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霧笛荘夜話 (角川文庫 あ 46-1)

感想・レビュー
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Mikey
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霧笛荘に流れ着く人たちの人生を一部屋づつ案内して家主の婆さんが語る。それぞれ貧乏だけど、不幸じゃない生活を見つけていくところに浅田さんの小説らしさがあって、とてもほっこりする。戦後の暗い時代の話だけど、浅田さんが語るとそれも良い時代の一つになってします。楽しめました。
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酒飲み本読み
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ネタバレ★★★☆☆ 第六話までは★5つレベルで物語に引き込まれた。(あくまで個人的には)第七話がなかったらよかったのにと残念。大団円的に7人が一堂に会するのはまだいいとして(時系列混乱したけど)、最後の最後にそもそも誰だっけ?レベルの浜口氏が霧笛荘を遺贈するに値する男みたいになっててナンじゃこりゃ!?で物語が終わってしまった。
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はるこり
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千秋さんが自殺したかった理由が最後まで明かされずモヤモヤした。特攻参謀が気の毒。
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MF
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切ない霧笛が響いてきそうな住人達の話。みな幸せな人生と言えないけど、霧笛荘に辿り着けたことはせめてもの幸せだったんだろう。
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miyamo
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ちよざと
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ネタバレ霧笛荘に集った様々な人の人生や生き様について記した短編集。不器用でお人好しなヤクザや、人生を投げ捨ててきたお金持ちの婦人、同性愛者ではないがオナベとして振る舞う女性、一旗あげるために東京に来たものの故郷で死んだ姉について知らされたミュージシャンなど。その不器用で必ずしも善人とは言い切れない中に、確かに残っている人の温かさのようなものが胸に残り、全てが最後の立ち退きの話につながっていくのが見事でした。
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やま
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運河のほとりの奇妙な古アパート「霧笛荘」に関係する7人の物語です。濃い霧のたちこめる運河の畔に佇む古い霧笛荘の6つの部屋に住む、6人の住人たちの様々な人生と、その霧笛荘を地上げしょうとした不動産会社の営業課長の物語を描いています。この7人は、不器用だけれど、誠実に生きてきましたが生きて行くということは難しいものだと……。7話の物語にちりばめられた感動と、驚きと、悲しみの物語です。2009.05埼玉福祉会発行。字の大きさは…大活字。2023.05.19~06.19音読で読了。★★★★☆
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Yoichi  Taguchi
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Sony/Readerを購入後、ほどなくして読んだ本なので10年前の再読。浅田次郎氏の短編集の中で最も秀逸と思える作品の一つ。そして感想は10年前とほぼ同じ。 『人生に少々疲れた方に、寂しく・悲しく・どことなく暖かく、そしてほろ苦いショートストーリーを、毎夜一話ずつ』
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nekoさん
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やっぱ違うねぇ。浅田次郎さんともなると。登場人物がありきたりじゃない。生き方に説得力がある。目先の500万円に惑わされない生き方。あと、いい言葉を聞いた。馬鹿には馬鹿力があるけど、利口な奴にはそれが無い。そうだ。いい言葉だ。
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魔女のキキ
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再読。霧笛荘の6人プラス管理人の話。それぞれが何か重いものを抱えながら過ごしている。一見皆幸せではないように感じられるがそうではないのかもしれない。
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F男
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心温まるようで温まらない本。冷えてるようで冷えてない本。
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ウミ
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ネタバレ読了後は、心が重くなっていくことを隠せませんでした。 確かに温かい話とは言えなくもないですが、根底は暗い、陰鬱さがあるように思えます。鉄夫、キャプテンのが特に辛い。「心を溶かす7つの物語」とはありますけど、雪が溶けていくようなものではなく、何かの薬で体の表面からジワジワ溶かされる気分でした。 とても面白い本であることは間違いありません。 色々な事柄を考えさせられる本だと自身を持って言える本です。
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yakinori
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場末感漂う港町にあるアパート「霧笛荘」。各話で住人それぞれが背負った業とともに物語が綴られる。住人たちはみな一癖も二癖もある人物で、一般的な社会と折り合いをつけられないはみ出し者ばかりだが、それぞれの話を読み終えるごとにその登場人物である住人が好きになる。ひたむきで、自分の生き方にとにかく正直な彼らが愛おしくてどうしようもなくなる。そして、彼ら自身もいがみ合っているように見えて実はそれぞれをお互いに尊敬し、愛していた。読み終えた今、またあらためてひとつひとつの話の音色や手触りを確かめながら読み返したい。
yakinori

この前に読んだ「わくらば日記」の著者である朱川湊人さんが巻末で解説をしていてびっくり!

