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時計うなぎ
さんの感想・レビュー

時計うなぎ
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私にも推しがいる。一度だけ握手したことがあるけど、それ以上に触れ合いたいとは思わない。ライブでは全身全霊で暴れるくせに、推しを目の前にするとドキドキして何も言えない。50枚のCDは買わないし、一言一句ノートに書き留めることもしないけど、私の拍手が推しを少しでも笑顔にできるならと手を叩く。ラジオ番組に、ファンクラブにメールする。推しとは信仰の対象に似ていて、宗教のようでもある。推しと神様の違いは、推しはいつかいなくなる。それでも私は生きていく。
時計うなぎ

主人公のあかりが発達障害だというが、障害かどうかに関わらず、人は誰でも生きにくさを抱えて生きている。自分と向き合い、付き合いながらそれでも生きていく。作者の 宇佐見りん さんは、21歳でこの作品を書いて芥川賞を受賞した。読メのレビューでは「読みにくい」という声が散見されたけど、情景描写や隠喩を多用した文体は、私には心地よかった。今後が楽しみな作家さん。

09/24 00:50
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時計うなぎ

「推し」と宗教は似通った概念だと思う。アレサ・フランクリンのドキュメンタリー映画「アメイジング・グレイス」で、教会でゴスペルを歌いながら陶酔したり涙を流したり失神したりする信者は、まさに推しを推す熱狂的なファンと同じだった。

09/24 12:27
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時計うなぎ
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2015/12/18(3379日経過)
記録初日
2017/11/02(2694日経過)
読んだ本
336冊(1日平均0.12冊)
読んだページ
112957ページ(1日平均41ページ)
感想・レビュー
168件(投稿率50.0%)
本棚
25棚
血液型
O型
職業
事務系
自己紹介

遅読派🐌
通勤電車と昼休みが主な読書タイム。
長編小説が好き。純文学が好き。
短編とミステリーが苦手。
マンガは読みません。
野球が好きです。ソフトバンクホークス。

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