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ふたり 皇后美智子と石牟礼道子

感想・レビュー
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takao
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宮崎太郎(たろう屋)
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再読:水俣を訪れた天皇、皇后陛下との一瞬の交差を切り取りながら、これまで長い時間水俣病と関わってきた人たちの静かな語りに傾聴する一冊です。正直天皇一家の言葉をあまりに重く受け止めることや、良き人格者として祭り上げるようなメディアの見方には抵抗がありました。それでも「友達になりたかった」という石牟礼さんの想いは胸を打ちます。一個人として出会えたらお二人はどんなことばを交わしたのでしょうか。亡き石牟礼さんの想いが伝わるといいなと思いました。
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Momoko Nishikawa
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2018年講談社文庫版、解説は若松英輔氏。 図書館本。私自身の天皇制に対する思いが邪魔をする読書体験。作者高山文彦氏の仕事は興味深い。水俣に行きたくなった。
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さやかぜさん
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水俣病に関する知識が小学校で習った程度なので何が何だかわからないまま読み終わった感じ。ここで終わらず『苦海浄土』を読まなきゃならないよね。
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だいえす
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水俣病についてのノンフィクション。石牟礼道子という作家はこの本を読んで初めて知った。 水俣病は学校の教科書でしか学ばなかったが、今だに続いている問題だとは思わなかった。 上皇后陛下と石牟礼さん以外にもキーパーソンとなる人物がでてくる。水俣病患者の中でも派閥が別れており、そこに原因企業であるチッソが切り崩しをかけて賠償請求をやめさせるように工作している。国や企業はひたすら責任を逃れようとする。 いつの時代も被害を被るのは名もなき人々だ。
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loanmeadime
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水俣を訪れ語り部の人々と会談し、胎児性水俣病患者二人ともお会いになった、先の天皇・皇后。様々な異例の行動が記され、水俣に対するお二人の思いが伝わってきます。雅子様と妹様、水銀との縁ができてしまった皇室だけれども、政治的な発言・行動ができない中で巡礼のような行動を取られるお二人に深い感動を覚えました。二人の胎児性水俣病患者との面会のきっかけを作った石牟礼道子さんのこと、渡辺京二さん、川本輝夫さんたちの壮絶な運動についても知ることができました。もだえ神様に。
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らぱん
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大仰でもなく扇情的でもなく誠実に書かれたノンフィクションだった。天皇皇后を始めとする皇族には基本的人権がない。その意味を改めて考える。国や会社が肥大化とともに組織の維持に腐心するのは仕方がないのだろうか。制度や組織に属す側の人間も嬉々として従っているわけではないだろう。石牟礼道子が問うのは、生きていく哀しみのようなものだと思っている。わたしたちはどう生きるか。昨年2018年に石牟礼道子が亡くなり、平成は間もなく終わる。この本が水俣病や「苦海浄土」や石牟礼道子への興味に繋がってくれたらと願う。↓
ホースケ

らぱんさん こんにちは。購入した『苦海浄土』ですが、講談社文庫の新装版です。また『椿の海の記』ですが、偶然にも今日 お気に入りの方の感想に触れて読みたい本のリストに登録しようとしているところでした。またお勧めの作品など教えていただけたらと思います。ありがとうございました。

04/20 16:35
らぱん

ホースケさん。お、それは奇遇ですね。間違いなく石牟礼道子の世界に招かれてますね(笑)ようこそ、お越しくださいました。仲間は大歓迎です。

04/20 16:46
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ぐうぐう
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水俣病における胎児性患者は、生まれながらにして声を発することすら困難であることが多い。皇后美智子は、皇室ゆえに政治的・社会的意思を表に出すのを抑制される、言わば発言を制限された立場である。境遇も立場も異なる両者は、言葉をもがれている点で共通している。そんな両者が、水俣の地で出会う。両者を引き合わせたのは、石牟礼道子の存在だ。『苦海浄土』において、水俣病患者の声なき声を掬い取り、巫女のように言葉にした道子だからこそ、言葉をもがれた両者を引き合わすことができたのであろう。(つづく)
ぐうぐう

天皇・皇后と、胎児性患者との邂逅場面は、奇跡であるとか、歴史的であるとか、あるいは感動的であるといった、そんなひとことで表現するのを躊躇われる。そこには断絶を埋めようとする互いの強い意志があり、相手を気遣う優しい想いがある。人と人が感情を交わし合うという、シンプルな光景がある。しかし、その道程の、なんと長く苦しかったことか。『苦海浄土』を読むと、チッソや国に対して呪詛の言葉を吐いていた患者や遺族達が、「チッソの人の心も救われん限り、我々も救われん」という境地に達することがわかる。(つづく)

