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追われる男 (創元推理文庫 M ハ 11-1)

感想・レビュー
37

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特盛
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評価3.4/5。ガーディアン1000選出の冒険小説。(おそらく)ヒトラー暗殺に失敗したイギリス人スナイパーが、追われまくる。自国本土に戻っても敵国の凄腕諜報員が迫る。狩る側から狩られる側へ。じっと耐え呼吸を止める様な緊迫の心理戦が続く作品。原野でのサバイバル能力こそ我々が忘れているタフネスだねぇ。
0255文字
koo
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 ハウスホールド初読み、英国冒険小説の古典とされていますが内容はスパイ小説の印象でした。ポーランドである国の国家元首暗殺に失敗した「わたし」が命かながら逃亡、潜伏する逃避行が描かれます。状況説明が一切なく「わたし」が誰をどういう立場で暗殺しようとしたかはストーリーの進行と共に読者が察してゆくというスタイルは当時としては斬新だったと思います。逃避行の描写がのんびりした雰囲気で緊張感が希薄な為今読むと退屈ですが主人公の造形に英国冒険小説らしさは感じ取れました。発表年を考えると結末も味わい深い作品でした。
koo

暗殺者のターゲットが明示されない作品としてはロバートリテルの「スリーパーにシグナルを送れ」が印象深いですが1930年代に試みられているのが世界情勢に配慮した産物とは思いますが斬新だなぁと思います。続編も読んでみたいと思います。

02/02 09:08
0255文字
まふ
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最初から終わりまでひたすら逃亡する男の物語。ヒトラー(と思われるターゲット)をスナイパーで狙撃寸前にナチス親衛隊に捕まった英国の貴族の主人公は残虐な拷問を受けても口を割らず崖から突き落とされるが奇跡的に助かり逃亡がはじまる。ドイツ国内から海岸まで逃げて船に忍び込み英国にたどり着き、英国内を逃げ回る。だが、執拗に追いかけて来る親衛隊(と思われる)少佐についに捕獲されてしまう…。まさに手に汗握るチェイスだ。⇒
まふ

⇒この貴族の青年はさまざまな困難にもきわめてクールに対応できるスゴイ頭脳と冷静な精神力を持ち合わせており、英国の数あるヒーローの中でも屈指のクール・ガイではなかろうか。G583/1000。

08/08 17:29
0255文字
ヨカバイ
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分かり難い地味な潜伏逃亡劇、何故名作か分からん。
0255文字
takeakisky
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冒頭から淡々と、飽くまで静かな痛い描写が。イギリスの冒険小説らしい。いつの頃の何処の話かも判然しない。それも各所のヒントから徐々に、絞られてくる。すると、要人てのは。ベルクホーフか?あのテラスか。男とともに故国へもどるうち、好ましい皮肉、適度な行儀の良さみたいなもので、すっかり虜になる。傲慢ともとれるほどの硬い理性と義務感。そして決して屈しない。これこそまさにX階級。読後ずっしりとした疲れが。続篇も注文してしまう。
0255文字
ハッシー
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ネタバレいきなり拷問から始まりあとはひたすら逃亡。タイムズの日曜版〈サンデー・タイムズ〉のミステリ99の一つに選ばれ、「マンハント」というタイトルでフリッツ・ラングによって映画化もされた英国冒険小説の傑作ということです。前半話の筋がわかりづらかったが、故国イギリスに帰りついてから追っ手との駆け引きのような展開になり面白くなってきました。最後になっても結局主人公の正体がわからなかった。
0255文字
くたくた
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ポーランドで一人ハンティングをしていた“わたし”は国境を越え”隣国”に潜入する。そこでライフルのスコープに捕らえたのは“ポーランド隣国”の要人。しかし引き鉄を引くに至らず、要人暗殺未遂犯として警備の秘密警察に捕らえられ凄惨な拷問を加えられる。殺害されるところをからくも生き延び、イギリスの貨物船に密航して帰国。しかし、某国の捜索の手は故国にまで伸びてきていた。出版は1939年、主人公も某国要人も某国の名前も明かされないが、「ポーランド隣国」がドイツであり、要人がヒトラーであろうことは読んでいるとわかる。
くたくた

