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降りていく生き方: 「べてるの家」が歩む、もうひとつの道

感想・レビュー
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ミヤビとライライ
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べてるの家のソーシャルワーカー、向谷地生良さんの言葉。「こころの三要素って知ってるかい?虚しい、悲しい、寂しいという三つの気持ちは、楽しいとかうれしいとかいう以上に、こころの健康にとってとても大切なものなんだよ。ともすると私たちは、自分のなかからそれを消し去ろうとするけれど、それは大事な栄養素なんだよ。鉄とかタンパク質とかメジャーな栄養素とちがって、微量栄養素だけれど、それが欠けたらダメなんだ」
ミヤビとライライ

「私が出会ってきた子どもたちは、望まずして人生のスタートでつまずき、学校という最初の社会で孤立し、苦闘している点では共通しています。こころの片隅にすみついたなんとも言えない寂しさや、生きていることのぼんやりとした不安が、友だちの楽しい笑いや、明るく見える家庭を遠ざけてしまうんです。そして子どもたちを二重に追い詰めているのは、学校でのよい成績が人生のリスクを減らし、幸福への可能性を約束するという学歴信仰なんです。彼らは、そんな学歴信仰の犠牲者でもあるんです」

10/02 21:13
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雪月花
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北海道の襟裳岬近くの浦河町に「べてるの家」という社会福祉施設がある。精神疾患や生きづらさを抱えたメンバーがここで共に暮らし、地域共同事業所で働いている。近代化や合理化が当たり前の社会で、向上することに重きを置くのではなく、足し算ではなく引き算で生きる、降りていく生き方も大事なのではないか、という発想にハッとさせられた。もちろん、一筋縄ではいかないし、どんな自分も受け入れると言うのは時間のかかることだが、この本を読むと肩の力が抜けていくのを感じた。
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おたま
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著者は浦河べてるの家を何度も訪れ、そこで一緒に暮らした体験を語り、べてるの家の中核的な思想「降りていく生き方」を見出していく。今現在のこの管理された、消費・情報化社会では人は挫折したり、病気になることすら許されない。むしろべてるの家では精神障害となり病気になることは、人間的な苦労を取り戻すことだと捉えられる。競争や向上や自己責任の社会で、悩み、苦しみ、孤立化し、そして病気になる。しかし、その「弱さ」に徹する、そこに「降りていく」ことから人間的な生と関係性は始まる。
おたま

べてるの家で暮らす人々は、個性的であり、ユーモアを絶やさない。そのバックにソーシャルワーカーの向谷地さんや、精神科医の川村さんがいることも重要だが、それよりも何よりも病気になった人が、ただ治療の対象ではなく、当事者として語り、関係を築き、さらに社会に向けて発信していくことは何物にも代えがたい。どんな人にも当事者性があり、そこに徹して生きること、誰にも自分の生を明け渡さないこと、こうしたことが大切だと健常者にも迫る。

04/07 10:46
おたま

メモ「里香さんのすごいところは、いまも幻聴は消えていない、病気は治っていないけれど、こんなに楽になるとは思わなかったと言ったことです。それまでは、症状が傾斜をつけるようにだんだん軽くなっていくと思っていたけれども、そうではない。しあわせは自分の真下にあった、という言い方をしたんですね。同じマイナス状態にもかかわらず、自分がどう受けとめるか。これがぼくらのやり方のまさに神髄なんですけど、それを里香さんは体験者として、『真下にある』とわかりやすく表現してくれたんです」(川村医師の言葉)

