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すみれ
さんの感想・レビュー

すみれ
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「泥の河」も「蛍川」も人間の営みの哀しくも切ない様が描かれている。貧しさの中に日毎の糧を得るために廓船で春をひさぐ喜一と銀子の母の哀しみは,抑えた筆使いの中でひしひしと胸を打つ。図らずも友人の母親の生業を知り泣いてしまう信雄の幼さと切なさ,全てを知られて信雄に何も告げずに去っていく親子の哀しみ,物語全編に漂うelegyが聴こえてくる。蛍川にも生を全うしようとする人間の泥臭さやひたむきさが描かれる。少しずつ大人になっていく竜夫と夫を失った母の人生が縦と横に織り成す布のように鮮やかに目の前に広がっていく。名作
0255文字
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すみれ
さんの最近の感想・レビュー

バラカ

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桐野 夏生
ここに書かれていることが現実に起こりうるかもしれないと恐怖を持って読み進めた。…続きを読む
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主人公の晴太をめぐる夢見通りの住人たちとの物語。一風変わって生きているそれぞれ…続きを読む
異類婚姻譚

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本谷 有希子
結婚した男女の顔が次第に似てくるという話がほのぼのとしたタッチで描かれている。…続きを読む
愉楽の園 (文春文庫 み 3-6)

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人生の道しるべ

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流転の海 第7部 満月の道

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読書データ

プロフィール

登録日
2015/09/01(3495日経過)
記録初日
2015/09/05(3491日経過)
読んだ本
107冊(1日平均0.03冊)
読んだページ
36426ページ(1日平均10ページ)
感想・レビュー
24件(投稿率22.4%)
本棚
0棚
性別
血液型
AB型
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