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ごじ
さんの感想・レビュー

ごじ
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ネタバレ希望の書。この物語は夢の痕跡を追うことで、主人公の子ども時代の記憶を回収する旅である。いかに権力が思考まで司るとも、夢は唐突で脈絡なく生起し続け、いかに矛盾しようと罰せられない。酷薄で寄る辺ない権力の現実に妨害されながら、読者は古い夢の続きを覗きに行き続ける。その果てに辿り着いた母の記憶は拍子抜けする程他愛ない。そればかりかそれは二重思考によって瞬く間に掻き消される。しかしそれが何だというのだろう?そこは夢の巡礼者が行き着いた涯て。希望の在処を指し示す本書の価値を一文たりとも減じるものではないのである。
らぱん

ナイスをたくさんありがとうございます。いくつも読んでももらえて嬉しいです。

08/29 10:32
ごじ

とんでもありません。たくさん知的刺激を頂きました。これからもどうぞよろしくお願いいたします。

08/29 10:37
  • らぱん
らぱん

こちらこそです。どうぞよろしくお願いいたします。

08/29 11:20
0255文字
全3件中 1-3 件を表示

ごじ
さんの最近の感想・レビュー

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読書データ

プロフィール

登録日
2015/01/02(3645日経過)
記録初日
2003/10/01(7756日経過)
読んだ本
187冊(1日平均0.02冊)
読んだページ
57703ページ(1日平均7ページ)
感想・レビュー
187件(投稿率100.0%)
本棚
0棚
自己紹介

これからも嵐のように生活が変わっていくのでしょうが、なるべく本を読んですごしてたいと思ってます。

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