原著を読んだことがあるわけでなく思想の変遷も詳しくはないのですが、実存主義から構造主義への転換点とされるレヴィ=ストロースのサルトル批判は、実存主義そのものではなくマルクス主義に傾斜したことから生じる矛盾による側面が大きかったらしい。確かに自らを投企する実存主義と、様々な思想文化から構造を見出す構造主義は、互いを制限することはあるかもしれないが必ずしも反発するものではないと思われる。小林秀雄「様々な意匠」の例もあるし、同じことを考えたりそれを突破線とする思想家は私が知らないだけでたくさんいるのだと思う。
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