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ホテルカクタス (集英社文庫)

感想・レビュー
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ベリル
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ネタバレ【L】【再読】中毒みたいに定期的に再読したくなる作品。登場人物が「帽子」と「きゅうり」と「数字の2」で、突拍子もないのに妙に親近感が湧くから不思議。本を開いた瞬間から一気に江國ワールドに引き込まれた。初めて読んだ時は三人の友情にほっこりした気もするけど、今はその関係がただ愛おしくて哀しい。友情がそこにあったのは事実だろうけど、これから疎遠になるのかしら…⁇ って思っちゃうからかも。『ホテル カクタス』に住んでいた頃みたいに頻繁な往来がなかったとしても、みんなそれぞれ楽しかった記憶を反芻するんだろうけど。
0255文字
あり
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ネタバレホテルカクタス、という名の古びた石造りのアパートの住人、きゅうり、帽子、2、の日々。不思議な設定なのに、どうしようもなく近くに感じる。哀しく切なく心地の良い他者との関わり、うらやましい距離感。江國さんの文章と佐々木敦子さんの挿画の美しさたるや。画を眺めていると遠い昔に訪れたことがあるような気がしてくる。大好きな1冊になった。
0255文字
yomiti
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ネタバレひんやりとした石造りのアパートに住む三人三様の性格の人物達の奇妙で時に可笑しく、ほんのり物哀しさを感じる日常を描いた物語。ホテルカクタスという名前だけどホテルじゃないアパート、登場人物も帽子にきゅうりに数字の2というユニークさ。彼らはそれぞれ自分の生き方や考えを持ちつつ、時に他の2人と喧嘩や恋の鞘当てをしながら暮らしていく様は親しみもあり、最後の別れまで淡々と、でもどこか眩しく描写されていく。挿絵も良く、こんな所に住んでみたいと羨ましくなる。
0255文字
O型のガーベラ
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ネタバレ図書館の本。友人に勧められて。「ガーベラさんは2に似ていると思う」、と。「『ホテルカクタス』ってホテルの話なんですか?」「いいえ、そういう名前のアパートです。アパートだけど、ホテルカクタスって名前なんです。」「へえ。」「2ときゅうりと帽子がでてきます。」「え???」本当に友人の話の通りだった。解説読みながら「私は表面をなぞっただけでちゃんとわかっていないのかもしれない。」と思った。でもそこまで深くに入りこまなくてもこの本なら、なんだか許してくれそうな、そんな気がした。
0255文字
ふくおか
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ネタバレアパート/生活/友情 街のはずれにある古びた石造りのアパート「ホテル カクタス」に住む、ハードボイルドを気取る一匹狼の“帽子”、神経質だが素直な“2”、大らかで体を動かすことが大好きな“きゅうり”の3人は、あるきっかけで友人になり、親しく過ごす。アパートの取壊しまでの可笑しくてどこか哀しい日々を穏やかに描いた一冊。
0255文字
ユ
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ネタバレ古びた石造りのアパートで暮らす性格も考えも全然違う3人の日常は、人間関係ってこうだよなーと共感の嵐。一緒に過ごしてもそれぞれの見た景色は全く違う。後半切ないけど、「不変なるものはない」ってほんと無常で真理だなぁ。どんなに楽しくて居心地の良い関係もいつかは変わるってこと、私だって何度も経験してるはずなのに未だに慣れないし、帽子が友人と過ごすうちに無常を忘れていたことに気付き、油断していたと呟くシーンは胸が締め付けられる。2が怒ってるのをきゅうりと帽子が微笑む場面がすごく好き。3人の約束が果たされますように!
ユ

挿絵が異国のアパートみたいで素敵ー!!

