(2)なだれ込む軍国化、全体主義化の時代には、自由が制限され、為政者及び軍部による意図的に偏った、幻想的とも言える歴史観に支配されたことも、残念ながらやむを得なかったかもしれない。むしろ問題は、戦後の歴史教育にあったと言えないだろうか。民主化と共に言論の自由化も進み、また、戦時中に多大な迷惑をかけた、東アジア、東南アジアの諸国に対しての反省もそこそこに、相変わらず西洋中心の歴史観を植え続けてきたのでは無いか。それが、経済大国と言われた時代においても、それらの国々から信頼や尊敬を得ることも出来ず、→(3)
(3)現在に至り、経済力が低下する中で、必然的に中国に国交におけるプライオリティまでも奪われ続ける遠因となったのでは無いか。ことは、そのような国のプライドといったことに留まらず、世界一の少子高齢化を迎え、外国からの就業者に力を借りなければ、経済自体が成り立たなくなろうとする時代に、身近なアジアの国々から、選ばれる国になっているだろうか。少なくとも、アジアからの就業者に対して、日本人と同等の人権を認め、あるていどの文化や歴史を知ることは、国益にとっても今後ますます重要性を増してくるだろう。→(4)
(4)そう言う意味においても、この様な歴史書は意義深いものであると感じた。また、そのようなある種打算的な意味のみならず、遠い時代のシルクロードから中国、朝鮮半島を通じての、日本文化、宗教の源流や共通点を感じられる点でも、大いに知る価値のある歴史であり、それを通して、そこに住む人々にリスペクトを感じるきっかけにもなるだろう。
この機能をご利用になるには会員登録(無料)のうえ、ログインする必要があります。
会員登録すると読んだ本の管理や、感想・レビューの投稿などが行なえます
(2)なだれ込む軍国化、全体主義化の時代には、自由が制限され、為政者及び軍部による意図的に偏った、幻想的とも言える歴史観に支配されたことも、残念ながらやむを得なかったかもしれない。むしろ問題は、戦後の歴史教育にあったと言えないだろうか。民主化と共に言論の自由化も進み、また、戦時中に多大な迷惑をかけた、東アジア、東南アジアの諸国に対しての反省もそこそこに、相変わらず西洋中心の歴史観を植え続けてきたのでは無いか。それが、経済大国と言われた時代においても、それらの国々から信頼や尊敬を得ることも出来ず、→(3)
(3)現在に至り、経済力が低下する中で、必然的に中国に国交におけるプライオリティまでも奪われ続ける遠因となったのでは無いか。ことは、そのような国のプライドといったことに留まらず、世界一の少子高齢化を迎え、外国からの就業者に力を借りなければ、経済自体が成り立たなくなろうとする時代に、身近なアジアの国々から、選ばれる国になっているだろうか。少なくとも、アジアからの就業者に対して、日本人と同等の人権を認め、あるていどの文化や歴史を知ることは、国益にとっても今後ますます重要性を増してくるだろう。→(4)
(4)そう言う意味においても、この様な歴史書は意義深いものであると感じた。また、そのようなある種打算的な意味のみならず、遠い時代のシルクロードから中国、朝鮮半島を通じての、日本文化、宗教の源流や共通点を感じられる点でも、大いに知る価値のある歴史であり、それを通して、そこに住む人々にリスペクトを感じるきっかけにもなるだろう。