１年以上まって図書館の順番が来た！　「ポースケ」に似た雰囲気の長い長いクロニクル。終盤ちかくに「良心」という言葉が出てくる。最初に読んだ「君は永遠にあいつらより若い」で感じた魂をゆさぶられるものはなくなっているし、ユーモアも控えめで、正直、私が好きな津村記久子の部分が薄くなってしまっている気がした。それでも津村氏の正義というか考え方というかは読み取れるし、自分もこれからでもいいから人ともっと繋がっていきたいし、いけるといいなぁとは思いました。

すべてに頷けるわけではないし、後半になるほど、この人だいじょうぶ？　ちょっと落ち着け、て感じでしたが、読むことに対するこの人の態度にはおそれいりました。私は図書館派なので書き込み線引きはしません。でも返却の前に憶えておきたい部分をスマホで撮っといて、結局読まないことはよくあるから、「抜き書き帳」の真似はしてみよう。絶版にならないノートかぁ。銀座の伊東屋のノートなんて高そう。革カバーなんてもってのほかかな。コクヨキャンパスでええやろ。そういうキザさっていうか男のお洒落心意気みたいなのって好きになれない。

１年以上まって図書館の順番が来た！　「ポースケ」に似た雰囲気の長い長いクロニクル。終盤ちかくに「良心」という言葉が出てくる。最初に読んだ「君は永遠にあいつらより若い」で感じた魂をゆさぶられるものはなくなっているし、ユーモアも控えめで、正直、私が好きな津村記久子の部分が薄くなってしまっている気がした。それでも津村氏の正義というか考え方というかは読み取れるし、自分もこれからでもいいから人ともっと繋がっていきたいし、いけるといいなぁとは思いました。

鉄道アンソロジー。乗代雄介「犬馬と鎌ヶ谷大仏」は「旅する練習」がささらなかったのもあって期待してなかったけど良い話でした。温又柔「ぼくと母の国」は、いま息子一家が台湾に住んでいるのでそれと重ねながら2倍味わって読めた。澤村伊智「行かなかった遊園地と非心霊写真」は実家の沿線の話なので阪急電車が懐かしく、ホラーを読まない私も楽しめました。滝口悠生「反対方向行き」は長編「寝相」のサイドストーリー（？）かな。滝口さん大好き。能町みね子「青森トラム」は文体が好きじゃなくて投げそうになったけど良い話ではありました。

いまいちだった。特に目からウロコ的なことは書かれてないし。対象読者は筆者より若い人なのかな。あと、挿絵っぽく入ってるフリー素材的な画像が白人男性なのがなんかいやだ。

これまで読んだ津村記久子の中では「まあまあ」かな。表題作は主人公の気持ちが理解できて、お仕事みんなたいへんだけど生きていくよねーとの安定の感想だった。もうひとつの地下鉄の話は、自分の通勤電車を思い出したら、うーん。死ぬほど満員で、そこまで他人を気にできる余裕もなかったほど物理的に辛かったなぁ。

いままでにない不思議な読書体験だった。中国系アメリカ人の作品は何度か読んだことがあるけれど、本物（？）の中国の作家のものは初めて読んだ。夢に出てきそうなぐらい強烈な印象。