリシア、ローマから同時代に至る王族、哲学者、将軍ら偉人の言葉をこれでもかと引用し散りばめる。この散りばめ方にヒップホップのサンプリングに近いものを感じる。言いたい事はムッチャ新しい斬新という事。想像力の不思議さを説くにインポテンツの現象から解説していたり。あらゆる国の→
あまね

習慣から生じる文化を眺めると、ヨーロッパ文化が絶対的に正しいものではなく正しさというものはその文化の数だけある。文化人類学そのものの文化相対主義的な目線を既に主張しており驚く。正しさ、良心は自然に生まれるのではなく習慣から生まれるのだ。信じるという事のよもやま話でアレクサンドロスの薬飲み干し事件など魅力的なサンプリングが多く使われている。

12/07 16:16
あまね

教育論も結構熱い。ソクラテスの様に教える事のできる教師が理想だが教える者の権威が学ぼうとする者の邪魔をするとのキケロからのサンプリングでモンテーニュは語る。モンテーニュは自分の著作を「私の著作も実を言うといろんな部分をつなぎ合わせた決まった形も秩序もない脈絡も釣り合いもでたらめなグロテスクで怪物じみた全体」と表現している。やっぱりエセーはヒップホップだね。

12/07 16:25
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ishii.mg
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当然昔のことなので古いことは古いが、考え方は今日に通じる。友人のラ・ボエシーの章はどことなくBL的。ボエシー不在説もあるようだがこの際無視。新大陸の食人種をフランス人キリスト教徒と比較相対化する思考は当時なかなか無かったのではないか。子供のころラテン語を母語として育てられギリシャローマの古典に通暁していたモンテーニュだからキリスト教との対比を自然に想起したのだろうか。宗教(戦争)への非難も勇気のいることだったろう。
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ゆーきゃん
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ネタバレ哲学の古典書は味わい深いものです。 特に教育に関する章など、随所でルソーの『エミール』に通ずる話がありました。 ルソーがモンテーニュからも影響を受けていたことがよくわかります。 痺れる名言もたくさんありました。 生きるヒントをくれる哲学の古典書をこれからもぼちぼちと読んでいきたいです(*ov.v)o
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Kwabe
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「想像力について」が特に好き。合田先生もおっしゃっていたことだけれど、読み下すものではないわね...
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踊る猫
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古い表現になるが、「懐の深さは曙並み」((c)スチャダラパー)という言葉が思い浮かぶ。読んでいてこちらの違和感や怒りや不安を穏やかに溶かす、円やかな話題の広がりと筆致がクセになるのだった。書かれている結論はそれだけを取り出せば意外と今の目からすると凡庸なものに映るが、しかし今に至るも読むに耐え得る強度を備えている。それはむしろこの本が未だにパクられるネタ元として君臨している、その風格にもよるのではないか。曙の名を出してしまったが、これが横綱相撲というやつか。珍奇で過激な文章を書くだけが「エッセイ」ではない
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還暦院erk
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図書館本(萩尾望都『王妃マルゴ6』に知的で美しいモンテーニュ登場!…が借りたきっかけ)。本書の翻訳の文体は明晰で読みやすいが注が膨大で古典の引用など情報量が半端ない。哲学的な省察も深くて、抜き書きしつつ考え込んだり。結局2週間近くかけて精読読了。自分ツッコミ書き加えつつのノート作りは1巻だけで12pぎっしり。16世紀フランスの宗教内乱のエグイ見聞ちらちら。第21章で不能防止の自作魔除け&おまじないを知人に伝授とか放屁のトリビアとか意外な下ネタにびっくり。ナヴァル王アンリと后や愛人もちょっと出てきた♡
還暦院erk

第31章「食人種について」は新大陸(主にブラジルあたり)の先住民文化について非常に理性的な相対主義的知見を示していて瞠目。ユグノー戦争中で、宗派が違うだけで血で血を洗う泥沼状況だった当時のフランスでのこの言説は、下手すると火炙り案件として糾弾されかねなかったのに、勇気あることだ。モンテーニュのグローバリズムに出会えたのは本書読了の一番の収穫だった。まぁアンリ3世がホントに変な自罰癖あったとかコリサンドが実在したとかも知れてよかったけど(←これも『王妃マルゴ』関連♡)。