04/01 23:37
ぐうぐう

さらに道子は、患者も、その家族も、冷酷な企業も国も、そして不寛容な大衆も、実は紙一重なのだと『苦海浄土』で言っている。ふたりのミチコの言動は、様々な垣根を超え、常識を打ち破り、読者を傍観者にさせない熱を放っているのだ。

04/01 23:38
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keroppi
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テレビでは、新しい年号の発表に向けてカウントダウンが始まっている。平成の世に生きた石牟礼道子、皇后美智子、ふたりのミチコと水俣病の戦いに関わった人々を通して、怒りと鎮魂と祈りが綴られる。天皇皇后両陛下の水俣訪問がいかに異例づくめであったのか。「真実に生きることができる社会」「みながその方向に向かって進んでいけることを願っています」天皇の言葉が胸にささる。皇后美智子と石牟礼道子の心の響き合い。しかし、決して終わっていない現実。もう間もなく新しい時代が始まろうとしている。さらなる真実の時代の到来を期待して。
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きいち
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いま読めてよかった。多くの人に強く薦めたい。◇天皇皇后の水俣訪問のニュースは確かに覚えている。語り部の方からじっくりと話を聞かれたと。でも、その時間が、いかに真情あふれる異例のものだったかをはじめて知る。そしてその時間の価値は「これまで」を知ってはじめてわかるもの。長く孤独な戦い、胎児性患者のいま、決して終わっていない行政(それは、すでに水俣は解決済みと考えてしまっている我々のことでもある)の冷たさ。導くのは石牟礼道子、また渡辺京二。義理と人情を根において、ベストではなくベターを追求する営み。本当に尊い。
きいち

欺瞞となってしまうことかもしれない、そんなの当然理解されている、それでも実行しない理由にはならない、というプラグマティズムを天皇皇后の行動に強く感じる。目の前のお二人が、報われずに亡くなった患者の名を自ら出して嘆かれ、胎児性の患者と会ってその思いを喜ばれる。共に祈る「もだえ神様」となる。考え、思いを馳せているからこその時間。

01/20 13:43
きいち

そして、自分は水俣のことをいかに知らないか、知らずにすませてきたか。苦海浄土は第一部だけをずいぶん以前に読んだだけだ、まずは読もう。◇著者高山は北条民雄についての『火花』、そして『水平記』の人。

01/20 13:45
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ルーシィー
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水俣病をテーマに、美智子皇后と石牟礼道子さん、また関わってきた多くの方々の渾身のルポルタージュです。両陛下が患者施設を訪れるまでの経緯と現地での対面のリアルな描写、語り部緒方さんの講話文には涙が自然とあふれました。おふたりと同じ時代に生まれたことに感謝です。
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Sosseki
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災害時の見舞い、戦争被害者の慰霊、弱い立場の国民の訪問等の姿をよく目にするが、穏やかで優しく見える両陛下ともなかなか意志が強いのだ!声を持てない、土産物ももらえない天皇・皇后両陛下、日本の皇室は縛りがきつ過ぎないか?当時の知識・技術力の限界で原因が分からなかったとしても、もっと早く予防的措置が取れなかったのか。今も、温暖化、海洋のプラスチック汚染、種の絶滅等々、とりかえしのつかないことが進行している…。
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パン屑
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大企業チッソによる水銀垂れ流しにより、魚は汚染され、汚染された魚を食べた人々は水俣病になり、死亡したり体が不自由になるなどの悲劇に見舞われた。 会社側も責任を取るどころか、患者の運動を切り崩すなどの卑劣なやり方で逃げようとした。補償金を勝ち取り、会社側に責任を認めさせても問題は終わらない。 しかし、文学者の立場から水俣病について伝えてきた石牟礼道子氏、道子氏を支えてきた渡辺京二氏など患者と共に戦った人もいる。 天皇皇后両陛下も水俣湾を訪問され、患者に面会された。残酷な事は多いが、救いはそれ以上にある。
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秋 眉雄
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「どうも、ありがとうございます。ほんとうにお気持ち、察するに余りあると思っています。やはり真実に生きるということができる社会を、みんなでつくっていきたいものだと、あらためて思いました。ほんとうにさまざまな思いを込めて、この年まで過ごしていらしたということに深く思いを致しています。今後の日本が、自分が正しくあることができる社会になっていく、そうなればと思っています。みながその方向に向かって進んで行けることを願っています。」「て、ん、のう、へい、か、ばんざい」骨の太い一冊。この本の中で語られる両面性が日本。
秋 眉雄

