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菅原伝授手習鑑 (橋本治・岡田嘉夫の歌舞伎絵巻(3))

感想・レビュー
37

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ヴェネツィア
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橋本治・文、岡田嘉夫・絵の『歌舞伎絵巻』第3弾。これで三大歌舞伎が揃う。とはいっても、この作品もまた浄瑠璃を原作とする義太夫歌舞伎。後に四世鶴屋南北が登場するまで、歌舞伎の世界ではお客を呼べる作者がいなかったのである。さて、本作だが、三大歌舞伎の中では一番地味だろうか。もっとも、菅丞相が怒りも顕に雷を奮う場面などは、実際の舞台で見るとかなりスペクタクルに富むものであるが。内容的な意味での見せ場は、なんといっても松王丸の息子、小太郎を菅秀才(菅丞相の息)の身代わりに死なせる場面だろう。
ヴェネツィア

橋本治の文は本作をわかりやすく紹介しているのだが、歌舞伎らしいメリハリが欲しいところ。流れが良すぎるのである。本来が散文作品ではなく劇なのだから、場面をもう少しドラマティックなものにならないものかと思う。

01/27 15:06
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みんにゃりん
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ネタバレ‪歌舞伎はこういうもの!という知識はあるものの、平安時代のお話なのに姫の衣装が十二単じゃなくて打ち掛けだったり、使用人が女房じゃなくて腰元だったりするのが、たいぶ……かなり受け入れられませんでした。(´・ω・`) ざ・ちぇんじやジャパネスクで刷り込まれたから江戸時代より身近なんだよ、平安時代。_(:3 」∠)_ 鶏の鳴き声は"東天紅(トンテンコー)"。東の天が紅いよ!と鳴いているそう。え、コケコッコーはどこから生まれたの?‬菅原道真公が陥れられ太宰府に流され天神様になるまでのお話。
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YOUCO19
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文楽51年ぶりの通し上演のため、予習。5月に1部を見に行ったのでその時も読破した。今回は4か月たってラストの部分を見に行く。又最初から読まないと繋がりを忘れていた。情けない。たくさん読破したおかげで文楽上演、思いきり楽しめた。寺子屋の段が好き。購入本
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nightowl
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菅原道真公を陥れる陰謀の発端から祟りまでスピーディーな物語。カラフルな色使いがドラマチックな物語を引き立てる。勧善懲悪のテイストは仮名手本忠臣蔵や義経千本桜より強い。力作である綺麗な挿絵に隠しつつ激烈な展開多し。前出二作品より引き締まってはいてもかなり目まぐるしいので何度か読む必要が...地の文に嘘があるのは気にしない。
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びぃごろ
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大人絵本です。古典の粗筋を煌びやかな画と分かりやすい文で紹介。初めての歌舞伎や文楽の前に読むといい予習になる。未知の段を知ることができて良かった。「桜丸切腹の段」の後は、白太夫が筑紫に行き菅丞相が「東風吹かば匂い起こせよ梅の花~」と「梅は飛び桜は枯るる世の中になにとて松のつれなかるらん」を詠むのね。梅王丸も合流し時平の悪巧みを伝え、雷になって都に飛ぶ菅丞相「天拝山の段」局を守った八重が死んでしまう「北嵯峨の段」があって有名な「寺入り・寺子屋」と続く。ラスト「大内天変の段」さよなら国立劇場9月公演が楽しみ。
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YOUCO19
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今月は文楽公演で菅原伝授手習鑑の通し上演が実に51年ぶりにある。これを見に行くために勉強する。文楽は今まで見ていたけどいずれもイヤホンガイド付き。今回は勉強したからよくわかるだろう。それにしてもこのシリーズ、絵+文字の迫力がすごい。まさに’絵巻’とはよく言った!
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百年(ももとせ)
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図書館本。歌舞伎の主要演目を橋本治さんの現代簡易訳と岡田嘉夫さんの華美な画で解説したシリーズの第3集。今回は「菅原伝授手習鏡」。宮廷の右大臣、菅原道真が、流刑にあい、「天神さま」になるまでの顛末。人の妬み、嫉みは怖い。
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kenitirokikuti
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図書館にて。仮名手本はまた知識があってついていけたが、妹背山(藤原氏、蘇我氏)・千本桜(義経)・菅原となると、いまの歴史小説・NHK大河ドラマ的な物語世界理解との差が激しくて消化しがたかった。逆に見ると、いまのやつは大東亜戦争の記憶が投影されてるんだろねえ。次に読んだ国性爺合戦は大陸の白話小説というか武侠っていうか中華ファンタジーなので、ひっかかりは少なかった
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たま
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大島真寿美の『渦』、宇佐見りんの『かか』、石牟礼道子の『椿の海の記』など語りのパワーに感心して、今さらながら浄瑠璃を読もうと思い立ちこの本を見つけました。見開き2頁に各場を収め、簡潔な説明、印象的な挿絵で菅原伝授手習鑑の全体をすっきり把握できます。それにしてもこの台本、親王と姫の恋愛、道真の伯母(郡司夫人)覚寿の大立ち回り、農村ののどかな古希祝い、舎人が忠義のため子供を身代わりにする悲劇、道真が雷になって悪人と対決するSFファンタジー等々、どこを取っても面白いけれど、よくまあ盛り込んだものだと思います。
たま

