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フミ
さんの感想・レビュー

フミ
新着
過去に近衛龍春先生の作品などで、少しだけ取り上げられているのを読んだことのある「忍城の水攻め」。単独で書かれている作品とのことで、拝読しました。 忍城・成田家の「(でく)のぼう殿」始め、3家老や甲斐姫などの面々、攻城側の石田、大谷、長束たちと、人物の個性が豊かで面白かったです。 人物の立ち居振る舞いなどの描写に、文章が割かれている印象が強く、まるでドラマや漫画を読んでるかのような感覚で、400ページ程がサクサクと進んで、読み終えた時は「えっ、もう終わり?」という、名残惜しい感じがしました。
フミ

印象的なのは三成が「水攻め」と決めた時に、武将たちが「これで武功は無しじゃ!」と、士気がダダ下りだったという描写。「血が流れないと出世できない」という考え方への固執が、秀吉の大陸攻めの一要因になったり、大坂の陣に多く集まった、関ヶ原浪人たちに繋がったのかな…とか。人の考え方って、容易に変えられないものだなぁと。 あと、後半の石田三成の描写が、なんだか、爽やかでした。生き方に「独特の美意識」を持ってるみたいで、難しい人なのですけど、憎めない…というのが、作品に良く出ていたと思います。

04/05 03:39
  • とみかず
フミ

確か、風野真知雄先生が同じ題材で「水の城~いまだ落城せず」という作品を出しておられましたね。 この「のぼうの城」の方は、ドラマ・漫画的な描き方が強くて、面白いのですけど「どこまで本当かなぁ~(^^;」と、作品そのものが「のぼうとしている(笑)」ので、いつか、風野先生の「水の城」の方も、拝読して、比べてみたいな…と、思っております。

04/05 03:46
  • とみかず
とみかず

フミさん。ナイスありがとうございます。出てくる人がみんな個性的で魅力的でしたね、、、

04/05 23:13
  • フミ
フミ

とみかずさん、コメント有難うございます。テレビや映画を観る習慣が無いので、忍城側の人物の魅せ方など、とても軽快で楽しかったです。その前に読んでいたのが、映像化をあまり気にしない、司馬遼太郎先生や、宮城谷昌光先生でしたので、なおさらでしょうね…w

04/06 19:48
とみかず

他の作家さんの歴史小説も読んでみたいと思います。

04/07 06:55
  • フミ
0255文字
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フミ
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読書データ

プロフィール

登録日
2021/12/08(1110日経過)
記録初日
2021/12/08(1110日経過)
読んだ本
189冊(1日平均0.17冊)
読んだページ
72132ページ(1日平均64ページ)
感想・レビュー
188件(投稿率99.5%)
本棚
11棚
自己紹介

摂津の国でコツコツ槍働き(肉体労働)に勤しむオジサンです。
会社の休み時間と、家でくつろぎ用に、並行して歴史小説メインで、少しずつ読んでおります。
時代は中世、日本の戦国期、あと最近は昭和の戦後なども読み始めました。
難しい技術方面や、血統の説明などは苦手で、社会や精神面などを描いた作品、あと力強いオッサンが好みのようです(笑)

アイコンは地元の武将、荒木村重にしました(気が小さく、すぐに逃げます(^^;)
読むペースのノンビリしたヤツですが、どうか宜しくお願いします。

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