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項羽と劉邦(下)(新潮文庫)(Kindle版)

感想・レビュー
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不易流行
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Kindle版。読了後、かなり日が経ってしまったので、やや冷めた感想しか残っていない▽戦略と戦術の違い、理想のリーダー像など、本作には多くのテーマが詰め込まれていると感じる▽戦っては負け、負けては逃げるを繰り返した劉邦が最後の勝利者となった。ライバル項羽は紀元前202年、31歳で死ぬ▽現代でもよく見聞きする「徳」とは何なのか。本作でも描かれているが、わかったようでわからない▽歴史は続く。漢王朝も永遠ではなかった。松尾芭蕉の「夏草や兵どもが夢の跡」の句が頭に浮かぶ。
0255文字
むねくに
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登場人物は歴史上の人だから「諸説あり」でしょうが、何せ紀元前220年とかだから、日本ではまだまだ発展途上のさらに途上だったのではと考えると、本書のあとがきにあったように狭小の島国と大陸では異文化の混ざり方が違うのだと納得。大陸では餓えた民族が他の民族めがけて襲い掛かるほどだが島国日本ではそのような悲惨な食の奪い合いはしない。皆無ではないとしても程度が違いすぎる文化の相違がある訳だ。欲望こそが文化発展の根幹のように感じる。
0255文字
ja^2
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司馬遼太郎作品は、「坂の上…」に続いて2作目だが、やっと彼の作風がわかりかけている。もちろん、端緒をつかんだ程度だが。▼それは「あとがき」で彼自身が触れているように、史実をもとにして、その時代の社会や文化に思いを馳せ、登場人物を創造して見せることだろう。大きな流れは歴史が示す通りでありながら、当たり前の話だが登場人物の言動はフィクションなのだ。▼よって、いくら当時を想像して書いても、現代の作者が創造する限り、自ずと現代の諸事と重なる。だがそれがむしろ、読者の身の回りの出来事や人物とも重なるから面白いのだ。
0255文字
TALOS
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歴史おたくを自称しているわりに今まで中国史に興味がなく手を出していなかった自分にとっては新鮮な印象を持ちました。
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ナスオだよ( ´ ▽ ` )ノ
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下巻での状況は「項羽と劉邦と韓信」と称するべき この状況はのちの孔明が劉備に三国鼎立を献策したとき 念頭にあったであろう 韓信は、水を使うのが得意だという点など 秀吉を思わせる点がある 秀吉も、もしも信長が国を統一するほど生き延びれば 走狗にられていたにちがいないと思えるのだが 秀吉は韓信と違い、その危険は早くから意識していた ようであるから、そうはならなかったと想像する方が 妥当かもしれない
ナスオだよ( ´ ▽ ` )ノ

→ 日本人が意識して意図したことでなかったにせよ、 第二次大戦に負けて、軍事の負担を米国に肩代わりしてもらい、 自国のリソースを工業生産と貿易に割り当てたことは 結果として戦争に負けて政治と経済に勝った という見方もできる。 また、たとえば中国は阿片戦争に敗れ、日中戦争も日本の方が 勝手に負けてしまったとはいえ、中国単体でいえば勝利とは 言いにくい状況のあと、雌伏の時代を長く耐え、間もなく世界第一位の経済国になろうという勢いである。これも政治と経済での勝利だろう →→

08/06 08:25
ナスオだよ( ´ ▽ ` )ノ

→→ 戦争に負けることは大変なデメリットだが しかしながら、戦争に勝っても(それだけでは)駄目なのである。 第一次大戦で勝利者側に立ちながら、その後むしろ ジリ貧になっていった日本やイタリアの例を見ても そう思える

08/06 08:25
3件のコメントを全て見る
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カオルオ
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すわ!項羽と劉邦直接対決、と思いきや、強いはずの項羽の自滅のような・・・。(項羽から去った范増が側にいて話を聞き入れていればこうはなっていなかったはず) 百戦百敗の弱い劉邦はその“空虚”(張良 談)とされる人の「徳」で部下を惹き付け活かし最終的に勝ち。一方項羽は、強いのに己のやり方に固執し部下が離れ孤立し最後は“四面楚歌”。最期まで己の武勇に拘るところは美しくこそあれ儚い・・・壮絶でした。虞姫との別れも悲しく切なかった。 物語(歴史)として心に残るのは項羽、学ぶところが多いのは劉邦か。とても面白かった。
0255文字
十一
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項羽抜きに劉邦について語るところなし
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秋ヒノ
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自宅にあったのは昭和63年の18刷。独身の頃はこういうのを読んでいたのかと。何故か上巻がなかったのはどういうことか。矢沢永一氏の解説の最後の一文、「あえて一息に要約するなら『項羽と劉邦』は、人望とは何かをめぐる明晰な考察の集大成なのである。」およそ30年の月日を重ねて改めてこの文に触れてみて、自分の成長のなさを恥じ入るような気持ちになって本を閉じてしまった。
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りぜる
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途中読むのが停滞してたが読み終えた。あとがきで中国文明を見るとき、日本のかつての文明をみることであるといったことという記載をみて、隣の国の話ではなく、今に連なっている物語として実感できた。
0255文字
コホーー
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己の無能さを自覚するがゆえに、人材を用い、重臣の意見をよく聞く劉邦。戦えば常に負けてばかりいるが、その素直さとほっとけない何ともいえないキャラクターは実在の人物ながらマンガの主人公のような存在。一方、己の武を信じ、己の信念に生きる項羽は、常に人材が離れ、孤高の中で終始戦闘に振り回され、劉邦と開きのあった戦力は次第に逆転。結果、最後に勝利するのは、人材登用に長けた劉邦。組織論としても面白いです。
0255文字
薩摩隼人
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(1987/03) 国語の先生は「史記」を楽しんで理解する本として、本宮ひろ志の「赤龍王」と司馬遼太郎の「項羽と劉邦」を薦めていた。 「項羽と劉邦」を先に読みましたが、「赤龍王」も本宮節で世界観を表現していたと思います。虞が項羽と出逢う前に劉邦と関係があったという設定が秀逸でした。 しかし「赤龍王」ですが、著作権侵害とか大丈夫だったんでしょうか?作者コメントなど「司馬項羽と劉邦」パクリ疑惑満点でしたが。 その辺は、当時はおおらかな時代だったんでしょうね。
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ナスオだよ( ´ ▽ ` )ノ
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【再読・よかった本】 下巻は背水の陣の章からスタート。/ 韓信ほど印象的なキャラもないが、今回の再読では、韓信にいわば間接的に殺されたレキセイ(漢字出てこねえ)が気になった。正に老子のアンチテーゼを体現するような人物。なんか激しく親近感をおぼゆ
ナスオだよ( ´ ▽ ` )ノ

酒池肉林がつくりばなしである (落合淳思「殷」より) と同様、四面楚歌も後の作話なのだろうな、と思った(司馬さんはそう言ってない)けれども、それは創作であっても文学的真実というものだと思う

06/24 06:02
ナスオだよ( ´ ▽ ` )ノ

今回、全体的に老子に引っ張られた読みになってしまった。本来そういう作品では必ずしも、無い

06/24 15:21
0255文字
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項羽と劉邦(下)(新潮文庫)評価75感想・レビュー12