こういう肝の据わった、骨の太いことを言う人が少なくなった気がします。しかも、これからどんどんと減っていくでしょう。もちろん、自戒を込めてですが。コメントありがとうございます!らぱんさん。

04/20 08:42
らぱん

こちらこそ。ありがとうございます。本当にそうですね。腹をくくって物申すべきときには物申す人になれるよう生きたいです。

04/20 13:09
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ミエル
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著者の懇切な作風が心地よく、両陛下のまごころに強く心を揺さぶられた。2013年の水俣訪問の前、「苦海浄土」の著者 石牟礼女史と皇后陛下の出会いから、両陛下の水俣ご訪問時のエピソードが描かれている。皇太子妃の問題から実現化困難と言われてきた背景を考えると、今後の皇太子夫妻のご公務のあり方はいかほどだろう。それを慮る皇后さまのお気持ちにも胸が詰まる思い。水俣病関係者に心から寄り添う皇后様の温かさを思うたびにまた涙が滲む。日本人に生まれて良かった。
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坂井恵美
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大好きなお二方のふれあいに接することができ、感銘を受けました。
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どんぐり
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2013年10月27日、天皇・皇后両陛下の水俣初訪問。本書第1章の「ふたりのミチコ」には、ここに至る皇后と『苦界浄土』を著した石牟礼さんの心の交流が記されている。水俣訪問において、両陛下は水俣病患者と極秘に面談し(後に公になる)、「今後の日本が、自分が正しくあることができる社会になっていく、そうなればと思っています。みながその方向に向かって進んでいけることを願っています」とお言葉をかけられている。皇太子妃雅子の母方の祖父は、水俣病の被害を出したチッソの会長であり、両陛下にとって、水俣病に苦しむ患者に心を痛
どんぐり

めていたことは想像するにあまりある。この本では新聞報道では取り上げられることのない事情をルポしており、たいへん興味深い。ほかに、石牟礼美智子と渡辺京三、著者の髙山との交流も書かれており、現在パーキンソン病と闘っている石牟礼さんの状況も知ることができる。石牟礼ファンには外せない1冊。

07/19 20:32
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小倉あずき
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2013年、天皇皇后両陛下が水俣を訪問した際、極秘に胎児性水俣病患者ら面談し、後に公表された。その背景には石牟礼道子の働きかけがあったからだと推量した筆者が本人にインタビューすると思いがけない事実が明らかになる。 『苦海浄土』では語られていない、石牟礼道子と盟友渡辺京二の関係もあざやかに描き出されている
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風琴
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ずっしりと重い読後感。真に勇気を持って生きている個人の存在を知らされたことが救い。最後の最後まで個人として権力に対して真っ向から立ち向かった川本輝夫さん。その川本さんの息子さんが葬儀の時に話した挨拶の言葉より引用「父の机の後片づけをしていたら、こんな言葉が紙に書かれてあるのを見つけました。『熱意とは事ある毎に意志を表明することだ』と。」
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きつねねこ
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「苦海浄土」に衝撃を受けていた(衝撃が強過ぎて未だ再読できていない)ので、その繋がりでこの本を手に取った。水俣病患者の苦しみ、それに心を寄せる両陛下のお姿など、書かれている事実の重さをひしひしと感じる。が…事実を離れて著者の考え(主張)が語られている部分には違和感も。祖父がチッソの社長であったことを、雅子妃は患者やその家族に詫びてほしい、というのはどうなのか。江頭社長を批判するのはいいとして、「そのとき孫の雅子は◯歳」と脈絡なく引き合いに出すのも感心しない。
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しま
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天皇皇后が初めて水俣をご訪問されたのは平成25年 10月。表向きは「全国豊かな海づくり大会」への出席でしたが、お二人の本意は水俣病患者と会うことにありました。 語り部による被害状況の講話の後すぐに次の訪問地へ移動すると思いきや、異例といえるお言葉を述べられた後 今度はお二人が立ち上がり11人の面会者ひとり一人に声をかけられました。 贈り物は受け取れない規則なので買わせて下さい。とおっしゃったのが表紙にあるコケシです。 水俣病患者達が味わった壮絶な苦しみは「苦海浄土」を是非お読み頂きたい。 (つづく)
しま

