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wataru909
さんの感想・レビュー

wataru909
新着
五篇ともに文句無しに面白いのだが、中でも森見氏の文体、遊び心に特に馴染むと感じたのは「山月記」「走れメロス」の二篇である。物語を自分のモノにしながらも、原作への敬意と愛に溢れていて、パロディの宿命である既視感や不遜な所といったものを感じさせないのは流石である。また「桜の森の満開の下」「藪の中」の解釈と新たな設定、展開には魅せられた。敢えて猟奇性を排除したが、原作の表現や雰囲気、勘所は踏襲されていて、その上らしさも忘れてはいない。文学の間口を郭大させる、可能性を感じる傑作だろう。
0255文字
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wataru909
さんの最近の感想・レビュー

きれぎれ (文春文庫)

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町田 康
さじ加減なのか、リズム感なのか、私には一寸分からないが、兎に角面白く上手い文章…続きを読む
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アオリイカの秘密にせまる―研究期間25年、観察した数3万杯 (ベルソーブックス)

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適材適所のルアーセレクト

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樹影譚 (文春文庫 ま 2-9)

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丸谷 才一
流れるようなリズム、筆致が心地よく、とてもユーモラスな短編だと感じた。文学作品…続きを読む

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読書データ

プロフィール

登録日
2015/02/02(3706日経過)
記録初日
2006/01/01(7025日経過)
読んだ本
279冊(1日平均0.04冊)
読んだページ
114807ページ(1日平均16ページ)
感想・レビュー
175件(投稿率62.7%)
本棚
5棚
性別
年齢
39歳
現住所
神奈川県
自己紹介

読メは由々しき罠である。

一同の甘美な感想に
ゆめゆめ魅せられることなかれ。

然もなくば手前の如く
堆い積読の峰に取り巻かれ、
「はよう読め」と言わんばかりに
崩落する書に埋もれてしまうのだ。

用心されよ。

しかし、何せ半可の不肖故、
ここに一切の期待は禁物である。

要は私の感想、てんで大したはことない。

※更新なき時は、大体釣り糸垂れてる。

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