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masakazu
さんの感想・レビュー

masakazu
新着
新潮新書特有のアホっぽい題名と平易な文体に反して、内容はめちゃくちゃ面白い。ファクトとエビデンスに富む論拠。冒頭では、人間(ホモ・サピエンス)の脳内が基本的には狩猟採集時代とほぼ変わらないという観点から、人間にストレスや不安・うつが発生するメカニズムを脳科学的アプローチで説明。その上で、現代のSNS(およびWEBマーケの技術)が人間の報酬系をハッキングした仕組みになっている点を指摘する。生物学的な人間の構造とテクノロジーの発展の両者を辿る語りには、緻密なSF作品を鑑賞するときと同様な知的関心を引き起こす。
masakazu

本書を紙ではなく電子書籍(文中でやや批判される)で購入し、最終的に感想をSNS(文中でボロクソに非難される)に投稿している自分の行動をメタに見つめ直してしまう…笑

01/31 21:14
  • にんにん
  • 活字の旅遊人
masakazu

第4章「集中力こそ現代社会の貴重品」にて、スマートフォンが強いるマルチタスクが、結果的に人間のパフォーマンスを低下させているという点は興味深かった。第7章「バカになっていく子供たち」も面白い。自分自身、仮に子どもができたら中学校(なんなら高校)に上がるまではスマホを持たせたくないと考えていたが、人格や知能が未形成な状態でこれを与えるといかにヤバいかということが定量的に描写されている。私自身、自分が受験生の頃にスマホを保有してたらまず志望校に落ちていた。第9章の項目「人間は幸せな生き物ではない」もなかなか。

01/31 21:24
  • Thash
  • ねお
  • なかしー
  • にんにん
masakazu

スマホを操作していなくても、視界に入るだけで各能力や心理的反応がネガティブになるのはもの凄く興味深い(具体的には対人での会話が楽しく感じなくなる、作業に必要な処理能力が落ちるなど)。スマホのアプリやインターネットブラウザが脳にポジティブな反応を与えるので、視界に入っているのに操作していない状態は、(本人の意志のは無関係に)快感を我慢している状態に等しいということなんですね。これは本当にスマホ中毒だなと

02/04 13:10
  • Thash
  • ねお
  • ゆり
  • なかしー
0255文字
全3件中 1-3 件を表示

masakazu
さんの最近の感想・レビュー

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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2009/03/03(5867日経過)
記録初日
2007/10/29(6358日経過)
読んだ本
526冊(1日平均0.08冊)
読んだページ
150936ページ(1日平均23ページ)
感想・レビュー
424件(投稿率80.6%)
本棚
5棚
性別
年齢
33歳
血液型
B型
職業
IT関係
現住所
東京都
URL/ブログ
https://note.mu/synnousk
自己紹介

福岡出身。文系。防衛大学校に12ヶ月所属して中退。大阪大学卒。中小企業→インド勤務→大手のIT子会社→大手IT→フリーランス。純文学と海外のビジネス書が好き。海外27カ国行った。

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