12/24 16:18
0255文字
ハルアキ
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ネタバレ突然江國香織さんの小説を読みたくなり、タイトルに惹かれて手に取る。ホテルカクタスとあるが、古びたアパートである。そのアパートには、帽子ときゅうりと数字の2が住んでいた。(中庭があり、黒猫も住んでいる)登場人物が人ではないため戸惑うが、すぐ気にならなくなる。特別な出来事はなく、可笑しくてすこし哀しい日々が穏やかに過ぎてゆく。合間に佐々木敦子さんの挿絵が入る。白い壁に黒い曲線の手すりがきれい。アパートに中庭があるところから、なんとなくスペインのようだと思った(これは最近読んだ漫画の影響だと思う)。購入予定。
ハルアキ

ネタばれ追記)ホテルカクタスという空間がなくなってしまったあと、3人が少しずつ疎遠になっていたが、同じアパートという「空間」が人をつないでいたのだ。「空間」の力を感じた。

07/18 20:31
0255文字
きの子
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ネタバレ挿絵が素晴らしく美しい。優しくて温かくて、でも少し寂しい。江國さんの幻想的な世界にとっぷり浸かれました。
0255文字
❄️
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ネタバレーー初夏です。街路樹の緑は濡れたように透明で、風はかぐわしく、空気はひかっていて、帽子と、2と、きゅうりは、恋をしました。彼女は、ほっそりとして、いつも白いワンピースを着ており、連れているプードルまで真っ白なのです。「あんなにかわいい子は見たことがない」きゅうりが言い、「かわいいというより、上品なんだ」と、2が言うと、帽子はかぶりをふりました。「とんでもない。その両方だ」/「恋」
0255文字
❄️
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ネタバレーー2は頭が混乱していました。帽子ときゅうりがやって来たとき、ひどく嬉しかったのは事実です。いま、こうして急にがらんとしてしまった部屋の中が、とても淋しくて困るのも確かです。割り切れない、というのは2の性に合いませんでした。2には我慢の出来ないことなのです。2の頭上遠くでは、星が美しくまたたいています。/「三人の部屋」
0255文字
♪ぶるぼん
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ネタバレアパートなのに「ホテルカクタス」という名前、そこに住む3人の物語。絵本、というには挿絵が少ないかもしれないけど、大人向けの絵本っぽい物語です。短編がたくさんで、出会いから別れまで描かれています。3人とも性格も趣味もまるで違い、几帳面な2、運動好きなきゅうり、ちょっと無頓着な帽子の友情が素敵な物語です。いつまでも変わらないと思ってたあの頃を思い出す、そんな物語でした。少しノスタルジックな気持ちにもなります。
0255文字
nico🐬波待ち中
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ネタバレ同じアパートに住む男性三人の物語。モノの好みも生活のペースもまるで違うのに何故か気の合う三人は、夜な夜な集まり語り合ったり好きな飲み物を飲んだり、と気ままに過ごす。肩肘張らない三人の仲の良さが微笑ましい。ラストの展開は…やはり切なさが後に残る。けれどいくら居心地が良くても、ずっと同じ場所にとどまる訳にはいかない。変化を恐れず前進し、次のシーンで新たな関係を築いてもいい。三人の距離感を変化させるのもいい。心残りを傍らに、先へと進む三人に幸あれ。優しい絵本のような物語。最終頁に胸がきゅっと締め付けられた。
mint-s

おはようございます⭐️「夜な夜な集まって飲みながら語り合う」楽しそう。ドラマみたいな絵が頭に浮かびます(o^^o)

05/18 08:45
nico🐬波待ち中

mint-sさん、こんにちは♪夜な夜な集まって自由に過ごす様子が楽しそうで羨ましかったです。ずっとこのまま永遠に続くといいのに…とちょっと切なくなりました(TT)

05/18 12:30
0255文字
ヤマダ
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ネタバレとっても良かった…読み終わった後、無性に「明日、春が来たら」を聴きたくなったから、きっと「永遠の前の日」みたいな青春物語だと感じたのだと思う。私は形にすると△になるようなバラバラ個性の3人組が好きだからさ、(ずっとこの時間が続けばいいのに)って永遠を願った1人だよ。いつまでも色褪せることのない思い出として3人の心に残っていてほしい。
ヤマダ