内田さんのツイート、面白いですね。橋本さんは自分自身に語ってらしたんですね。

02/04 11:01
Fe

https://dot.asahi.com/aera/2019020500041.html 内田樹 橋本治さんは「少年時代からの『アイドル』だった」   https://dot.asahi.com/aera/2019021900055.html 内田樹「仏さまに喩えられる作家は橋本治さんのほかいないだろう」

02/04 11:21
10件のコメントを全て見る
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てぃうり
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この絵本シリーズを読んで、本物の歌舞伎を一度観てみたいと思った。桜も梅も松も、見たらこのお話を思い出しそう。これは児童書ではない。理解できるのはおとな。ぎり高校生かも。
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クサバナリスト
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菅原道真のお話。
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ひつじ
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歌舞伎絵巻シリーズ。菅原道真のお話し。菅原道真と、その政敵 藤原時平、そして帝の弟 斎世親王。その三人にそれぞれ仕える三つ子 松王丸 梅王丸 桜丸。 各ページには鳥と花が散りばめられ着物もステキ。
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IENEKO
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ネタバレ図書館本。歌舞伎では「車引き」「寺子屋」しか観たことがなく、松王丸の立ち位置や心情がピンと来なかったけど、物語を通しで読むことで色々と府に落ちた。仕える主が悪人だった悲劇よのう。絵が素晴らしく綺麗。場面毎に共通する意匠や松竹梅をあしらった着物の柄(小太郎が誰の子供かバレバレ)。何度もじっくり眺めて楽しめる。
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万葉語り
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菅原道真を妬む藤原時平の欲に巻き込まれてしまった、梅王丸松王丸桜丸の三つ子の悲劇。奥義を伝授された武部源蔵の役どころも辛い。天神様は雷になれるのなら、もっと早く登場してくれれば幼い子供も死ななくてよかったのにと、詮無いことを思った。2018-56
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おゆ
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浄瑠璃版を三浦しをん訳で読んだ時は混みいったお話のように思えたけれど、絵本の体裁に収めた本書はすっきりしていて読みやすい。梅松桜に燕が舞い乱れる画面は常と変わらぬ華やかさだが、その中にあって園生の前や覚寿のきりりとした装束が目に鮮やか。お話の方でも薙刀を構える八重の勇ましさ、小太郎を送り出す千代の痛ましさなど、女人の姿にばかり気を取られる読書だった。白地に菜の花が和やかな一連の画は、白太夫の元で過ごせば平凡な農夫となっていたかもしれない三つ子たちの、運命の皮肉を見せつけられるようで切なく心を打った。
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ほりん
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歌舞伎絵巻シリーズ3巻。菅原道真が無実の罪で九州に左遷され、雷神=天神になるまでの物語。序で、中国の故事を引いて「植物には人と同じような心を宿す、ふしぎな性質がある」と言い、道真の歌「東風吹かば 匂いおこせよ梅の花 主人なしとて 春な忘れそ」を紹介している。このシリーズに慣れてきたのか、今までの巻より読みやすく感じた。この演目で有名なのは「寺子屋」の場面。歌舞伎ならではの設定で、松王丸を演じる役者のセリフ回しなど、見どころ聞かせどころが多い。逆に他の場面はほとんど知らなかったので、勉強になった。
ほりん