終盤までの閉塞感と重圧感がすごい分、終盤の反撃・逃走のカタルシスが圧倒的。最後に手記の結びとして、“わたし”はもう一度ハンティングを行う為に某国に入国することをほのめかしている。これでは、後年書かれたという続刊を読まないわけにはいかない。年表つきレビューはこちらを →https://koko-yori-mybooks.blogspot.com/2021/01/0246.html

01/09 02:25
0255文字
501
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特に明確な理由はないが2020年最後に読んだ本がこの本でよかったと思う。容認の暗殺に失敗し囚われ拷問を受け、母国への逃亡に成功するものの、執拗な追手から身を隠し、最後は対峙し、逃亡を続ける。その一部始終を本人が記した手記という形をとっている。そのため、逃亡劇のスリルを主人公視点で味わえるが、ここまで引っ張り込まれるのはやはり主人公が魅力的だということなのだろう。
0255文字
shimachip
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ネタバレポーランド隣国内で要人暗殺の嫌疑をかけられた男は拷問を受けるが辛くも脱出に成功する。知恵を駆使して国外へ脱出しイギリスに渡るが執念深い追跡の手はそこまで伸びていた。図らずも逆襲に出たことで殺人容疑で警察までもが追手に加わる。絶体絶命の男はイギリス南部の農村の山中に潜んだが敵国組織の追随は緩まず獲物に襲いかかるのだった。逆転の秘策はあるのか。そもそもこの男が単独で要人暗殺を試みた理由とは。男の「個人主義」哲学には強く共鳴します。250ページ弱ですが英国気質が色濃く染みていて読み応えあり。
shimachip

この本に至ったのは、先日読んだアンブラーの「あるスパイへの墓碑銘」のカバーの広告からです。初期のスパイ・スリラーの傑作という位置づけらしい。終盤、肉体的にも精神的にも追い詰められた主人公が、敵との対話の中で自分が試みた暗殺の真の意図をようやく自分の中から探り出し、それをきっかけkに立ち直ってゆくところは圧巻の叙述です。「魔王」の役回りもとてもいい。

12/17 16:34
shimachip

ちょっと分かりにくいところがあったので原文で確認したい。P.194。「ひきかえ、ああいう外道の生き方は、彼女がえらぶどんな大義をも正当化する。」

12/17 16:39
0255文字
kizkanta
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冒険小説の原風景的な場面をふんだんに盛り込んだ傑作スリラー。年に何作かはこういう小説を読みたいものですが、もはやそういう書き手も失われた現在、過去の名作を繰り返し繙くしかないのだろうか、嗚呼。某国の要人暗殺を仕損じた主人公が、凄腕の追っ手を相手に繰り広げる、まさに凄絶な逃亡、闘争劇。大戦直前の時代感も最早味わいです😊。英国製のスリラーがお好きな向きには間違いなく渇を癒してくれる出来であることは保証します。読むべし。
0255文字
練りようかん
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ネタバレ危機的状況から逃亡、身を隠すまでの前半は心臓がドキドキする音でバレてしまいそうという無言の緊張感があった。潜むほどに近くなる自然や生き物、大地に耳をすますような描写に心は静まり、船に乗るまでの交渉は国や時代を感じさせ面白かった。追われる理由もヨーロッパの捜査網からも色々想像して楽しめるのだが、最も興味深いのは自分の手記を出版してほしいという主人公の望みだった。系統立てて思考を整理し、透明人間にならぬよう実体を掴む客観視への意識的な働きかけが強く感じられた。狂った人道のコンパスを懸命に調整する姿を思った。
0255文字
三毛太郎
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狩る者から狩られる者へと立場を変えた主人公が、最後の最後に再び立場を逆転させる。その一瞬のカタルシスに向けて溜めに溜めたものが最後に爆発する爽快感のために前半の強烈な圧迫感があるのだ。暗殺対象がぼかされているのは、実はこれ第二次大戦前の作だと思うと実に時事ネタでもあったりするのもまた。…しかし、何十年も経ってから書いた続編というのがあるらしい(未読)のだが、どう考えても蛇足としか思えないのだけれども…。
0255文字
yoshizawa tutomu
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”ガーディアン紙1000冊”より。主人公の男性の能力や運が半端ない。崖から落ちて結構重症なのに回復早いし、ライフルで撃たれても直撃は避ける。サバイバル術も半端なかった。その辺は心でツッコミながら読んでた。あと精神力。自分だったらあんな状況だったら簡単に国くらい売ると思う。もちろん彼がなぜ暗殺未遂を犯したのかがわかればわかるほど、その精神力の源ははっきりするのだが。最初はその気持ちに対してはとぼけているけど、どんどんその思いが沸き上がってくるのが人間らしかった。最初が超人みたいだったので、なおさら強く感じた
shimachip

