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2024年10月の読書メーターまとめ

遠宮にけ❤️nilce
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感想・レビュー
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119ナイス

2024年10月に読んだ本
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2024年10月にナイスが最も多かった感想・レビュー

遠宮にけ❤️nilce
六つの短編集(違う羽の鳥/ロマンス⭐︎/憐光/特別縁故者/祝福の歌/さざなみドライブ)出産をめぐる物語、祝福の歌が好きだった。無意識下に刻まれた暗い記憶でさえも解釈は温かく、語り手が望まれ、愛されて育った子どもなんだなあと感じられて涙腺が緩む。また登場人物それぞれの人物を表すかのような言葉遣いがとても魅力的だった。
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2024年10月にナイスが最も多かったつぶやき

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2024年10月の感想・レビュー一覧
19

遠宮にけ❤️nilce
プリズンサークルも読まなくては。見なくては。真人さんの肉体的、心理的な飢えを痛ましく思い、翔さんの愛と理解を希求する思いに共振した。彼らの被害感が行為を正当化し事件は起きる。自分の思いでいっぱいで、相手、結果に対する想像が及ばない。事件後も彼らのナラティブは聞き取られることなくただ罰が降ってくる。その無意味さ。自分の感情も行為の結果起きる相手の状態に対する責任も受け止められるようにすることにこそ、自分の行為を正当化できないと受け止められることにこそ、意味があるのに。それこそが山口さんがほしいものだと思う。
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セラピーの暴力性、妄想分裂ポジションをコンテインされることによる親密さの構築についてなるほどなと思うなどする。コンテインできるだけの余裕は十分に自分がケアされていないと持ち続けられない。とくに環境として与え続けるポジションに居続けなくてはならない人(育児・介護・教育等のケア労働)当人や社会にこの理解が浸透しているかどうかがものすごく大事なんじゃないかと感じた。しかし現実はケア労働を当たり前のように消費し透明化・無価値化する社会であり、ケア労働者当人もそれを内面化しているように思う。
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六つの短編集(違う羽の鳥/ロマンス⭐︎/憐光/特別縁故者/祝福の歌/さざなみドライブ)出産をめぐる物語、祝福の歌が好きだった。無意識下に刻まれた暗い記憶でさえも解釈は温かく、語り手が望まれ、愛されて育った子どもなんだなあと感じられて涙腺が緩む。また登場人物それぞれの人物を表すかのような言葉遣いがとても魅力的だった。
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語り手と亡くなったその娘、弁護士、もう一人の語り手。誰しもが保身によって行なった自らの行動を後悔していた。自分自身を良いものとは信じられなくなっていた。自身に力があると感じられなくなっていた。この話ほど分かりやすい形ではなくとも、そういう地場がこの社会にはある。一人の少女の信念が彼らを再生する。少女の家族の痛みを思うと苦しい。同時にあの街で育つ子どもたちのマジョリティであり続ければ安全、権力があれば正当化できるという甘やかされた状態は今の日本が子どもたちに引き継がせているものと類似していると感じ肝が冷える
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「自分自身を信じられるか」はとても大事。でも幼い時に人がそれを手に入れるには安心できる環境「他者を信じられるか」「他者に信じてもらえているか」がなくてはなかなかに困難だ。のちに他者を信じることが難しくなったとしても自分自身への信頼を持ち続けていれば気づきによってそれを取り戻す機会はいくらもあるような気がした。これは信頼の物語だと感じた。
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物語世界へ引き込むための構成、文章のうまさが際立っていると感じた。どの人物にも感情移入はできないが、どういう考え感じ方をする人物であるのかそれぞれよく伝わるし、魅力的だ。またQの母親やロクがどのような人間であったのか解釈が揺らぐことでハチと共に翻弄された感覚があった。魅惑的なQは二人の姉を愛し、愛されたが、彼女たちがいる場所はQのそばではなくそれぞれ彼女たちを揺るぎなく愛してくれる人のところなんだろうとは思う。
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須長先生との対談「ハゲ問題」の分析がとてもわかりやすい。「女の視線というフィクション」を使って男同士のやり取りの中で利用する。イジることによってマジョリティであることを確認し連帯する。イジりをうまくかわせないと外される。転落しないためにイジる。連帯する。男の子は必死で自分の立ち位置を確保しながら大人になる。男が常に気にかけているのは実は男の視線であり、そこで女は透明化・モノ化されている。立場を守るのに必死だから女の気持ちは見えないし、連帯の外にいられる女はズルい、「男はつらいよ」となる。実際辛いだろうけど
遠宮にけ❤️nilce
2024/10/27 14:10