前の感想を一部訂正しました。ナイスをくださった方、すみません。

02/25 12:16
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都わすれ
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岡田嘉夫の挿画は絢爛豪華さに加え、艶やかな衣装を纏う人物の絵が、実際に歌舞伎の舞台を見るような粋な美しさがある。物語の舞台は醍醐天皇が天下を治めていた「延喜の御代」。道真(管丞相)と悪役、時平公の権力争い、道真の学才と書道の奥儀の伝授を軸に三つ子の松王丸、梅王丸、桜丸などが悲喜交々の恋愛や忠義のドラマを展開する。古来より樹木に精が宿るとする観念や道真の御霊信仰を踏まえた物語は形式美で彩られ、江戸庶民の楽しみを満足させたものだったのだろう。敗者の道真が天神様として受容される日本人の心性にも興味が尽きない。
Tomo

食いしん坊なので、長五郎餅を検索しちゃいました(๑´ڡ`๑)400年以上の歴史があるなんてすごいですね!いつかお抹茶とセットでいただきたいです♡

02/26 00:09
都わすれ

美味しいですよ♪いつか機会があれば、ぜひ食べてみてくださいね♡

02/26 00:11
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棕櫚木庵
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この歌舞伎絵本シリーズを読むのは4冊目(巻次は3だけども).この巻は,原色の使用を抑えて空色と灰色を基調とし,他の巻に比べ落ち着いた感じになっている.武人ではなく文人の話だからだろうか.菅原道真と藤原時平(悪役)との政争に材を取るが,悲劇の中心は松王丸,梅王丸,桜丸の三兄弟で,それに刈谷姫と斉世親王の恋が絡む.三兄弟に因んだ松・梅・桜のほか,ツバメ(?)が全頁に出てくる.野暮を承知でボヤけば,女子供の命を犠牲に差し出すというのは(時代・価値観の違いとは言え)非常に嫌な感じで,悲劇に酔えない・・・.
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TAK
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ネタバレ●梅王丸は言います。「時平公は、悪魔みたいだ。帝を殺して、自分が新しい帝になろうとしている!丞相さまも殺すつもりで、こうやって刺客を送ってきたんだ」●西の方からやって来た黒雲が、都の空をおおっています。天からは、激しい稲妻がとどろきます。それが、なんのしわざで、だれが悪いのか、わかる人にはわかっていました。●--時平公、断じて許すまじ。
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アサナン
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ネタバレ児童書なんだけれど、これを理解するお子様はいるのだろうか?道真公が時平公の策で、大宰府へ飛ばされ、雷となって我が子と帝をお守りする歌舞伎のお話絵本。自害するし、殺されるし、なかなか哀しい物語ですが、見返しの文字も絵も豪華です。(902ス)
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m
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ネタバレ「仮名手本忠臣蔵」「義経千本桜」よりもドラマチックで面白い。あらすじは知っていたが、松王丸とその家族は不憫でならない。反対に菅丞相にはもっと暴れてほしいと思ってしまう(笑)このシリーズは本当におすすめ。こうやって簡単なものから読んで知識をつけて、いつか歌舞伎座で本物を拝みたい。
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rosie
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このシリーズを順に読んできましたが、前の二つより劇的な場面がぐっと増えたように思います。様式美の芝居というものが分かってきました。ちょいやりすぎじゃ…と思わないでもないですが、でもおもしろいです。
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tama
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図書館本 岡田嘉夫シリーズで 松王梅王さくら丸は荒事歌舞伎として知ってたけど、まさか菅原道真の話の一部とは。お話始まりの絵が綺麗!ターコイズブルーのバックに梅・松・桜の御所の屋根。 中ほどのページの三人勢揃いで見えを切る絵もなんとかっこいい!お話のほうは、忠義のために他人の子供の首をちょん切って泣いたりもう無茶苦茶ですが、そこが泣ける、と昔は思ったんでしょうからまあしょうがない。
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aya.
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楽しめた!絵を繋ぐのは、梅、松、桜と尾長。善悪がはっきりしてるから、人物が多くてもわかりやすい。私だったら?と考えると、三つ子の奥さんたちを尊敬します。
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momonga
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第1弾『仮名手本忠臣蔵』第2弾『義経千本桜』は、正直言うとおもしろくなかった。と言うよりわからなかった。だけどこれは、そんなのおかしい、あり得ない!ハチャメチャ!だけどおもしろい(笑)これなら歌舞伎見てみたいね〜。菅原道真「東風吹かば匂いおこせよ梅の花主人なしとて春な忘れそ」いいわぁ。菅原道真が天神様だと納得!
seri

飛び梅伝説?これは私も気になる!個人的に菅公好きだよ(´▽`)(笑)

09/14 17:16
momonga

「飛び梅」って言うんだ!エピソード自体はなんとなく知ってたけど、初めて聞いた〜!!(笑)せりりん、好きそう!いや〜、歌舞伎って江戸時代のお話だと思い込んでたら平安時代も中国の明の国の話もあって、先入観は恐ろしい^^;