チッソの血も涙もない対応に対して天皇皇后のお言葉がどれほどの力になることか。 お言葉の後「皇后もお言葉をどうですか」と天皇が訊きますが「何を付け足すことがございましょうか。もったいない」とお答えになります。 必要とあらば異例なことも断行する勇気と奥ゆかしさを兼ね備えた本当に素晴らしい方です。

03/31 23:47
しま

ニューデリーで国際児童図書評議会が開かれた時のスピーチも載っていますが、これもまた素晴らしいです。

03/31 23:51
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ぽこ
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苦海浄土のその後、天皇・皇后の水俣訪問を軸に石牟礼道子とは、天皇とは、皇后とは、水俣とは、、、 事実と著者の解釈を混ぜない姿勢に好感が持てる。水俣訪問時の天皇・皇后の行動やそれを受け取った水俣の被害者たち。皇室の不自由さの中で、可能な限り被害者たちと関わろうとしたことが伝わってきた。しかし現実はそれで解決するわけではない。被害者たちの闘いはいまなお続く。最終章では「天の魚」の後のできごとが詳しくわかったが全く哀しくなるばかり。巻末のこけしの写真に涙があふれた。苦海浄土も多くの人に読んでほしい
ぽこ

はたっぴさん、ご心配ありがとうございます。病院に行って強めの咳止めもらいました。この風邪は長引くらしいですよ(>_<) 良い本でしたので感想聞かせてくださいね。はたっぴさんもお大事に

03/14 20:09
はたっぴ

今日も寒かったですから、お互いに気をつけましょうね♡ぽこさんのイチオシですから、心して拝読します。

03/14 20:23
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シュシュ
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すごいものを読んでしまった。 水俣病患者と国・チッソとの闘いがあまりに壮絶で悔しくてやりきれないのだが、天皇皇后の存在で少し救われる。2013年天皇が水俣病患者に「ほんとうにさまざまな思いをこめて、この年まで過ごしていらしたということに深く思いを致しています。今後の日本が、自分が正しくあることができる社会になっていく、そうなればと思っています」という言葉を述べた。天皇皇后は、水俣訪問時に急遽予定外に、胎児性の水俣病患者と面会し温かい言葉をかけた。制約の多い中で精一杯水俣病患者と会おうとしたように感じる。→
ぽこ

水俣問題だけでも皇室の話だけでもなく、それぞれに分け入って書かれていてとてもよかったです。こうして同じ本を心に共有できる方たちと出会えるのがうれしいです。

03/14 14:05
シュシュ

ぽこさん、ありがとうございます。水俣問題の入り口としては、この本からが入りやすい気がしました。無知な自分が恥ずかしいです。苦海浄土も読みたいです。

03/14 18:08
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大和桜289
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図書館でメモを取りながら読んだ。途中何度も涙が流れ唇をかんだ。2013年10月に天皇皇后が水俣を訪問された際の対応も、翌年の歌会始で天皇が水俣に関して歌三首を詠まれていたことも、またその遠戚関係において天皇家が水俣病に深い因縁があることも僕は知らなかった。天皇皇后の深い哀情と鎮魂のお姿にも打たれるが、事をここまで到らせた不実の対応の歴史こそが問題だ。この本はここに到る「ふたりのみちこ」の思いだけでなく、長く悲惨な水俣闘争を指導し支えた人物達の苦闘まで伝えている。事実を直視し正直に立ち向かった者の姿も尊い。
大和桜289

読了した2月2日、2013年に熊本県で開催された国連の会議で採択された「水俣条約」を締結すると政府が閣議決定したと新聞が報じていた。事実隠蔽とどこかで線引きして後は打ち切りで全ては済んだことにしたい対応は、水俣病だけでなくその後の薬害訴訟や事故対応でも国民は目にしてきた。忘れず注視し苦しむ人たちの身になって考え続ける人情だけはせめて大切にしたい。

02/03 08:07
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マウンテンゴリラ
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美智子皇后と石牟礼道子氏。私自身これまで、書物を通して最も感銘を受けたといっても過言ではない二人のドキュメントである、というその一点だけでも強く心を打たれた。また、著者が言うように、本書は必ずしも二人のみちこだけに焦点を当てたものではなく、皇后と共に、棄民とまで呼ばれた水俣病患者に深く寄り添い励まそうとされる天皇陛下の人間としての最高の気品、渡辺京二氏の水俣病闘争を単なる公害訴訟問題としてではなく、近代というものの罪深さ、それが産み出した企業、人間の醜さと捉える怒りと気概などが十分に伝わってきた。→(2)
マウンテンゴリラ