、はなから彼らの視界にも入っていない女がフィクションの存在として男たちの間で利用されているしんどさは、男社会の連帯由来のもの。マジョリティであることを力と捉え、好き勝手している状態に異を唱え、マジョリティであることの責任を問うていけるようになるにはどうすればいいのか考えてしまう。

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所属感の減弱・負担感の知覚・身体的疼痛に対する鈍感さという三つの観点で捉え、「死にたい=それらの問題の解決を望んでいる」と理解したい。解決があまりに困難で耐え難いから「死にたい」。耐え難い痛みを散らすための行為が自傷であり、「死んでは(傷つけては)いけない」「罪である」「悲しむ」等は「問題を抱えたままでいなさい」という突き放しと圧力として届いてしまう。 自殺は優位に男性が多い。社会の求める「男らしさ(感情を表出しないことを美徳とするなど)」との関連も考えてみたい。
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どのようにして女性が分断されてきたのか、著者自身の苦い経験、当時の心理を振り返ることで理解が進む。174ページは社会が女性に期待しているものについての記述が特に強烈。本当はパリテが当然でないことを不思議に感じて然るべきだと思うけど、長年「社会が女性に期待しているもの」が、そして「それを内面化してしまっている男性・女性自身」はそうでない現実を当たり前、という理屈をいくつも準備しようとする。著者のように自分自身の感覚を疑い、経験を振り返ることから始めなくてはならない
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遠宮にけ❤️nilce
医療系YouTuberさんの本。総合診療医の著者と患者さんが「当事者はどう生きたいのか」ともに考えて行く姿勢に泣かされる。老いや病、さまざまな不自由や痛み、不安を遠ざける事は難しくても、そんな自分をどう生きていくのか、その時々の自分にできること、したいことを実現するためにどうしていくのか。きっと逃げ出したくなるのだろうけど、掴み続けていられたらいいなと思う。
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医療知識を素人にでもわかるように解説してくれるYouTuberさんの書かれた本。文字の大きさやQRコードによる動画への誘導、具体的に行動に移しやすいようレシピ等掲載するなど帯にある世代の当事者自身が役立てることができるよう工夫されている。
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あらすじに惹かれて手に取った作品。元気印のほむらちゃんと静かに過ごすのが好きなクルミくん。クルミくんの写真を推したくて起こしたほむらちゃんの秘密の行動が、どんどんみんなを巻き込んで楽しい活動を膨らませていく。恋や友情や様々な人間関係に悩む姿も、選択も、一つの正解なんてない。それぞれらしい形があるのだと感じました。SNSと無縁ではいられない世代に向けた楽しみ方や注意の仕方なども学ぶことができ、ハッシュタグなど現実にもリンクしていきそうな流れも面白いです。続きも楽しみにしています!
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目は外にさらされている唯一の臓器、と捉えると保護せねばならないなという気持ちにさせられる。サングラスや目薬の有効期間が短いこと、眼科の検診を受けること。気にかけていなかったところがたくさんあった。簡易テストもあり自己チェックできるのも良かった。目にいい悪いと単純化するのではなく具体的にどのような効果があるのかを理解しておくことが大事だと感じた。
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主人公から見て不可解な言動をする登場人物にもそれぞれの背景があるのがみえて、等身大のリアルな高校生の姿だなと感じる。違う相手に想いを馳せて支え合うことも、飲み込まれずにきちんと線を引くことも、関わり合いながら学んでいく。忙しく競い合わされる日々と自分を知り選択していくこと。「ただやる」を続けていくこと。それから思う存分今を楽しむこと。成長著しいこの時期を眩しく思う。そしてジュノの両親や叔父を見ていると大人も必要なものが違えどずっとそうなのだと思う。
