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「マルクス主義批評は、文学を、それを産み出す歴史的条件によって、分析するものである。さらに、この批評は、同様に、それ自身の歴史的条件を自覚する必要がある......換言すれば、マルクス主義批評の根底にある歴そのものの変化につれて、その批評がどのように変わるかを具体的に示すことである」(10)
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「マルクス主義は人間社会とその社会を変革する実践についての科学理論である。その意をさらに突き詰めれば、マルクス主義が述べねばならないのは、人間男女がある種の搾取や圧制形態から自分たち自身を解放しようとする苦闘の物語である。このような苦闘そのものには何ら学術的なものはない。私たちはこの事実を忘れ、多くを失っているのである」10-11

03/18 17:54
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「マルクス主義批評は、イデオロギー、すなわち、人間がさまざまな時代に自分たちの社会を経験する手がかりとしての観念や価値や感情、の理解を目指す、より大きな理論的分析体系の一部である。しかも、それらの観念や価値や感情のあるものは、文学においてのみ、私たちは目にすることができる。イデオロギーを理解することは、即ち、過去と現在とをより深く理解することである。そして、そのような理解は私たちの解放に寄与する」(11)

03/18 17:56
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「その目指すところは、文学作品をより十全に説明することである。そのためには、作品の形態、文体、そして意味に対する鋭敏な注意力が要求される。それはまた、形態、文体、意味を、ある特定の歴史の生産物として把握することも意味している。画家アンリ・マチスはかつて、全ての芸術にはその生きた時代の刻印が記されているが、偉大な芸術とはこの刻印が極めて深く記されているものだ、と指摘したことがある. . . . マルクス主義批評の独創性は、文学の歴史的研究にあるのではなく、歴史そのものの革命的理解にある」21-22

03/18 18:09
0255文字
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『ドン・キホーテ』論(高本研一訳 『著作集』第2巻)を読んだ。初出が1952年…続きを読む

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読書データ

プロフィール

登録日
2016/09/14(3117日経過)
記録初日
2016/09/24(3107日経過)
読んだ本
645冊(1日平均0.21冊)
読んだページ
189359ページ(1日平均60ページ)
感想・レビュー
528件(投稿率81.9%)
本棚
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性別
自己紹介

2016年9月からの読書記録です。

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