04/07 10:56
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あきこ
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ネタバレ10年以上前に購入して読みかけのまま眠っていた。なぜか無性に読みたくなり、本棚の奥底から引っ張り出し完読。高みを目指して頑張るのではなく、背負っていた荷物を一つ一つ降ろしていく。それには自分の内面と向き合い言葉にして伝えることの大切さや、それを温かさとユーモアで迎え入れ聞いてくれる人間関係が大事だと教えられた。川村先生の「人間として大切にされているという実感が伝わるかどうか」という言葉が刺さった。隠したり抱えているもの、弱さをさらけ出し、周りにそんな自分を知ってもらう。言葉の大切さをあらためて感じた。
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パンダマン
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べてるの家の当事者研究に興味を持ち勉強のために読みました。この本に書かれていることは障害は治療したり抑えたりするものでなく、自分の内にある障害と向き合いながら自己や周りとのあり方を考え自立していく物だと言うことでした。障害者当事者にとってはもちろんですが、医師やソーシャルワーカーにとっても学ぶべきことがたくさん書いてありました。自分自身の感想としては、世間体を気にしすぎて自分の内面を閉じ込めるのでなく書いたり信頼できる人に話したり外に出すことで色々と気づきが出てくるように思いました。
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ゆきこ
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ここに登場する精神障害を持つひと、また彼らと一緒に生きる精神科医やソーシャルワーカーのひとたちの人生の豊かさに魅了されました。「人間らしい苦労を取り戻す」という思いは、精神障害のためにどれだけ非人間的な環境で過ごさざるを得なかったのかがうかがえます。また日本社会では様々な制度等で当事者性がないがしろにされていることに危機感を覚えました。自分の頭で考えること、それを言葉で表現することがいかに大切なのか。現代社会に行き詰まりを感じるひとたちに是非読んで欲しい一冊です。
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よきし
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衝撃的だった一冊。「べてる」の名前は大分前から聞いていたが、改めて読むとすごい実践なんだなと思った。そして自分が絶対に受け入れられるという共同体の存在と、その中で自分自身であろうとする意思が当事者研究を生み、失敗を繰り返しながらも彼ら自身が自立への道を作り上げていこうとする姿に心打たれる。晩年精神を病み長く苦しんだ父を思い出しながら読んだ。もっと早くに出会いたかった一冊。
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micha
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当事者制を奪われた教育や社会の仕組みはどんな人を幸せにしないだなと思った。 他者評価のレールに乗って生きてきた私にひびいた。 心の声や興味関心に耳を向けてあげよう。 私も、私の繰り返してしまう爆発と向き合おう
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じーふー
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べてるの家の人たちを綴った本。何人かの人たちの苦悩からの回復の歴史が生き生きと記されている。 人間関係を大切にし、人間らしいつながりを丁寧に作っていくことが、心温まる共同体を広げ、良くなっていくということがひしひしと伝わってくる。
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マッピー
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引きこもり、家庭内暴力、統合失調症などで社会に関わることが難しく、自分に関わることですら自分が当事者になることができず、拘束されたり薬づけにされたりして自分を解放することを禁じられた人たちが、浦河という町で、自分を否定されることのない環境で、ゆっくりと、行きつ戻りつしながら自分を取り戻していく話。病気が治ることがゴールなのではない。病気を認め、受け入れ、共存することができたら「しあわせは私の真下にある」と気づくことができるのだという。壮絶の先にある穏やかな日々。遠い遠いその道を共に歩いてくれる人がいる。
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ksm
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今の自分のフワフワして、色々不安で、でもそれも上手く認められなくてっていう精神状態への1つの答えをもらえたような感じ。 やっぱり人が自分らしく生きるためには【自分の考えを話す、語る】ことが必要不可欠で、それがないと溜め込んで様々な問題につながるよなってことを再認識。 大爆発を起こさないための爆発、そして話すこともいい意味での爆発ってのがすごく響いたし、わたしとすごく近い悩みを抱えた人たちなのかなって親近感も勝手に湧いてきた。 人がよりよく生きるためには人間関係が大切。 いつかべてるの家に行ってみたい。