10/08 11:14
還暦院erk

P.バイヤール著『読んでいない本について堂々と語る方法』再読をきっかけに、本書そのものではなくて自分の抜き書きノートを再読。上記『読んでない…』で抜き書きしたモンテーニュの読書についての赤裸々な告白、わたしが奇しくも5年前に抜き書きしていた部分と一致していた!曰く:本は読むけど内容は覚えてられない、丁寧に読んだはずの本を「読んだことない」と手に取ったことすらある、だから読了した書物の末尾に日付と感想とか覚書するようになった、と(←要約)。

10/09 19:45
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白色うさぎ
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哲学的な事柄から、下世話な閨房術まで、実に幅広い内容を扱ったモンテーニュのエッセイ(随筆)です。第三十一章にアトランティス大陸について書かれており、気になって借りてきました。ほとんどがプラトンの引用です。「昔、大洪水の前に、ジブラルタル海峡のちょうど口のところにアトランティスと呼ぶ、アフリカとアジアを一緒に合わせたよりも多くの国々を持つ大きな島があった。この国の王たちはこの島を所有するだけでなく、その領土を大陸の中にまで押し広げて、アフリカはエジプトまで、ヨーロッパはトスカナまで領有していたが、 」→
白色うさぎ

「さらにアジアを跨ぎ、地中海沿岸から黒海湾までのあらゆる国々を征服しようと企てた。そしてそのために、スペイン、ガリア、イタリアを越えてギリシアにまで進んだが、そこでアテナイ人にはばまれた。けれどもしばらくして、アテナイ人も、彼らも、彼らの島も、大洪水に呑み込まれた」

07/11 14:38
白色うさぎ

ちなみにモンテーニュは本書の中で、結局アトランティス大陸がどこにあるのかわからない、と言っています。

07/11 14:40
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Y2K☮
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エセー。現代人がイメージする随筆のレベルに非ず。悟りと戒めの書だ。哲学とは歴史とは勉強とは教育とは、そして言葉とは読書とは。現実的な面しか見ないと人は目先の欲に溺れて卑しくなる。逆に崇高な理想ばかりを追っていると身近な日常の尊さを見下す。群れて馴れ合うばかりでは堕落するが殻の内に閉じこもるのも独善的な思い上がりを育む。井上達夫の云っていた正義の背中が少し視えた。思い描く己の正しき姿。そこに近づくための正しい努力が楽しくないわけない。肝はバランス感覚。そして知識ではなく判断力。全六巻。少しずつ読んでいこう。
Y2K☮

Gフック「彼に一度だけ気を悪くさせるほうが、自分で毎日気を悪くしているよりはまし」「もっとも短い近道が疑わしいときには、常にまっすぐな道をとる」「暗記することは知ることではありません。それは記憶に預かったものをしまっておくだけ」「思い切って賢くなれ。すぐに取りかかれ」「悪いことをしないのはその能力や知識がないからではなくて、その意志がないからであることを望みます」「徳を求め過ぎると、賢い人も狂人といわれ、正しい人も不正な人と呼ばれる」「自分の理性で判断しなければならない。一般大衆の声で判断してはならない」

05/14 18:05
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風に吹かれて
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堀田善衛『ミシェル城館の人』でモンテーニュとその時代のことを知って読む『エセ―』は興味深い。膨大な哲学や歴史書などからの引用で各々のテーマに関わるモンテーニュの考えを包み込みつつ、当時の世相や考え方を批判的に、ときに擁護的に記す。時代が中世ゆえ、現在から見ると差別的と思えるところもないわけではないが、考えるために知る、知識は量ではなく質としながら「自然が示してくれた坦々たる大道」(p384)に向けた思索が展開される。読んでいると、モンテーニュから思索に誘われているように感じさせられる。
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さくら
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堀田善衞さんの『ミシェル城館の人』を読んでいて、いや、これを先に読まないといけないかも?と読み始めた。これは題名そのものモンテーニュのエッセイです。とにかく面白い人だ!読者に、と始めに書かれているところを読むだけで興味が湧く人物だ。たくさんの付箋と線引きしながら読んだ…感想?いやいや、まだまだ、もっと聴きたい知りたい!全6巻を愉しみ学びます。
さくら

