あき様、銅版画の掲載ありがとうございます!自分でもネットで探していたのですが何故か見つからずだったのでとても嬉しいです。私は今のところ『白い果実』『夢の遠近法』『歪み真珠』しか読んでいないのですが、超常現象が当然のことのように語られるのが神話的だなと思います。個人的には『歪み真珠』に所収されている「人魚たち、娼婦でいっぱいの海」が好きです。ラストシーンは特に絵画にしたいような美しさです。
『ラピスラズリ』と『夢の遠近法』読みました。見たことがないものを見た気にさせてくれる不思議な作家さんだと思います。決して派手な描写があるわけでもなく、むしろ淡々と積み重ねられていくのに、気がつくと「ここはどこ?!」という感じに。『遠近法』『透明族に関するエスキス』は、いかにも異世界という感じで好きですが、『天使論』みたいに日常にいきなり現れる非日常、みたいなのも好きです。
山尾悠子さんは『ラピスラズリ』しか読んだことはありませんが、一読では理解できない難解な作品でありながら、不思議な魅力に惹き付けられます。再読では琴線にふれるもの感じることができました。また、雪の降る頃に読みたい本ですね。そうそう、『ラピスラズリ』に出てくる銅版画、本当にあったらぜひ観てみたいものです。
『ラピスラズリ』と『歪み真珠』読みました。(白い果実も)
山尾さんの小説は、セピア色のイメージです。山尾さんの小説と銅版画のコラボ展覧会とかあったら素敵だろうなあと思います。
山尾さんの小説には、元となる古典があるものも多いのですね。美神の通過の元となったEdward Burne=Jonesの『The Passing Venus』
台座にのって荒野を通過する美神
共同で翻訳された『白い果実』のみ未読です。山尾悠子さんの魅力は例えば『ラピスラズリ』の夜のみ開いているギャラリーとか、冬だけ眠る人達とか、ゴーストとともに歩く少女とか、その情景を思い浮かべるだけで世界は調べ尽くされているのにも関わらず、ブラックホールとホワイトホールの間を瞬時に通るかのように度重なる描写の連続によって、別の完成された世界があると信じて疑わないと思ってしまう世界観がすこぶる魅力的です。どれをとっても一級品ですが一押しは『ラピスラズリ』:是非ぜひ~♪
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