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ロータスマユ
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ネタバレ昔の精神医学は、人間とは何か、生きるとは何かを問う世界だったが、現在は人間の思考を含めて脳を生物学的に説明できると考える。病が個人的な問題としてとらえられている(脳内物質の不具合→薬で治療)。人間らしさを損なう不必要なものを無理に身につけることをせず、悩みを回避するのではなく、悩みを悩みとして受け入れること。それが人間らしい生き方。  自分の思いや気持ちを言葉にすることが、回復につながる。べてるの家では、どうなりたいのか、どんな暮らしをしたいのかをより大切にしている。
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備忘録
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精神障害を抱えた人々が共同生活を営む活動拠点、「べてるの家」を取り上げた本です。病気を悪とみなし治療のみを目的とするのではなく、一つの個性として受け入れて共に生きる。その在り方には考えさせられるものがあります。共同生活で居場所を見つけて、はじめて得られた救済。それを見るに、この病気に本当に必要なのは理解者なのではないかと感じました。心の病気を抱えた人だけでなく、誰にでも通じることだと思います。
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yuka
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◆◆◆一言で表すと『深い』。【ぺてるの家】という、当事者の語りから、本人と仲間が、自分の特性を知り、そこから起こる心の解放プロセス。そして、『つながり』から生まれるもの。それを生み出し、支える居場所。【支援に携わらる】方に、ぜひ、読んでみてほしい。※【ぺてるの家】当著書には、支援に関わられる方のご苦労にはあまり触れられていないが、ここまでたどり着かれるまでのご苦労は想像にあまりある。【ぺてるの家】のような場所が増える事で、〝生きづらさ〟を抱える本人、そしてその家族をどれだけ『和らげる』だろうと思う。
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え
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べてるの家関連。これもすごく面白かった。【それまでは、症状が傾斜をつけるようにだんだん軽くなっていくと思っていたけれども、そうではない。しあわせは自分の真下にあった】統合失調症幻聴の苦労をもつ、当事者が表現したことば。どのページの話もおもしろい。可笑しくって、温かくって、おもしろいんですよ。ぜひ。
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nbhd
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「成長すること」は良いことだと思ってきたし、今もそう思っているけど、「べてるの家」関連の本を何冊か読んできて、「成長すること」ってそもそも大切なの?と揺さぶられている。報道記者の手による統合失調症の人たちが共同で暮らす「べてるの家」の取材記録。その生活や当事者の話もソソられるものがあるけど、僕の興味は統合失調症の人たちに寄り添う医師やソーシャルワーカーの心の持ちようのほうに移ってきた。この本を読んで知ったのは、寄り添う人たちは必ずしも「成長すること」を良いこととしているわけでないということ。なんか温かい。
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timberbear
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とても悲しいことに大学でほんの少しだけ心理学を齧ってしまって、ショッピングモールで大声出して演説しちゃう統合失調症って対応するには特別な能力が要るとか変な偏見を持っていましたが、この本を読んでみたら"あれ?自分も上手に隠せているだけで実はそうなんじゃないの?"とか思えてしまうほど、普通な病気で身近に感じました。そしてそして、苦しくなった時の対応の仕方についてすごく参考になりました。いい本読んだな~。
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まつゆう
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降りていく生き方はまったくもって素晴らしいと思うのだが、今日の場合は自発的に降りていく小集団として見られるのではなくて、すべてが程度の差に還元されてしまうため、それが難しいところかなあという感想。
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月乃@令和梅干作成中
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当事者研究の「べてるの家」に取材したもの。当事者研究も当事者性ということもよく解らないまま、西村佳哲さんのインタビューを読んだときの向谷地さん凄いという残響に誘われて読んだ。言語化できるようになると爆発はなくなるのは、向き合えた苦悩とは共に歩めるということのようで、苦悩に向き合うには安心していられる関係性が要るのが高い壁だったりもするのだろうけど、きっと彼処ではそれが育まれやすいんだろう。苦労のなかの深さのある充実は、苦労したら損みたいな価値観のなかでは感じられないものなんだろうな。
月乃@令和梅干作成中

