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ベーシックインカムは究極の社会保障か: 「競争」と「平等」のセーフティネット

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佐藤一臣
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萱野氏によると、日本は開発主義らしい。福祉が希薄で企業成長や公共事業で国家を潤わせれば国民一人一人がその果実を得られるという在り方だね。坂倉氏によればBI論のピークは2010年だそうで、ニコ生でホリエモンあたりが参加していたとき。東、飯田、竹信、後藤、佐々木氏の論評は難しい用語と言い回しや問題の階層化を行った上での意見でないので偏差値50レベルの読者には理解するのが難しい。そういう点では駄論だったね。斉藤氏の紹介したBIの前に考えておくべき社会インフラのドイツ紹介例はよくわかったし大切だと感じた
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hiropon181
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ベーシックインカム(BI)について理解をしたくて、少々古いけど図書館本。賛成、反対それぞれの論点を俯瞰するのに良い入門書。労働と所得を分離するとはどういうことなのか、頭を柔らかくしないとなかなか導入後の未来が想像出来ない。
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ゆー
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ベーシックインカムに対しての様々な意見や考え方を学べた。反対意見も書かれていることに好感を持った。
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ひろろ
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右からも左からも,支持されたり批判されたりする,不思議な?社会保障「ベーシック・インカム(BI)」について,識者達が幅広い議論を展開しています。BIの「システム」ではなく「理念」「理想」を知りたい人には,うってつけの一冊かもしれません。BIの導入について,どちらかと言えば私は賛成です。社会保障を本来受けるべき人にあまねく行き渡ること,子育て世帯の助けとなること,そして内需の喚起要因となることを期待するからです。しかし,この制度が国民の理解を得るまでには,途方もない険しい道のりが待っていることでしょう・・・
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A
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労働と生存(社会保障)を分離させるのがBIの意義なのだという。しかしBIには、労働力が余る成熟社会において、働きたいのに仕事がなくて働けない人が労働による承認を得られないという問題が存在する。そこを自己責任で仕方ないものとし、労働以外の社会参加で承認を獲得すべきなのか、それともBIを実施するくらいなら、その財源を公共投資に回して雇用を創出すべきなのか、その辺が意見の分かれるところ。個人的には、最低限の生活が保障されるなら、労働市場から承認を得られなくても別に構わない。承認は趣味で調達可能な気がするから。
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樋口佳之
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給付制奨学金の財源に特定扶養控除の廃止をもってくる国では怖くて議論もできないかなあ。
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みやや
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12年刊。4年経ってますが、随分と勉強になりました。ふn山森亮『ベーシックインカム入門』で一通り知った気になってましたが、その後ホリエモンはじめ、あらぬ方向から?も支持表明が相次いで、某橋下が維新の公約に取り込んで盛り上がったとか、知らんかったです。編者の萱野氏が「反対」派なのが本書の面白いところ。論考の順番も工夫されてます。結局のところ僕にとっては、現状の欠陥をあぶりだすための「思考実験」かなー。細部に突っ込むほど、現実性の有無よりも、ネオリベ派に「簒奪」されるさまが目に浮かびました。負の所得税に期待。
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WK
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最後の斎藤幸平先生のがしっくり来た。読まなければいけないっぽいものがいっぱい出てきたけど時すでに遅し感……。
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zen-dai
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雑誌『POSSE』のベーシックインカム特集を再編したもの。ベーシックインカムに対して賛成派・反対派の両者の論文が載っているので論点を対比して読むことができて面白い。
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shimojik
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東浩紀:BIは労働/承認と生存を分けることができる/貨幣には権力性が付随しそれで共同体を解体することがある。貨幣を所持する個人は文脈に関わりなく社会的力を行使することができる
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左手爆弾
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個人的に注目すべき意見は、東浩紀の情報公開とセットになったBI構想と、萱野稔人の根本的なBI批判である。東の意見は、いわゆる「生活保護でパチンコ」に対して、情報公開つきのBIにより余計な誤解とずるを防げるという案である。「個人情報を対価に生存を買う」というのはラディカルだが面白い意見だ。(注:彼が原案を書いたアニメ「フラクタル」はこの発想だった。爆死したけど。)もっとも、北欧では個人名を入れれば、年収や職業までわかるシステムがあるらしいから、福祉の方向性としてはそれほどおかしくないのかもしれない。
左手爆弾

一方の萱野は、東のような意見も含めた、「条件つきのBI」はそもそもBIではないと、根本的に批判する。「無条件で、全員に、現金を、支給する」がBIであり、何らかの条件をつけた時点でそれは現行の福祉国家と大して変わらなくなる。この批判は重要だろう。ただし、萱野のBI批判の肝は「働きたくても働けない人が欲しいのは、お金ではなく仕事」というものであり、あまり新鮮ではない。これは東の述べる「生存と承認を切り離す」というBIのテーゼと反する。萱野は国家による古典的なパターナリズムを比較的認めているように見える。

04/08 17:53
左手爆弾

もう1つ重要なのは、本書の坂倉論文の中で触れている西村博之の発言だろう。BIによって働かなくてよくなれば、労働の給料は上がる。例えば月7万円のBIしか受け取っていない老人が、介護を頼むことはできるのだろうか。介護の仕事を引き受けてもらうためには少なくとも月10万円くらいかかるのではないだろうか。この疑問には各賛成論者、みなすっきり答えておらず、BIの問題の1つだろうと思った。 (注:BI=ベーシックインカム)

04/08 17:58
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hgwReo
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ベーシックインカムは労働と収入を切り離す制度。働けないことと暮らせないこととの直結によって現に起こっている問題に対して有効でありそう。制度設計を工夫すれば、導入後の労働の在り方も望ましいものに出来ると思う。お金で買われるべきでないものやモラルハザードとスティグマのバランスなどについてはもっと考えられるべきだろうけど、決着ついたら安心してベーシックインカム導入できるってわけでもないでしょう、そのへんは。
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1_k
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これを一冊ざっと読めば、BIの論点がどのあたりにあるのかはっきりしてくる。ただし、全く的外れのフェミ系電波をゆんゆん飛ばしてらっしゃる方がお一人いらっしゃいますが。BIそのものの有効性よりも、古典的な対策では見えてこなかった割と根本的な課題が明らかになるので、議論を呼ぶだけでも有用である。わたくし、おおむね賛成いたします。120%くらい。
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