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ネタバレ人間の心理を掴めなくなっていった主人公の兄。弟に妻と「どこかで二人で一晩過ごしてくれ」と言ったのは、あくまでその一面にすぎない。何も考えていない人が忘我する顔を見るとホッとする、という兄の心理は、無我の者に対するあこがれなのだろう。 そして、兄は「自然」なものに対して憧憬を抱いている。しかし、その憧憬は、もはや「論理的に考えすぎる」兄にとっては彼岸のもの。「考えない状態」に近づくには、と「論理的に考えて」しまう彼には、遠いものとなってしまったのだろう。『こころ』のKと兄とは、ここで繋がるのではないか。
0255文字
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読書データ

プロフィール

登録日
2012/05/15(4691日経過)
記録初日
2012/06/09(4666日経過)
読んだ本
535冊(1日平均0.11冊)
読んだページ
170166ページ(1日平均36ページ)
感想・レビュー
369件(投稿率69.0%)
本棚
4棚
性別
自己紹介

「純文学」みたいなのが好きです。
三島由紀夫とか、カフカとか安部公房とかそういうの。
少しずつ、世界の「名作」と呼ばれる古典を読んでいきたいなと
思っています。


最近は時間が取れなくて読書からは遠ざかっていますが、
これからも読書は一生の趣味としてやっていきたいなとおもいつつ、
のんびり読書してます。

返信は気まぐれになってしまうかもです。
ご了承くださいm(__)m

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