05/22 12:43
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onasu
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バブル前の横浜、て感じか(書いてはないけど)。今みたいに街がおしゃれ~な感じになる前夜。港町には場末な一角も残っていて、その運河のほとりに奇妙な意匠の二階建て「霧笛荘」があった。  そこには今宵も深更に辿り着いた者がいて、大家の老婦は今は全て空き屋となった部屋を案内していくが、各部屋はがらんとした一室を含めて、住人が住んでいた状態のままで、大家は案内しながら、住んでいた者たちのことを語っていくのだった。  本人たちには、しょうもない来し方かもしれないが、浅田さんの描く人生の機微には飽くことがない。
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MK
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最後まで読んだらまた最初から読みたくなった。でも一気に読み返すのはもったいないから、大事にとっておこう。
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あすか
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運河のほとりにある、不思議な創りの霧笛荘。部屋とそこに住んでいた人々を語る纏足の老婆。滋味深いお話でした。
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MKっちゃん
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ネタバレう~ん、 設定は面白いんだけど…ちょっと、入り込めなかったなぁ~
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香
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異国風の霧笛荘の造りが興味深いです。管理人の風貌もセットで見てみたい。各部屋の個性的な住人の物語は、重く悲しいけど引き込まれます。管理人以外誰もいなくなった霧笛荘。過去となった住人たちの存在を、ちょっと寂しく感じるところからの最終話で、また彼らが賑やかに現れてくるのが良かったです。カオルは何故亡くなったのか、管理人の愛した人が誰だったのか気になりました。社会的には底辺の人たちかもしれないけど、何か惹きつけられる魅力がありました。
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三井寿里
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港町の運河沿いに建つ奇妙なボロアパート「霧笛荘」と謎めいた住人たちの物語。世界の行き止まりのような霧笛荘に辿り着いた彼らの来し方を語るのは、纏足の老婆。世界観と老婆の話に引き込まれて、あっという間に読み終えましたが、背表紙の「比類ない優しさに満ちた心を溶かす物語」は、私にはちょっと違った。どれもこれも、幸せというには皆悲しい。特に「瑠璃色の部屋」は辛かった。一人だけ「はねた」奴なのに、でもやっぱり悲しい。悲しいから読み返さないけど、人には薦める。そういう一冊でした。
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ぽんぽこ
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ネタバレ不思議なお話でした。登場人物は皆なにかしら不幸な出で立ちで、しかしどこか温かい感じがしました。彼らの醸し出す空気は独特で、地上げ屋まで飲み込んでしまう様子が好きです。幸福や不幸はお金じゃないんだなあ。
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しまえ
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ネタバレ不思議な雰囲気に包まれたお話だった。私も霧笛荘が放つ大気に蠱惑されていたのかもしれない。ひとりひとりの人生は、端から見て成功か失敗かで言うと失敗。でもみんな今の霧笛荘での自分の人生を幸せに感じ、もそもそと生きている。本当の幸せって何だろう。人に判別されるものじゃなくて自分が温かくなれる場所にいられることなのかな。本を閉じるとじんわり心が溶かされた感じがしました。
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Morris
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ネタバレ特徴的な人間ドラマ、勧善懲悪ではない、少し救われない、でもどこか温かい。霧笛荘に住む、住んでいた住人のショートストーリーのお話。本当の自分がわからなくなり、それまでの自分や家族を全部捨てて新しい人生を始め、最後には死を選んだ女性。面倒見がよく、でもちょっと思慮の足らないヤクザが明るい人生を歩み始めたすぐ後に、運び屋の仕事をしようとしている若者の身代わりとなる、など。そんな住人がお金ではなく、心で相互に依存して生きている姿が興味深かった。
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三橋克彦
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運河のほとりに佇む古アパート霧笛荘の住人たち。不幸のドン底にありながらも、人間性に溢れやさしい姿に心をうたれました。 チンピラの鉄夫・ミュージシャンの四郎・オナベのカオル・元特攻隊のマドラスたちに優しさと幸せな気持ちを届けてもらいました。
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sirahane
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世間の吹き溜まりのような霧笛荘。でも住人達は心の優しさを失っていない。切ないくらいに。 カオルは本当はどう生きたかったのかなぁ。
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てつ
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久しぶりだけど、浅田さんの短編はやはり絶品だと思います。実は長編は読んだことないんですけどね・
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さくら
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★★☆霧笛荘という、中国人の老婆が大家の6室のアパート?そこの部屋を1つ1つ紹介していく形式で進む。最後の不動産屋の話とそれぞれの部屋の話の関係というか時間軸がよくわからず。
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キクチカ  いいわけなんぞ、ござんせん
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浅田次郎氏の小説は、場末の古びたアパートだろうと、車掌がが1人しかいない辺鄙な駅であろうと、豪華絢爛な文章になる。この作品は霧笛荘という、海の防波堤に張り付いた様に建っている、玄関で靴を脱ぐ様な古いアパートで、纏足の老婆が管理人。アパートとの部屋はどれも狭い一間だけど、ステンドグラスがあったり、花の鉢植えが枯れる事なく咲き乱れていたり、船のコクピットを模していたり、とどれも美しい。そこに住む住民は皆、他人を深く傷つけてしまった人達で、自分の罪を忘れる事ができずにひっそりと暮らしている。美しい連作である。
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mcpekmaeda
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浅田さんの紡ぐ物語は読後も余韻に浸れるので心地よいです。そして物語の内容の大半を忘れた頃に、ふと一つのシーン、一つのセリフが何故か鮮やかに脳裏に蘇ったりします。今回は、どのシーンになるのかな?
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Atsushi
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『不幸の分だけの幸せは、ちゃんとあるものよ。どっちかが先に片寄っているだけさ』。運河のほとりの古アパート「霧笛荘」に住む人たちの人生模様を描いた連作短編集。どの住人も社会の底辺で不本意な人生を送っているが、悲壮感はなく明るささえ感じてしまう。それは、彼らが厳しく苦しい環境の中にも他人を思いやる優しさを持ち合わせているからだ。再読したい一冊。
るい