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あまりにも有能すぎるインコのピーちゃん。いて欲しいときに、そしてかき回して欲しい時にも、期待を裏切ることなく必ず出没する。美点はてんこ盛りだけど、ごっそりと欠けている部分がいくつかあって、よそから見るととても魅力的なのにいまいち自信がないらしいヒロインと、反対に人からは平凡と見られているがただ一点、けん玉に打ち込む姿がヒロインを釘付けにした主人公との、はちゃめちゃ展開が楽しめます。
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新人賞がどのようにして選ばれているのか、そして選ばれた作家さんのインタビュー記事。それから座談会。 作家さんのインタビューの「作品と現実が同一視されるものなんだと驚きました」という言葉にめちゃくちゃ頷いてしまいました。
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ネタバレ自分を隠すことで心をどうにか守ってきたカケル少年が、大切なペットを守るために仲間と共に動き出すことによって、人間への(動物へも?)信頼を取り戻すまでの物語。話せなくっても繋がりを感じられる飼い猫たちの気持ち。それから話すことでようやく気付いた家族の気持ち。冒険を通して成長したカケルは、これからどんどん大切な人を選び、親密になることができるようになっていくんだと感じました。少し遅かったけど、父や兄から守ってもらえてよかったね。
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タイトルで敬遠せずに手に取ってみてほしい。異性を描く、つまり自分とは重ねられるところが少ない対象をどう描くのか、描かれてきたのか。名作を通して考察する本。それも文化的にも言語的にも違うものを背負って育ってきたイタリアの女性が。故郷の文豪菊池寛、高校時代に超読んだ江戸川乱歩も載っていて嬉しくなりました♪海外翻訳事情も見えて面白かったです。
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遠宮にけ❤️nilce
五感をフル活用させられる汁気のある生々しい描写と、幻想と現実とが混ざり合って足元がわからなくなるような恐怖を味わえるホラー小説。勇敢を通り越してどこか壊れた感じのヨシダさん。そしてとても息継ぎが多く丁寧な語りをする穏やかなJさん。それから人の良い語り手のカズヤ。彼らが経験する霊たちの物語は、回を重ねるごとにどんどんエゲツなくなっていく。だんだんとこの国のどこかで今まさに本当に起きているのではないかと思えてきて、怖くなる。霊よりも現実の方がずっと……。どうかこの本がヨシダさんに届きますように。
佐野和哉
2024/10/03 23:06

感想のご投稿ありがとうございます!! 汁気のある生々しい描写、幻想と現実とが混ざりあって足元がわからなくなる、この二つがもう本当に特にうれしいです! 日本橋漂流少年の夕焼けの墓地の場面は実は結構な割合で実体験を元にしています。これが多分、幻想と現実の曖昧になるお話を書く、きっかけの出来事でした。 折角なので制作裏話でした…(笑) ヨシダさんに届くまで頑張って書き続けます!応援よろしくお願い申し上げます。

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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2019/07/20(1959日経過)
記録初日
2021/08/15(1202日経過)
読んだ本
414冊(1日平均0.34冊)
読んだページ
112779ページ(1日平均93ページ)
感想・レビュー
184件(投稿率44.4%)
本棚
4棚
外部サイト
自己紹介

物語の感想をnoteにまとめています
https://note.com/nike_nilce/m/m0bf72226ab52

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