という物が廃されたフラットな状態で小説が語るものを受け取る事になる。そしてビリーと同じく呆然と、出来事をながめる面持ちでページをめくる。時間が行ったり来たりするうちに詳細が明らかになる事もあり、読み進める満足度は上がっていく。そして期待通り、物語はあっけなく終わっていく。しかし読者の胸には無数のザッピングで焼き付けられた場面が確かに残っている。わたしはドレスデン郊外の宿屋の主人の言葉が、何度も思い出されてならない。

そのじつさん、素敵なレビューでした。ヴォネガットは大好きで本作ももちろん読んでいます。最高傑作のひとつであり、米文学史上でも名の挙がる一冊では。細部は忘れていて（宿屋の主人の言葉も）また再読したくなりました。積読が山ほどあるけど・・。いまいち評判の芳しくない「ガラパゴスの箱舟」もよいですよ。

これはあれ、ドスト沼にはまっていた頃、“人生について知るべきことは、すべてフョードル・ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』の中にある”“だけどもう、それだけじゃ足りないんだ”という紹介文に惹かれて初めて読んで、衝撃を受けた本でした。そのじつさんのレビューが読めて嬉しい！

sleepyさん、ありがとうございます。最近はなかなか一冊を読み通せなくて燻っていたのですが、読了→感想を一気にやり切れて快いです。それもこの本の力によるもの！おすすめの本も読んでみたいと思います。

かもめさん、「ドストの名が出ると胸熱になる病」は軽く罹患中なので、本書で出た時もときめいてしまいました(^^)感想アップ後間も無く読友さんからコメントが入るのもドスト読了時なみで、この本の偉大さをまた感じました。かもめさんの感想も読みに行きますね〜