優しさ・思いやりは、自分が傷つかない距離からのみ発する。これも問題で有り、いかに己が傷つこうが完遂できるものが本物の思いやりである。それを、うわべだけの優しさを実行し、又有り難がる。そこに何の疑問も抱かない。本当にそうだと思う。私は、一時吹き荒れた『絆』がどうしようもなく気持ち悪かった。
高校生の頃、部活動にOBが来て、一人を徹底的に罵倒も交えながら〝指導〟したことがあった。指導された同級生は実力も根性もピカ一で、OBもそれが分かって前時代的な指導を行ったと見られる。ところが、休憩になって一方的にとっちめられていた(ように見えた)その人に、「良かったなあ、叱られて。」とクサイ青春ドラマのようなセリフを吐いて慰めに行った人には反吐が出そうだった。この本を読んでなぜかその気持ち悪いセリフとそれを言った人を思い出した。
犬とピアノと毛糸玉とミノムシが身の周りにあれば嬉しいです。ノンフィクション、ミステリ、世界史(特に清朝)が好きです。繰り返し読むのは三島由紀夫。
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優しさ・思いやりは、自分が傷つかない距離からのみ発する。これも問題で有り、いかに己が傷つこうが完遂できるものが本物の思いやりである。それを、うわべだけの優しさを実行し、又有り難がる。そこに何の疑問も抱かない。本当にそうだと思う。私は、一時吹き荒れた『絆』がどうしようもなく気持ち悪かった。
高校生の頃、部活動にOBが来て、一人を徹底的に罵倒も交えながら〝指導〟したことがあった。指導された同級生は実力も根性もピカ一で、OBもそれが分かって前時代的な指導を行ったと見られる。ところが、休憩になって一方的にとっちめられていた(ように見えた)その人に、「良かったなあ、叱られて。」とクサイ青春ドラマのようなセリフを吐いて慰めに行った人には反吐が出そうだった。この本を読んでなぜかその気持ち悪いセリフとそれを言った人を思い出した。