改めて『ミシェル城館の人』を読みかけ置いていたところを読んでみたら、ぐーんと堀田さんの言葉が入ってきた。んんん…併読するかな。

01/21 14:41
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bandil
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ナジ-ム・ニコラス・タレブの著書で知って興味を持ち購入。エッセイ形式の先駆的著書(1580年!)。中世ヨーロッパの世界を舞台に、ギリシャ・ローマ時代の著作群からの縦横無尽な引用を交えつつ、自身の様々な人生観を披瀝する。その考えのなんと崇高なことか。偉大な人物であったことが容易に覗える。エッセイなので取り留めないのだが、それがまた良い。日参してお話を拝聴しているような趣だ。止めどないその知識を丁重に受け取り、咀嚼し、日々の糧にしていきたい。まだまだ巻は続く。ゆっくりじっくり読んでいこう。
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ましろ
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引用を絡めて語らう文章は、テーマごとに自己との対話を繰り返し、その気質や思想を巡らせる。習慣による良心に任せ、時を経ても信じられる普遍と本質を端々に感じる。とりわけ第二十章での人生観に心掴まれた。死は別の生の始まりであり、一生の長短は永遠や山や河や星や樹木に比べれば、どこか滑稽にも映る。いかなる人も死すべき時がこないうちは死なない。未来に残す時間は、生まれる以前に過ぎた時間と同じく、私たちのものではない。十分に生きたという思いは、一人一人の意志に委ねられる。生あるうちは、学びの只中に在るのだと感じ入った。
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ユウ
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立ち読みで1章を読み、納得させられ、一気に読んだ。なかでも26章(子供の教育について)は、まだ、1巻目読了しただけであるが著者の考え方が凝縮されてるように思う。子供だけというよりも、私にとっても響く内容である。備忘録、あらゆる人々、あらゆる環境に飛び込む。そこで、身分に関係なく美点、欠点を測る。美点は借り、自分の役立ちにする。欠点も、自分の生き方を検討するのに、役立つ。このようにすることで、自分の中で、良いものへの情景と悪いものへの軽蔑を浮き彫りになり、人間力が形成される。書物から一歩も出ない知識は駄目。
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ソングライン
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歴史、哲学、そして自身の経験に基づいた著者の人生論が述べられています。その知識の量、深さに驚きますが、死について語った次に、想像力の章の中で、性的不能の解決法を真面目に語ったりします。どこかユーモアも感じさせながら、楽しく人生の真理を学べる本です。長い読書になりそうです。
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Mei Miyamoto
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ネタバレ学校の先生に勧められて読んでみました。小説以外はなかなか手をつけたことがない私でしたが、読み進めていくうちにだんだんと面白いと思えるようになりました。最初は、こんな難しそうな本。と思っていました。時には、言葉の意味が難しすぎて一文を理解するのに1分かかることもありました(笑) 一番印象に残っているのは、彼の死生観です。「哲学を極めることは、死ぬことを極めること」と彼は言及していて、死んだ後には無しか待ち構えていないのだから、死ぬことに対して恐れても意味はない。ただ自然に死ね、と説いている
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Mk-2
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至言が満載のエッセイ。著者のモンテーニュは、自身の歴史の知識を披瀝しながら、そこに彼自身の考え加えてもうひとつの真実を導くことができる。このような能力は、自身で考え抜ける思考力と豊かな知識なしには発揮されない。天才というもののひとつの形をモンテーニュから学べる。
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schelle
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大学時代のお気に入り
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NAO
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8章「無為について」、23章「習慣について」、26章「子供の教育について」、彼の進歩的な考え方にはルネサンス期の風潮を感じるが、この時期の文筆家の中でも、モンテーニュほど公正で無欲な人はいないだろう。教育に関して今でも充分に通用する持論を持ち、終始冷静な観察眼を持ち続けたモンテーニュが、「牛のことばかり考えていたために角が生えた人がいる」という書物の記載を信じているということに大きなギャップを感じ、彼が生きていた16世紀という時代を感じるが、だからといって、もちろん、彼への敬愛が薄れるわけではない。
NAO