備忘。デート前は「歌うように心愉しい初夏」、フラれたら「美しくみずみずしい初夏」に変わる表現がどうしようもないくらい好き。

05/15 05:55
0255文字
にかめ
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ネタバレ帽子と、きゅうりと、数字の2。カテゴリーすら違うもの(?)たちの心の繋がりが不思議で、優しいお話でした。帽子とおばあさんが、行方知れずの親戚のことを「きっと、りゅうとした紳士の頭の上にいるよ」「どこかのお邸の、クローゼットの棚に置かれたまるい大きな箱の中で、ぬくぬくと幸福にまどろんでいるよ」と話しているのが、帽子的な価値観でお気に入りです。
0255文字
ヒラリ
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ネタバレひとにとって五感で感じるものが全てで、相手の心の中は分かるわけはないのですが、それを想像してみることが大切なんですよね。きゅうりはきゅうりで、帽子は帽子、数字の2は2なのですが、相手のことを想うことで、それはただのきゅうりや帽子や2ではなくなりますもの。
0255文字
ペンギン
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ネタバレホテルカクタスというアパートに住む3人がひょんなことから友人関係となり、夜な夜な部屋でお酒を飲んだり、実家へ遊びに行ったり、日常を綴ったお話。ですが、登場人物は3人とも人ではなくて物。そのうちの一人に至っては数字。でもとっても素敵な友人関係。いいなあ、こんな友達欲しいな、と思いました。
0255文字
あおい
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ネタバレなんだかいいなぁ…というひんやりとしたあたたかさの読後感(正反対だけど、同居する不思議な温度を感じた笑)。1番印象的だったのは、「2の誕生日」。2が両親や兄妹達とどんな関係を築いてきたか、が口調や話す内容から想像できて微笑ましかった。最後に、なかなか顔の見れない離れている家族の良さと、頻繁に顔を合わせている友達の良さを感じる2だけど、家庭を持って実家から離れた人も2と同じ気持ちになるんだろうなぁ、と。近しい人と遠くなり、新しい人が近くなる。時が経てば、新しい近しい人とも遠くなる日が来るのかもしれない。
0255文字
kamachirui2
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ネタバレ読了。何度か読みかけて何故か読み通してなかった一冊。 登場人物がヒトではなく、脳内で映像化するには読み手の想像力が試されるところであるが、ちょいちょい想像を拒んでくる(想像図をへし折ってくる)ので、自分の想像が邪魔になってどうも読みにくかった。 モノの擬人化といえばそうなんだけど、モノの特性が描写されたかと思えば人体パーツ(腰とか)が描写されたりもするので、整合性を取っていくとパプワくんのタンノ君みたいになってしまい、物語の世界観とどんどんズレていくっていう…。
kamachirui2

いや無理に映像化しようとせずに彼らの個性や人間くささを楽しめば良いとは思うんですけど、それがうまくいかず。なので、彼らがモノである意図や映像化に拠らない読み方のヒントを解説に期待したのですが、うーん、期待外れでした。(てか、解説で1頁半まるまる本文から引用するってちょっとずるくね?) 話としては嫌いでないです。「眠らない夜」とか好きだし「更けてゆく夏の宵を楽しんでいました」みたいな風情のある表現は良いなあと思う。全編通して世界観を作りあげている挿絵(油彩)も素晴らしい。

08/11 01:39
kamachirui2

あ、でも今書いてて思ったけど、つい彼らの姿を脳裡に描こうとしてしまうのはこの挿絵の世界観のせいかもしれないですね。ファンタジックでもありながら写真かと思うような緻密さとリアリティを兼ね備えている感じの絵なので。

