形式:単行本
出版社:講談社
形式:Kindle版
出版社:情報なし
らぱんさん こんにちは。購入した『苦海浄土』ですが、講談社文庫の新装版です。また『椿の海の記』ですが、偶然にも今日 お気に入りの方の感想に触れて読みたい本のリストに登録しようとしているところでした。またお勧めの作品など教えていただけたらと思います。ありがとうございました。
ホースケさん。お、それは奇遇ですね。間違いなく石牟礼道子の世界に招かれてますね(笑)ようこそ、お越しくださいました。仲間は大歓迎です。
天皇・皇后と、胎児性患者との邂逅場面は、奇跡であるとか、歴史的であるとか、あるいは感動的であるといった、そんなひとことで表現するのを躊躇われる。そこには断絶を埋めようとする互いの強い意志があり、相手を気遣う優しい想いがある。人と人が感情を交わし合うという、シンプルな光景がある。しかし、その道程の、なんと長く苦しかったことか。『苦海浄土』を読むと、チッソや国に対して呪詛の言葉を吐いていた患者や遺族達が、「チッソの人の心も救われん限り、我々も救われん」という境地に達することがわかる。(つづく)
さらに道子は、患者も、その家族も、冷酷な企業も国も、そして不寛容な大衆も、実は紙一重なのだと『苦海浄土』で言っている。ふたりのミチコの言動は、様々な垣根を超え、常識を打ち破り、読者を傍観者にさせない熱を放っているのだ。
欺瞞となってしまうことかもしれない、そんなの当然理解されている、それでも実行しない理由にはならない、というプラグマティズムを天皇皇后の行動に強く感じる。目の前のお二人が、報われずに亡くなった患者の名を自ら出して嘆かれ、胎児性の患者と会ってその思いを喜ばれる。共に祈る「もだえ神様」となる。考え、思いを馳せているからこその時間。
そして、自分は水俣のことをいかに知らないか、知らずにすませてきたか。苦海浄土は第一部だけをずいぶん以前に読んだだけだ、まずは読もう。◇著者高山は北条民雄についての『火花』、そして『水平記』の人。
こういう肝の据わった、骨の太いことを言う人が少なくなった気がします。しかも、これからどんどんと減っていくでしょう。もちろん、自戒を込めてですが。コメントありがとうございます!らぱんさん。
こちらこそ。ありがとうございます。本当にそうですね。腹をくくって物申すべきときには物申す人になれるよう生きたいです。
めていたことは想像するにあまりある。この本では新聞報道では取り上げられることのない事情をルポしており、たいへん興味深い。ほかに、石牟礼美智子と渡辺京三、著者の髙山との交流も書かれており、現在パーキンソン病と闘っている石牟礼さんの状況も知ることができる。石牟礼ファンには外せない1冊。
チッソの血も涙もない対応に対して天皇皇后のお言葉がどれほどの力になることか。 お言葉の後「皇后もお言葉をどうですか」と天皇が訊きますが「何を付け足すことがございましょうか。もったいない」とお答えになります。 必要とあらば異例なことも断行する勇気と奥ゆかしさを兼ね備えた本当に素晴らしい方です。
ニューデリーで国際児童図書評議会が開かれた時のスピーチも載っていますが、これもまた素晴らしいです。
はたっぴさん、ご心配ありがとうございます。病院に行って強めの咳止めもらいました。この風邪は長引くらしいですよ(>_<) 良い本でしたので感想聞かせてくださいね。はたっぴさんもお大事に
今日も寒かったですから、お互いに気をつけましょうね♡ぽこさんのイチオシですから、心して拝読します。
水俣問題だけでも皇室の話だけでもなく、それぞれに分け入って書かれていてとてもよかったです。こうして同じ本を心に共有できる方たちと出会えるのがうれしいです。
ぽこさん、ありがとうございます。水俣問題の入り口としては、この本からが入りやすい気がしました。無知な自分が恥ずかしいです。苦海浄土も読みたいです。
読了した2月2日、2013年に熊本県で開催された国連の会議で採択された「水俣条約」を締結すると政府が閣議決定したと新聞が報じていた。事実隠蔽とどこかで線引きして後は打ち切りで全ては済んだことにしたい対応は、水俣病だけでなくその後の薬害訴訟や事故対応でも国民は目にしてきた。忘れず注視し苦しむ人たちの身になって考え続ける人情だけはせめて大切にしたい。
(2)そう言う自分自身が、相変わらずその近代的価値観の中で、なす術もなく飼い慣らされてしまっていることにふと気付かされ、虚しさを感じてしまう。それにしても、政治的発言はおろか、個人的な意見さえ容易に開陳することさえ出来ない両陛下が絞り出す言葉のなんと美しいことか。お二人に限らず、前にあげた人々や水俣病患者の方々の魂のこもった言葉に、一人でも多くの、特に若者たちに耳を傾けてほしいと感じた。
でも、こんなに泣けるのは、今私が「虐げられている」と感じているからなんだ、きっと。
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