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兄弟 (新潮文庫)

感想・レビュー
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アレカヤシ
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ネタバレうそ、はったりの人だった。「血の歌」に書いてあった50回の戦闘もウソだった。嘘つきだからか言葉に妙な魅力がある。眼鏡をはずして眠ると夢がぼやける、とか、鰊曇りってのは泣き出す前の女の目みたいに悩ましい、とか。(がしかし、ただで死んでやるものかとも思っている。俺の命と一緒に世界を消滅させてやるんだとな。そう、それでこそ完璧な墜落なんだ。自分が墜落する時には、まわりのものとか世界そのものを自分と一緒に地獄へ引きずり込まずにおくものか、と意識的に、虎視眈々と狙っているような、そんな感じなんだ 386) この→
アレカヤシ

言葉は作者の創作なのか。こんな気持ちで兄は自分をも一緒に沈没させようとしたと。(お前はバカか。ギャンブラーでもないのに、勝ってどうするんだい..博打は負けるからこそ面白いんじゃないか。弾丸の最後の最後まで撃ちきるからこそ美しいんじゃないか 369)この破滅志向は戦争体験の影響が強いのか、生来の性質なのか。森田童子の歌とちょっと共通するところがある。(兄さんの歌には、過去の思い出ばかりがあって、将来への夢がない 348)これも森田童子の歌と共通するところだと思う。97年発表のこの本には姪の事は書かれてない。

01/01 13:08
アレカヤシ

(私は、愛というものに自分がもっと盲目になれるものと思っていた。世の中の古くさい価値観などに拘泥せず、ひたすら愛に忠実に突き進むことができるものと思っていた。が、実際にその場になってみると、腰抜けもいいところだった。打算的で俗なものの考え方を嫌ってはいるが、気がつけば自分こそがエゴの塊だった240) 作者はこの最初の女に対して強い慚愧の思いがあって。洋子が「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏」とつぶやきながら(私)のあたまを両手で撫でている場面。

01/01 13:24
0255文字
KBTM
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ネタバレ昔、当作品のテレビドラマを見て、兄役のビートたけしの凄絶な演技が衝撃すぎて今でも鮮明に頭に残っています。原作もやはり兄の行動がヤバすぎてホラー小説を読んでいるような感覚に襲われましたが、主人公である弟の兄に対する憎しみでもなく、勿論愛情でもない、血を分けた肉親の間にのみ横たわる不思議な感情、上手く表現できませんが、自分が、自分ではないが自分の一部であるようなもの(分身とまでは言えないもの)に対して抱く感情を、筆者が上手く描いていて、いろいろと考えさせられる話でした。
0255文字
てん子(^_-)
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ネタバレ新年から森田童子となかにし礼の血縁関係の記事を読み、気になって「兄弟」を手に取った。なかにし礼がこれでもかこれでもかと実の兄に借金を押しつけられ裏切られる様が哀れだが、この兄の家族はもっとつらかったろう。血縁、昭和、故郷、決して逃げられないものがこの作品全体をおおっている。なかにしさんの「石狩挽歌」は兄の大失敗の鰊漁がルーツ。惨めな目にあっても歌詞で蘇らせたなかにしさんの才能は凄い。そして森田童子の歌詞のルーツも、彼女は見たことはないが、鰊漁の失敗を背負った虚言癖の父への複雑な想いにあったのか?
てん子(^_-)

そうだねー、退屈しなかったのは確かだね。童子はそんな父と叔父のやりとりにうんざりしつつも創作意欲の源になったかも

01/30 10:42
戸部アンソン

童子のジャケット黒に赤色や青や、黄色の星型のステッチがあったね、あれは心象風景だったんじゃないか?と思う。声を出さず笑う癖のある人が近くにいたんじゃないかなぁ。良く笑ってたんじゃないかなぁ

01/30 13:42
3件のコメントを全て見る
0255文字
リョウ
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作詞家、作家として活躍した筆者の自伝的小説。一回り以上年の離れた兄は、戦争から帰ってくると人が変わったように放蕩を続けるようになった。長兄としてのプライドを誇示しながらも成功していく弟の功績をさも自分が偉いかのように取り繕う様は哀れを通り越して滑稽にすら思える。あまりにも現実離れした性格になかなかのめり込むことができなかった。
0255文字
kz18
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可もなく不可もなく、普通の大衆小説。見所は兄の破天荒ぶりのみ。
0255文字
おりこ
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ドラマで兄役がたけしで実にひどいやつだったのを覚えている。本は、ただのあらすじを読んだかんじ。
0255文字
1月の男
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この兄貴は次はいったいどんな迷惑を弟にかけるのだろうと、わくわくしながら読みました。鰊漁のシーンも情景が浮かんできて、全体的に読みやすかったです。
0255文字
芋煮うどん
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時代が悪いのか、それともだめな人間というのがもともといるのか。 「兄」は、強烈な悪漢ではない。悪を自覚して生きていない。不思議な人。それを「弟」の側から書いている。だから兄の本心は最後までわからない。なぜ?がつきまとう。 血をわけても所詮は、他人、ということか
0255文字
風華
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お兄さんのことがいま一つ掴めなかった。弟であるなかにしさんがそうだからなのかもしれないけど…。途中で出てくる恋愛(年上の素性のわからない女性との)のほうが切なくなった。母親に何年も会わないというのもどうしてかよくわからなかった。
0255文字
たかのすけ
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身内にこんな兄がいたら、正直嫌だなー。でも弟もよく我慢したと思うよ。読み進めていくうちに「もう兄に構う必要なんてないじゃん!」と何度も思いました
0255文字
Betty
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これが「石狩挽歌」の原点にあったのか。。そう思うと兄の存在は必要だったのか。。
0255文字
ウメ
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とにかく迷惑しか掛けないどうしようもない駄目な兄貴なのに、どうしてか縁が絶ちきれない。これが血縁という目には見えない縁なのか。なかにし氏の半生を知ると彼の作った歌の重みが増すようだ。
0255文字
佐々木
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これはすごい兄だ。自分は戦争を経験した特攻隊の生き残りだと誇る気持ちがこうさせてしまったんだろう。かの有名な、弟のなかにし礼も相当な苦労と憎しみを越えて今、兄を許せるかといったらそれは難しいと思う。だが愛情や兄弟愛とはかけ離れたものだとしても、どこか兄を思う複雑な気持ちがあったようで、それが感じ取れたことがよかった。
0255文字
優
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これが実話とは末恐ろしいわ!!!兄弟とはこうあるべきなのか?笑
0255文字
コーデ21
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壮絶な兄弟愛なり(-゛-)
0255文字
ホレイシア
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笑いたければ笑いたまえ、「石狩挽歌」が大好きなのだ♪。
0255文字
やっち
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トヨエツとビートたけしのドラマをかなり前に見て、気になっていた本。なかにし礼とその兄の話。戦争は人を狂わせる。
0255文字
seu
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肉親地獄。
0255文字
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