08/11 01:44
0255文字
フロ
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ネタバレ日本語で読んだ本はこれで2冊目です。楽しかっただよ。きゅうりと帽子と2は面白い主演者です。
0255文字
R
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ネタバレ図書館本。ホテルカクタスという名前の石造りの古いアパートに住む3人のお話。3階にウイスキー好きなハードボイルドな『帽子』、2階に親孝行でおおらかな性格の体を鍛えることが好きでビールを飲む『きゅうり』、1階に優柔不断で割り切れないことが苦手でお酒はあまり飲まなくグレープフルーツジュースが好きな『数字の2』の3人の日常のお話。読む前は帽子?きゅうり?2?と思っていましたが面白い!ゆったりした感じとイラストに癒されました。再読したいです。
0255文字
Sobbit
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ネタバレ不思議な設定だからこそ、本来であれば必要だけれども冗長になる説明を省略して、筆者が伝えたい雰囲気みたいなものを伝える説明に終始できており、また挿入されているアパートの写真がまたいい味を出している。お気に入りは、帽子が自殺した男性に売らなかった干し杏について思いを馳せる話で、でも結局売らないだろうなと結論づけるけど、きっと折々に思い出しているんだろうなという語られてはいないが想像に難くない。
0255文字
🌳
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ネタバレめちゃくちゃ好きだなぁ。登場人物の発想がすごいよね。働いてたりアクセサリーに金の鎖つけてたりスポーツバーに行ったりするけど擬人化でもない。マジで帽子と数字の2ときゅうり。人にはそれぞれの人生があって、別々の存在なんだってことを強く感じさせられる。三人の友情がすごく誠実で、それぞれがそれぞれなりにお互いを、お互いと過ごす空間を楽しんで、大切にしているのがいい。自分だけの秘密があったりもする。ずっと仲良くいられるといいなぁと願わずにいられない。猫はどうなったんだろう。大家さんと暮らしててほしい。挿絵も大好き。
0255文字
はこいり
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ネタバレ性格の全く異なる 帽子、数字の2、きゅうりの出会いと親交を深める様子が描かれている。ゆっくり話が進んでいるようで、季節はいつの間にか巡り、呆気なく別れも来てしまった。変わらないものなんて無いという言葉が胸にきました。
0255文字
奏市
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ネタバレ帽子ときゅうりと数字の2が主人公の古いアパートでの物語。現実的な話が好きだから寓話みたいなものかと予想と違ったことに若干残念に思いつつ読み進めていたら、すっかり世界観にはまり好きな作品になった。全然違うタイプの3人の、ズレが頻繁にありつつも友情が深まっていくところがあったかくていい。たまに笑える。2の不安症なところ・腹を立てやすいところと帽子の酒好き・本好きなところは自分と似ている。きゅうりとは似た部分ないように思う。「ウイスキーはあたしたちの薬だよ。」帽子のおばあさんの言葉。たくさんある挿画も美しい。
0255文字
E
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ネタバレさらーっと読んだ。確かに大人のための寓話っぽい。帽子、きゅうり、2、ずっと比喩か渾名だと思っていたのできゅうりがほんまにきゅうりと知った時驚いた。蜜月は終わる。別れがリアル。表紙、中の他の写真を見るまで写真と思ってた。カバー:佐々木敦子、AD:高橋雅之(タカハシデザイン室)。
0255文字
水色さくら
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ネタバレ◎/先日読んだ江國さんの本で取り上げられていて、読みたくなって。大人になってからの友達って楽だよなあ(悪い意味では決してなくて)、ということを改めて思いました。音楽が個人的なものってよくわかる。楽しい小説。
0255文字
ブルちゃん
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ネタバレ始めは男性達のあだ名か?どっちともとれるぞ!と迷ってたんだけど、ありのままでいいんだね♪私は筋トレマニアのきゅうりが好きだなー笑 挿絵がたくさん合って、児童書みたいな可愛いお話♪   好きな一文“あいをこめて。きゅうり。”  この一文やばくない?きゅうり。って笑 ズキュンッ!やられた‥‥
トモ

ホテルカクタスにきゅうり住んでるんだ?(🍆なすびも?)想像がわけわかんなくなっちゃう(笑)