(2)そう言う自分自身が、相変わらずその近代的価値観の中で、なす術もなく飼い慣らされてしまっていることにふと気付かされ、虚しさを感じてしまう。それにしても、政治的発言はおろか、個人的な意見さえ容易に開陳することさえ出来ない両陛下が絞り出す言葉のなんと美しいことか。お二人に限らず、前にあげた人々や水俣病患者の方々の魂のこもった言葉に、一人でも多くの、特に若者たちに耳を傾けてほしいと感じた。

01/09 18:29
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tecchan
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国家・大企業を相手に戦った水俣病患者と支援者達、そして、病と戦いながら今なお患者に寄り添う作家・石牟礼道子。天皇皇后両陛下の水俣訪問、そして胎児性患者との面会の場面は感動的。両陛下の水俣病患者に対する深い思いが心を揺さぶる。
0255文字
okatake
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水俣病をめぐる二人のみちこたちの物語。多くの人物が登場し、それぞれの役割を担っている。水俣病の歴史をもひもといている物語。ノンフィクションの名手が書かれているので読みこなすことはできるが、内容が多岐にわたりひとつひとつが少し薄い感じがする。 この中で、準主人公の扱いであった川本輝夫さんの子愛一郎さんの職業を理学療法士と書いてしまった高山さんに残念さを覚えます。彼は作業療法士ですよ。そして、恐らく祖父・父、親族に襲ったこの犯罪を憂えて今の仕事につながっていると思います。
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広瀬研究会
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行政も司法も一定のルールに基づいて判断を下しているんだろうけど、それだけでは癒せない心の痛みは残るんでしょうね。そういった哀しみを抱えた人たちの思いをくみ取り、いたわりの気持ちを寄せる両陛下の姿勢に胸が打たれます。一方、水俣病をめぐる戦いは中世の一揆みたいな感じがして、網野史学的な世界観が平成の世にも続いてるのかなあとか、そんな事も思いました。
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うぃん
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書評を読んだだけで泣いてしまった位なので、最初から最後まで泣きながら読んだ。両陛下の、弱者に寄り添おうとするそのお気持ちと、近年続けられている鎮魂の旅に頭が下がる思いで、この本を読もうと思った。それらのことが書かれている前半ももちろん良かったが、後半の水俣闘争史と、そこで渡辺京二の果たした役割は、知らないことがほとんどだった。「苦海浄土」読まなくては。
うぃん

でも、こんなに泣けるのは、今私が「虐げられている」と感じているからなんだ、きっと。

12/13 16:23
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Naoya  Tomihisa
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☆☆両陛下の水俣への深い思い、特に胎児性患者らと心を通わせる場面に心打たれる。そして、なにより、水俣は過去のものではなく、今なお現在進行形であることを日本人は再認識する必要があり、さらに福島へも思い至らせれば、ほんとうにどれだけの苦しみが残されてしまうのかと考えさせられてしまう。雅子妃の祖父とチッソの関係から、天皇皇后両陛下と皇太子夫妻との比較や、両陛下の心情が描かれているが、これは不要じゃないかな。
0255文字
s
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2013年の水俣訪問を中心に、他者の悲しみに感応する「もだえ神」としての天皇皇后と石牟礼道子の姿を描く。水俣病と複雑な因縁のある皇室にとって、水俣への訪問や、自ら希望しての胎児性患者との交流は異例づくしの展開だった。患者の多くがそれを癒しと受け取った。国に捨てられた民が皇室に救いを求めるという構造は、問題を解決するわけではないし、悲しさも感じるが、そもそも水俣病闘争は近代資本主義に前近代の情で挑んだ闘いだった。国とチッソはその情から巧みに逃げ続けたが、ふたりは正面から向き合った。
0255文字
チェアー
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苦海浄土番外編ともいえる。表題の「ふたり」とは、皇后と石牟礼道子さんだが、読んでいくうちにほかの組み合わせのふたりもあることに気づく。終わっていない水俣について、あまりにも無知な自分が恥ずかしい。
0255文字
アッキー
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水俣を訪問された天皇、皇后両陛下。水俣に導いた石牟礼道子さん。二人のみちこが水俣を、キーワードに交錯する。当時のイレギュラーの出来事を記してあり、両陛下の水俣への強いお気持ちに涙した。、
0255文字
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ふたり 皇后美智子と石牟礼道子評価100感想・レビュー34