09/14 18:17
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ナイスネイチャ
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図書館本。相変わらず色彩豊かに描かれていましたが、文章とあってない。しかも今回いくら子供向けとはいえ、文章として成り立っていないところが気になってしまいました。絵は綺麗なんだけどなぁ。
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ume 改め saryo
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ネタバレ歌舞伎は ”善と悪” がはっきりしているのがいいのですが、悪い奴はどこまでも悪く、良い人は歯がゆいほど潔癖すぎてフラストレーションが溜まりますね(笑)(^^; しかしこのシリーズは読みごたえあって面白いですね(*^0^*)/
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るりこ
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歌舞伎座で見た歌舞伎を脳裏に甦らせながら、改めて「こんな話だったんだ」と得心した。豪華絢爛な絵は歌舞伎そのもの。でも文章に引っ掛かる所が。ここは「おかげ」ではなく「せい」を使う所では?とか、文の繋がりに「ん?」と感じたりとか。
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にんにん
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小松左京の言う「人間の心理も何も無視していて無茶苦茶」な芝居。その通り、ひどい。趣向の面白さや様式美が最優先。話の方は逢い引きが見つかったらまずいから隠れちゃぇと安易に天下の親王が逃避行したり、忠義のためだけに初対面の子どもを殺してしまったり、論理倫理もあったものではない。が、この本は様式美を十分に再現。舞台の見得は大画面、絵画的文字の使い方も前2作と同じだが、背景の色彩は黒や紫が基調だったりして、違った世界観が表現されている。判じ絵のように寺子屋の場面ではツル植物で「いろは歌」が描かれているのも面白い。
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左近
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ジュニア向け歌舞伎絵巻シリーズ第3巻は『菅原伝授手習鑑』。これで歌舞伎三大名作が揃ったことになる。冷静に考えると、源蔵が身代わりに殺した小太郎が松王丸の息子だったから「我が子の命をかけた天晴れ忠義!」になったけど、もし縁もゆかりもない赤の他人で、なおかつ、その母親も口封じに殺しちゃったら、時代背景を考慮しても、狂気の沙汰だぞ…というツッコミはなしで(笑)。過剰なまでにカラフルな絵柄はいかにも歌舞伎らしさが漂い、それがあるからこそ、一転して白基調となる寺子屋の場面も引き立つ。
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まき
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ネタバレこのシリーズにはこの絵でしか有り得ないというほどのはまり具合で、本当に見惚れてしまいます。ただの「白」なのに、光を集めて輝いているようです。「管秀才の首を」が特に大迫力。菅原道真に仕えるひとたちの誠実さが対立する藤原時平の傲慢さをくっきりと映し出す。
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昭和っ子
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「浄瑠璃を読もう」の次は絵本です。注目したのはやはり「寺子屋」の段。いかにも歌舞伎らしく華やかな他の段と比べて、絵が地味になっていて、この本での狂言回しである鳥達が運んでくる「いろは」の文字を、世の不条理の中で子を失う松王丸と千代が紡ぐ様に持っている、という表現が良かったです。これからも浄瑠璃の世界観、いろいろなものでチェックして行きたいなぁー!
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青椅子
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時平の悪党っぷり、歌舞伎らしい烈しさが、岡田嘉夫の絵から伝わってきます。文字と絵のレイアウトもかっこいい。お見事。
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Fe
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ポプラ社 2007年11月刊。毎週一冊づつ読んでいるこのシリーズも、もう三冊目。今回も色鮮やかな絵にまず感心してしまいます。小鳥を描く水色がひときわ目立ってきれいだなぁ。松王丸や梅王丸など、登場人物数名の名前を知っていただけなので、最初から最後まで面白く物語を読み通せました。 「梅は飛び 桜は枯るる 世の中に なにとて松の つれなかるらん」 (2012.7.19)
Fe

岡田嘉夫の本棚 https://bookmeter.com/users/32140/bookcases/11091322 の登録冊数は6冊です。

11/18 09:22
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エス
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「忠義」の為に、親子の情も裁ち切り、主君の為にわが子のいのちも差し出す。すごい時代があったのだなあ。歌舞伎は仁左右衛門が菅原道真役、威厳があって格好良かったな。
0255文字
ポンプケ
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岡田嘉夫の絵が強烈なのは今さらですが。
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菅原伝授手習鑑 (橋本治・岡田嘉夫の歌舞伎絵巻(3))評価100感想・レビュー37