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六〇〇〇度の愛

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Муми
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ネタバレ宗教的な要素が多く難しかった。自分は、実像の兄の虚像に過ぎないと感じて、彼の自殺から虚無感を抱えて生きてきた主人公。自分と似た青年と過ごすことでやっと自分と他人とを区別し、自分の存在を認めることが出来て良かった。悲しみも喜びも被ること、生きていくことは、受難の日々なんだと思った。
0255文字
skellig@topsy-turvy
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ネタバレ団地に暮らす主婦である女は、最愛の人だった破滅型の兄と死をひんやりと想いながら非常ベルと共に「6000度」を経験した長崎へ旅に出る。ロシアとキリスト教のスパイスが効いてる鹿島田ワールド。ある意味白痴めいた無邪気さを持つ荒れた肌の青年と出会った女は少しずつ、兄の記憶に重なっていた自分をあくまで兄とは異なるものとして認識してゆく。自己の確立とは、結局みんな他人であるということ。この当たり前で深い絶望から始まる生への志向、という救済。人は自分の物語を語ることで自分を作っていく。
0255文字
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