>最初はその気持ちに対してはとぼけているけど、どんどんその思いが沸き上がってくるのが人間らしかった。 まさにそうでしたね。自分の行動を裏付ける考えをはっきりさせて復活するさまがカッコよかったです。

12/18 00:15
0255文字
pangea74
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ヨーロッパのとある国の人物の暗殺に失敗し、命からがら母国イギリスに戻るも、追手が迫ってきて逃亡を余儀なくされる男の冒険を描いた古い小説。主人公が書いた日記という体裁で進み、ひたすら逃げて隠れてという描写が続きます。変装したり偽装工作したり、挙句の果てには田舎の山の中で穴を掘ってサバイバル生活を送るようになり、山猫と仲良くなるのがホッコリしました。追手に居場所を突き止められて絶体絶命のピンチになった際、主人公が諦めずにアイディアを振り絞って、逆襲に打って出るのが熱い展開でした。独特の文体だけど、短い小説。
0255文字
扉のこちら側
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2016年887冊め。【220/G1000】独裁者への暗殺未遂容疑で逮捕された男が、拷問を受けながらも逃げ出す話。登場人物の名前がほぼ明かされず、主人公の名も、ヒトラーを思わせる独裁者の名前も本文中では明らかにされない。冒険小説のくくりにはなっているしサバイバルな逃走ルートなのだが、自分で堀った穴倉の中で追跡者が去るまでじっと息を殺しているシーンとか、淡々とした描写なのに焦燥感が伝わるものがあっておもしろかった。
0255文字
ヴェネツィア
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解説でも、裏表紙でも「英国冒険小説」と謳っているが、私の感覚からは「冒険小説」というには違和感があり、しいて言えば「スパイ小説」が妥当か。この分野でもイギリスは有数の伝統を有しており、たくさんの作品群が上がりそうだ。本書は1939年の刊行と、類書の中ではいわば古典的な位置を占めるが、その小説の中核においては何ら古びるものではない。「追われる者」と「追う者」との確執は、終始強固な緊張感を持続する。とりわけ終盤の攻防は圧巻だ。また、最後までそれと明示されることはないが、語られないターゲットの存在の影は重い。
ヴェネツィア

【ガーディアン必読1000冊】185/1000。

06/14 19:03
0255文字
NAO
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イギリス人である主人公による他国の要人暗殺未遂と、その後の逃亡劇を描いた冒険小説。主人公のちょっとしたことにもこだわりを見せる貴族趣味や、特権階級であることを利用して公的に守られることを潔しとしない潔癖さは、いかにもイギリス人が好みそう。主人公の超人的な肉体と精神力の根源にあるものが最後の最後に明かされなるほどと納得したが、暗殺対象者や時代を考えると仕方のないこととはいえ、あいまいにぼかされていることが多すぎる・・・。
NAO

ガーディアン必読書1000  163/1000

03/21 19:59
0255文字
ケイ
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出版は1939年。当時のイギリスの敵と言えば、やはりドイツと思われるが…。とにかく読者は、この語り手の正体がわからないまま読むしかない。語り手は、他の国の要人の射殺に失敗して拷問を受け殺されかけるが、強靭な肉体と運とで生き延びる。その後も、追われ続け、何度も傷を負い、普通に考えれば何度死んでいてもおかしくない状況での七転び八起き。いや、何より精神力だろう。ありえない強さだ。そして、終わりも曖昧なままだ。いづれ再読して、読み落としているだろうところから、推理していきたい。
對馬 正晃

