解説に出てくる「肝っ玉母さん」がよい。マジに知識人なんだろうな。スペイン内戦についてはポール・プレストンの『スペイン内戦』とスティーヴン・コトキンの“Stalin: waiting for Hitler, 1929-1941”でしか知らないが、戦“後”に国粋派が共和派に対して行った執念深い報復は「野蛮」という言葉も生温く、ガルパンの青師団高校の制服とは程遠い世界である。しかしリャマサーレスの筆致は、怒りに満ちてはいない。追い詰められた人間と「後難」から身を守ろうとする周囲を静かに描いている。優れた作家だ。
解説に出てくる「肝っ玉母さん」がよい。マジに知識人なんだろうな。スペイン内戦についてはポール・プレストンの『スペイン内戦』とスティーヴン・コトキンの“Stalin: waiting for Hitler, 1929-1941”でしか知らないが、戦“後”に国粋派が共和派に対して行った執念深い報復は「野蛮」という言葉も生温く、ガルパンの青師団高校の制服とは程遠い世界である。しかしリャマサーレスの筆致は、怒りに満ちてはいない。追い詰められた人間と「後難」から身を守ろうとする周囲を静かに描いている。優れた作家だ。