救いでもあるが、小説としてはやや掘り下げ不足で甘いか。〈地球ひいては日本という概念はなく、ムラが宇宙であった〉祖母たちの、頑迷固陋なおばちゃんたち(おっさんたちも加えていいがこの小説では男たちは影が薄い)の世間というか社会のあり様は、ちっとやそっとで変わりませんな。開票と同時に当選確実のテロップが流れて、厚い保守の地盤に支えられてと解説される、その地盤のこと、違法脱無法政権であっても、お上はお上、従ってたら損しないと支持する世論調査の三割の層のことをなぜか想像した。何を賢しらにと深沢七郎だったらいうかな。
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救いでもあるが、小説としてはやや掘り下げ不足で甘いか。〈地球ひいては日本という概念はなく、ムラが宇宙であった〉祖母たちの、頑迷固陋なおばちゃんたち(おっさんたちも加えていいがこの小説では男たちは影が薄い)の世間というか社会のあり様は、ちっとやそっとで変わりませんな。開票と同時に当選確実のテロップが流れて、厚い保守の地盤に支えられてと解説される、その地盤のこと、違法脱無法政権であっても、お上はお上、従ってたら損しないと支持する世論調査の三割の層のことをなぜか想像した。何を賢しらにと深沢七郎だったらいうかな。