トム・ウッド「パーフェクト・ハンター」と、マーク・グリーニー「暗殺者グレイマン」ですかね!いずれもシリーズ物の1作目です☆

02/08 21:35
ケイ

サンキューベリームーチョ♪

02/08 21:41
9件のコメントを全て見る
0255文字
harass
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ガーディアン紙の1000冊で初めて名前を知った作家の作品。冒険小説はいろいろ読んでいたがこの作品は初耳だった。主人公が異国での暗殺失敗直後からの逃走を手記形式で語る。出来事を思い出しながらの内省的な語り口で初め戸惑ったが、専門家、特殊な訓練を受けた軍人?の考え方や英国人の世界観などが滲んでいてそれを楽しむようにした。現在のアクション映画に慣らされている我々には、正直一連の出来事としては地味だ。リアルであるともいえるが。語り口に面白さを感じないと退屈かもしれない。発表年が1939年と知りちょっと驚いた。
harass

ガーディアン紙が選ぶ1000冊の一つ。1939年当時の英国の情勢を考えるとヒットしたろうなと想像できる。

07/25 03:37
0255文字
Märklin(メルクリン)
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ネタバレ英ガーディアン紙必読の1000冊。終始主人公の視点から語られていく逃亡劇。しかし苛酷な拷問を受けてからの潜伏や追跡かわす主人公のバイタリティはとても常人レベルではないですね。英国冒険小説の傑作と称されるにはややボリューム不足と思いますが楽しめました。
0255文字
本牧バード
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ご存じの通り、サンデータイムズのベスト99選出作品。但し、確か創元の文庫は、長らく絶版でした。歴史的に評価が高いので読んでみましたが、つまらなかったです。展開が遅く、動きが少ない。心理描写、情景描写が長たらしく、読んでて疲れます。但し、主人公が相手を仕留める瞬間の1ページだけは、迫力があって緊張しましたよ。読む人も少なそうですね。
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やっほっほ
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抽象的か。
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kanamori
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☆☆☆
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ワッピー
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頑なまでに主人公の視点のみで語られるドイツ⇒イングランド・ドーセット州への逃亡劇。なぜそういうことになったかも明示されないながらも、自分の愛する女性が敵対する体制下で銃殺されたことが発端らしい。潜伏の方法、追跡をかわすための手の込んだ技法は、特に拷問後の体調を考えると、常人にはできないレベル。誰にも膝を屈せず自らの法のみに従い、一度は追い詰められながらも敵を倒し、さらにもう一度元の標的に向かっていく。まさに原題の「放れた獣」ですね・・・
0255文字
Richard Thornburg
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感想:★★★  まあまあ面白かった。  物語の背景がはっきりと語られていないので、ピンとくる人は少ないかも知れません。  地中に穴を掘って潜んでいる間は、特に動きがなく退屈しました。  どちらかと言えば追われる側の心理を読む話かな?
0255文字
suzuki-takefumi
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地理、時代、人名の全てがぼかされているため、予備知識無しに暗殺対象がヒトラーというのを読みとるのは難しい。アクションよりも、じりじりと追いつめられる雰囲気の方に重きが置かれており、読み応えがある。
0255文字
tai65
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星4つ
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新地学@児童書病発動中
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英国冒険小説の古典。1人のイギリスの男が大陸で要人の暗殺に失敗し、イギリスの原野で彼を追いかけてきた連中と闘うというシンプルな内容ながら、ぎりぎりのサバイバルをリアルに描いて、迫力がある。ただし訳文が読みにくく、プロットもぼやけているところがあるので、読み進めるには忍耐が必要。しかし結末で明らかになることはインパクトがあった。ディック・フランシスの不撓不屈の主人公なども、この物語から大きな影響を受けていると思う。
ヴェネツィア

新地学さん、本書でようやく新地学さんとの共読本が100冊になりました。

06/14 20:02
新地学@児童書病発動中

ヴェネツィアさん、ありがとうございます。嬉しいです。私の方では、ヴェネツィアさんとの共読本が130冊で、読友さん方々の中では2番目に多いです。

06/14 20:13
0255文字
705
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確かにストイックではあるが資金と人脈と体力が十分すぎる。★★★☆☆
0255文字
ptyx
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★★★
0255文字
dgrass-m
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冒険小説。訳が硬い気がする。
0255文字
onepei
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淡々と進んだがおもしろかった
0255文字
しゃお
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少々都合良すぎな点は否めないが、主人公を駆り立てるものや、そのストイックなまでの姿、そして再び主人公がある行動に突き動かされる姿は素晴らしい。
0255文字
萌木のおやじ
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残念。
0255文字
藍兒堂
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★★★★☆
0255文字
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