ほんとうにそうですね、これとても好きです☺️ そして、自分を大切に凛としている。

10/12 13:16
Atsushi

ruiさん、コメントありがとうございます。またひとつ心に残る作品に巡り合うことができました。

10/12 13:25
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陽
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浅田次郎の作品は切なくて好きだ。昭和の不器用なろくでなし達のそれでも、人情のある優しさが良い。
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ピップ
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ネタバレ浅田次郎の連作短編。とにかく面白い。霧笛荘に住む訳アリ住人たちの物語。みんなとても癖があるけど、とてもいい奴ばかりで癒された。みんな好き勝手に納得した生き方をしているんだろうけど、眉子だけは納得できてないだろうな。眉子の章はラストがとてもつらかった。自業自得だけど(笑)
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ビュート
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切なくてあたたかくてやっぱり切なくて、、とても良い本でした!短編集だけど全てが繋がっていて、構成も最高!読み終えると、この順序しかあり得なかった!と思わされる。うまいなぁ。肩ひじ張らず素直に、私もがんばろうと思わせてくれる一冊。
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Ryutaro Kashima
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読み応えあり
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燈火
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浅田次郎さんの短編集はどこかハッピーエンドでも切なく、勧善懲悪ではないのに心が温まるところが好きです。 順調そうな人生をおくっていても思うところは人それぞれ、幸せを感じるのは人それぞれなんだなと思いました。 バンドボーイの子のお話が特にお気に入りです。
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ぼぶたろう
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世間的に言えば、掃き溜めのようなボロボロのアパート。しかしその部屋のドアの奥には悲しくも美しい物語や生き様が込められている。最初は行き場をなくした人々の駆け込み寺のような場所として読んでいたが、徐々にここは住人たちにとって自分らしさを守りながら生きられる場なのだなと感じました。薄い繊細な層を重ねるような人物描写、その風の温度が伝わってきそうな風景描写、侘しくて悲しいのに、ロマンがあって素敵です。二階の住人たちのエピソードは特に沁みました。涙
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路地裏のオヤジ
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不幸な過去を背負った人達が流れつき住む霧笛荘。管理人が新しい借主に各部屋を案内しながら、その部屋に住んでいた人々の悲哀物語を語る。昭和20~30年代の互いの過去を飲み込んで日々の生活を送る姿を浅田次郎らしく描かれた秀作。
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夕力
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カドナゾが終わってから気になっていた本。社会の厳しさから逃れ、人の人情に救われる。現実を突きつけるばかりな世の中で、ややこしいことは何も言わず受け入れる人たち。今では忘れられた暖かさだ。
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ふみえ
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泥臭い人間模様が幻想的にも感じる。きっと霧笛荘管理人の太太の語り口のせい。浅田さんの描く住人達は生きる事に真摯だ。私も気取った理屈は捨てて生きよう。
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こゆび
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ネタバレ彼らの幸せと不幸せを決める権利が誰にあると言うのだろう。霧笛荘の住人たちは世間の価値観ではなく、自分の価値観を持っている。ひっそりと。しっかりと。そのことこそが、人間の根っこという名の幸せなのだと私は思う。
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ゴンタ
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とある港町に建つ古いぼろアパートを舞台にした連作短篇。6つの部屋の6人の人間模様。人生の行き場を失って霧笛荘に住みついたちょっと訳ありの住人達。でも管理人の婆さんが言うには「この霧笛荘の住人に、不幸なやつはひとりもいなかった。どいつもこいつも、みんな幸せだった」。小さな古いアパートならではの住人同士の人間関係も濃いめ。人情味たっぷりの浅田節。良いお話でした。
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霧笛荘夜話 (角川文庫 あ 46-1)評価72感想・レビュー264