09/02 01:28
ブルちゃん

ナスは、いないなす‼🍆🍆🍆 きゅうり住んでるナス‼🍆 笑笑 おやすみ😉✨✨

09/02 01:33
4件のコメントを全て見る
0255文字
ベリル
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ネタバレ【Library】きゅうりと帽子と数字の2ーー確かに、彼らはそれぞれがそういう性格だろう、と懐かしく思った。初対面なのに知ってる感じがする登場人物ってなんだか不思議。ひんやりとして、もの寂しくて、でも微笑んでしまうような物語だった。私は多分、数字の2に似ているのだろう。この先、彼ら3人が仲良くやっていくとしても、あるいは疎遠になってしまうとしても、確かに友情がそこに存在していたという事実がとても美しいものに思えた。挿絵も良い意味で冷たくてキレイ。
0255文字
flounder2
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ネタバレ内容を思い出したくて再読。 街はずれの古びたアパート、ホテルカクタス。そこには帽子、きゅうり、2の3人が住んでいる。 それぞれ全く違う性格だが、いつもきゅうりの部屋に集まって飲みながら時間を過ごす。 やさしい絵と合わさって、メルヘンだけどちょっと切ない空気が感じられる。 私は2に似ているが、きっときゅうりになりたい。 盗られたら困るものがたくさんありすぎる人生、盗られたら困るものが全くない人生。どっちも人それぞれ。
0255文字
🌳
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ネタバレ手ざわりや音や匂いがありありと感じられるのが江國さんの好きなところ。この作品の主人公は人でないのでとっつきにくいかなと思ったけれど杞憂でした。むしろそのおかげで、童話のような不思議な感覚。帽子は帽子らしく、2もきゅうりもそれらしいけど、とても人間味があって愛おしい。友だちと過ごす、素朴で豊かな生活に癒やされました。表紙含む絵もとても素敵。心細いような落ち着くような、なんとも言えない気持ちで見入ってしまう。印象に残ったのは音楽の話。音楽は個人的なもの。とてもわかる感覚。あれはいったいなんなんでしょうね(笑)
0255文字
内臓
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ネタバレ本当は人間なのか、本当にそれぞれ数字の2と帽子ときゅうりなのかよく分からないが、なんとなくそれぞれのキャラに合っている。黒猫の話が寂しい。役場にはいろんな数字がいそうだなぁ。
0255文字
Riko
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ネタバレこーゆーの羨ましいと思う。私も同じマンションに友達ほし。 身も心も真っ直ぐですから椅子に座ることは出来ません。
0255文字
カモメ
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ネタバレ面白かったです。きゅうり、2、帽子、という人でもない物が主人公でしたが、不思議なようで、でも身近なようにも感じました。それぞれの日常が微笑ましかったです。
0255文字
まる
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ネタバレ帽子と数字の2ときゅうりの友情を描いた童話のような、不思議な話。帽子もきゅうりも好きでしたが、何より2が好きでした。割り切れないことが嫌いで真面目で几帳面で心配性で、本当に、まさに数字の2。3人の穏やかな生活の終わりにはほんのり胸が痛みましたが、それも世の常なんですね。
0255文字
shizuca
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ネタバレ帽子ときゅうりと数字の2がホテル カクタスで過ごす日々は、突発的なことや大事件は起こらずに穏やかに(しかし彼らにとってはときめきの出来事だったり冒険だったりする)過ぎていきます。筋肉自慢の健康優良児きゅうりなんて想像しにくいですが。。。登場人物が帽子だったり数字の2だったりと、人間らしく生活している描写があるのに名前そのものとして生きていて不思議な感じがするけれど違和感はないのが江國さんの素敵なところかと。わたしは猫が気になります。大家さんに甘えられていたら良いと思いながら、少し切なくなって読了しました。
0255文字
とち
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ネタバレ江國さん初読み。ホテルカクタスという名前の古いアパートに帽子ときゅうりと数字の2が住んでいました。という設定で始まるおとぎ話のような穏やかで暖かい作品。性格も考え方も違う3人が友情を育んでいく様にほっこりとなれました。きゅうりの部屋で飲んだり、競馬に行ったり、旅行に行ったり、音楽を聴いたり、些細なことなのだけれどその思い出の数々が読後にじんわりと胸に響いてきます。雰囲気がとても好みの一冊でした。
とち

割り切れない、というのは2の性に合いませんでした/2のお父さんは数字の14で、お母さんは数字の7でした/またどんちゃん騒ぎをしましょう

04/14 23:06
0255文字
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