「習慣はわれわれの中に、少しずつ、そうっと権力の足場を築く。はじめのうちこそ、あんなにおとなしく、つつましいが、やがて時間の助けを借りて、しっかりと根をおろしてしまうと、たちまち恐ろしい暴君の顔をあらわしてくる。それに対してわれわれはもう目を上げる自由さえもない」

03/03 21:44
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脳疣沼
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武士の切腹を清く感じるのは、現代では野蛮だと批判されそうだが、やはり人間、最後の最後にいかに生きるか、そして死ぬか、がとても重要だと思う。偉そうに人生哲学を語ってる奴が死ぬ時に取り乱したりするとなんともがっかりするものだ。モンテーニュさんも同じようなことを思っていたらしく嬉しい。しかもモンテーニュは、そうそう安直に野蛮だとかなんとかと決めつけない。
0255文字
ロッシ
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習慣の威力が印象に残った。事物が我々に、その価値を与えるのではなく、我々の思考の傾向が、事物を評価するのだ。まったくそのとおり。およそ、その思考の傾向は、習慣によって作り出される。時代は分からないが、インドでは、父親が亡くなると、息子が父親の肉を食べるそうだ。日本人から見ると野蛮だ。逆に、インド人から見ると、火葬は野蛮に見えるそうだ。こんな具合に思考の傾向によって、価値観はいかようにでも変化する。節制する習慣、飲み惚ける習慣等他にもいくらでもあるが、何が習慣になっているかによって、運命を左右するだろう。
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ひろちゃん
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現代の生活にも当てはまる真理や格言で溢れているので、含有率の高い学びやヒントが得られる。内容は章ごとに分かれているので、興味関心のあるものから順に読んだり、面白そうだと感じるところだけ読んでも十分に楽しめる。現代において、これ程までとはいかなくとも、自分と向き合う時間を持つことは大切だと感じた。最も印象に残っている言葉は、「人間は{中略}事物自体によってではなく、事物についていだく考えによって苦しめられている。(第十四章、p90)」という文である。
0255文字
治雄
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古今東西の随筆の最高峰の1つだと思います。悲しみ、勇気、想像力といった様々なテーマが、1章ごとに語られています。他の翻訳は知らないのですが、岩波文庫の翻訳は平易で読みやすかったです。なぜこれが絶版なのでしょうか(涙)。
0255文字
うた
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毎日、1章ずつ読んでいました。ゆっくりとした思索。ああだこうだ、ああでもないこうでもない、と面白いおじさんです。
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千鳥
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古本。ページが4枚足りない・・・註だけ破り取った人! 残りを黙って売りますかふつう。
0255文字
ハマー
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最近は色んな形で習慣についての本を目にする機会が多い。もちろん習慣の重要性と影響力は理解しているつもりであり、色んな本で紹介されてるのも良いと思う。 ただ、エセーによる習慣についての書き振りは他の追随を許さないほど多様な具体例を交えて書かれている。そうであるから、これ一冊読めば、嫌というほど習慣について学ぶことができ、十分な気がする。 習慣の影響力というのは、良かれ悪しかれ、思考する過程をなくす事にある。つまり、無意識の部分が広くなっていくのである。そうした力を上手く使えるかどうかが人生の良し悪しに繋がる
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Kanou  Hikaru
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本棚の整理中・・・ 友人・知人に紹介したい本
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エセー 1 (岩波文庫 赤 509-1)評価63感想・レビュー37