引用→“彼との肯定的な関係のなかで、悪いところを見ないで、いいところだけを見るという二者択一のプラス思考ではなく、いいところも悪いところも含めてトータルに、根本的に、本質的に、自分と向き合っていく作業そのものを共有して、受け入れていくという深い営みだったんです”  

11/21 02:17
月乃@令和梅干作成中

引用→“幻聴があるから普通の生活ができないんだと思っていました。幻聴さえなくなれば、私は救われると思ってました。でもいまは、一生幻聴が聞こえる人生と、被害妄想がなくならない人生と、どちらかを選ぶとしたら、私は幻聴が聞こえていいから、被害妄想がなくなればと願っています。幻聴自体が悪いのではなく、そこからくる被害妄想に振り回されてきたんだと思います。”

11/21 02:18
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Jiro Fujita
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当事者性を求めて。精神病者でもしかり、被教育者たる児童・生徒でもしかり。
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natukoba
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「当事者が決める」「言葉にする」示唆に富む言葉。当事者が語る前に他人が言語化してはいけないと。色々な問題に本人がぶち当たって失敗や迷いながら語りながら回復していく。まさにこれが生きていくこと。役に立たない医者がいいらしい。
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まさかず
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病気は個性になる。改めて 誰もがもつ「その人だけがもつ経験」はぜんぶ大事で誰一人しょぼい人なんていない 強く思った 立場上の弱者たる人に支援者として話す場合がたくさんあるが 自分の優位を感じてしまう時が事実ある。常に自戒しているが改めて被支援者の主体性を意識したい これは支援者である自分の職業使命だと思いながら読みました
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ざまたかこ
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「降りていく生き方。悩みや苦労を回避したり、放り出したりするのではなく、人間らしく生きるためには、それを担う姿勢が大切なのだと、向井谷地さんは説くのである。」 一緒に苦労しようよ、という言葉の包容力。今、世の中に欠けていることなのではないかと思いました。教育に関わる人と感想をシェアしてみたいです。
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ころりんぱ
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ネタバレべてるの家のメンバーの体験や取り組みが具体的に語られています。自分の家に放火した人、警察沙汰になるほど大暴れした人、宇宙に飛び立とうとする人、それぞれのメンバーの病気の体験談は壮絶ですが、その事を語れる場所があり、付き合ってくれる仲間がいる事がどれだけすごい事なのか。病気を抱えると生育歴や家庭環境が原因と言われるけれど「ダメな親でもいい社会ができる事を目指す。受け皿があればダメな親でもいい」と言う向谷地さんの言葉が印象的。すべての人が、人間らしく生きると言う事を考えるきっかけになる本。オススメですよ。
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マスオ
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雑誌ブリコラージュでべてるの家を知ってずっと興味がありました。初めて読むべてるについての本がフリージャーナリストによる外からの本であったことは正解だったのではないかと思う。
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あーちゃん☆
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大切な言葉、刻みたい言葉がたくさんあった。それは経験して語られる言葉だからこそ。上辺をなぞるだけかもしれないけど、その言葉たちを頭に置きながら、生きていく中で実感としてまたその言葉たちと出会いたい。わたしも迷って悩んでいきたいな。笑いとともに。
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トロ
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いままでずっと世界を窮屈に感じていたのがなぜか、そのヒントを得た気がした。「今の、思春期の苦いエネルギーを合意のものとしなくなった社会では、そのエネルギーは潜在化され、若者たちは身動きがとれずにそれをどう発散していいか分からない。……こういうことを考えることは時代につながったテーマを持つことということだ」なにが自分を苦しめているのか、苦しむことを自分の欠点と考えるのではなく、広い視野で考えていきたいと思った。
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きるきる
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わー。読みました。装丁が意味不明だけど・・・。こちらは客観的にリポートされている本だったので、べてるのことがより良くわかりました。色々考えさせられる本。少なくとも、近所の徘徊分裂病おばさんのことを、もう少しあたたかい目で見られる気がする。すれ違う時、いつも緊張するけど。
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tora
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『降りていく生き方』とは、『人間らしさを損なう不必要なものを無理に身に付けず、悩みは回避せず受け入れ、淡々とありのままに生きていく生き方』。 『いっしょに苦労しよう!!』という深いメッセージが印象的。この“苦しみを排他しない姿勢”。素敵だなぁ☆
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ごへいもち
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べてるの家は北海道浦河の精神障害者の活動拠点としてグループホームや作業所を運営している。 この中心になっっているケースワーカーの方(向谷地 生良氏=むかいやち いくよし氏)の ファイトと努力、やる気には頭が下がるが,べてるの家の利用者についてはいろ考えさせられた。 生活保護を受けながら,十数人の子供を産み十分な世話もせず,子供が心の病になって苦しむとか,どう考えてもおかしい。 パソコン依存の父親(元教師)とか見ると教師という職業人の欠陥という感じが固まったかも。 (私の偏見かもしれないが)⇒コメントに続
ごへいもち

(承前) これはあきらかに犯罪じゃないかという暴力行為も精神障害という病気だからって見逃していいのだろうか。 浦河の町の人たちはいろいろな迷惑を被っているんだろうけど、 この施設があるということで何らかのプラスがあって 我慢しているのかもしれないなぁ。 やはり子供時代の適切な養育がされていないと不幸だなぁ…など。 明るいパステルタッチの装丁が救い。

11/30 09:01
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坊主丸儲け
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病気であろうと無かろうと、自分の怒りを客観的に観察出来る事が凄い。驚いた。「爆発学」。
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うりぼう
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2010年、私のベスト10位。3月14日港のポート-ビルにおいて「降りてゆく生き方」という映画の上映会をする。武田鉄也主演の本格的な邦画であるが、自主上映しかしない。この本から取ったタイトルだが、内容は少し違う。いつまで、成長路線を夢み、バブルを求めるのか。内山節氏は、近代は戦争による収奪、現代は経済による収奪と定義、誰かの犠牲の上の栄華は同じと喝破。その真逆が「べてるの家」。もうそろそろいいのでは、誰かを貶めて自分の平安を保つのは。共倒れ、ドミノ倒しになるだけ。降りてみませんか、あなたも、勇気を出して。
0255文字
hachiro86
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弱さの価値。欠けていることの意味。病気もひっくるめて人間を肯定する。
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ぶちまけ
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宿題読了。
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yoshi
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当事者性を尊重し、非援助を基本とする理念。・三度の飯よりミーティング・安心してサボれる職場づくり・自分でつけよう自分の病気・手を動かすより口を動かせ・偏見差別大歓迎・幻聴から幻聴さんへ・場の力を信じる・弱さを絆に・べてるに染まれば商売繁盛・弱さの情報公開・公私混同大歓迎・べてるに来れば病気が出る・利益のないところを大切に ・勝手に治すな自分の病気・そのまんまがいいみたい・昇る人生から降りる人生へ・苦労を取り戻す・それで順調。素晴らしい。
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くり坊
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「べてる」は統合失調症という病を考えるとき、欠くべからざる当事者による「生き方」であり、「降りてゆく」とは、そのキーワードになっている。それは障害を持った人々が「自分らしく生きる」ことであり、無理せず、病気であることに向き合いながら、競争原理を基本とする実社会が「登ってゆく」ことを希求してゆくのとは対照的に「降りてゆく」先には、同じ病を持つ仲間たちが「べてるの家」という共同体の中に、待ってくれている安心感をも併せ持っている。そんな「べてる」に気づく本。
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