著者は東大院の准教授。聖書の時代から現代までの歴史をたどる。「ユダヤ」とは聖書にあるヤコブの息子「『ユダ』の」を意味し諸部族の総称となった。「ユダヤ教」は前586年のバビロン捕囚の後（故郷から離れた状態がディアスポラ）もモーセへの信仰を軸にまとまりを維持する中で生まれた排他的一神教。ローマのような大国支配、イスラムとキリストの間など、歴史の大半においてマイノリティでありながら、移動した先々で共同体を形成し政治権力を味方につけて生き残ってきた。ホロコーストとイスラエルくらいしか知らない身には勉強になった。

著者は河北新報社の記者。福島県国見町を舞台に、ふるさと納税を隠れ蓑とした救急車リース事業の不正を取材した記録。「地方自治は民主主義の学校」と言われながらも、多選や無投票の弊害でお粗末な政治が行われていることも多い。それをコンサルや事業者が食い物にしているのを指して「過疎ビジネス」とは言い得て妙。登場する「親会社」はさすが大手だけあって脇は固い。それと比べると残念な地方議員が一定数いるのは事実だろう。地方自治のあり方も問う一冊。

著者は東大院の准教授。聖書の時代から現代までの歴史をたどる。「ユダヤ」とは聖書にあるヤコブの息子「『ユダ』の」を意味し諸部族の総称となった。「ユダヤ教」は前586年のバビロン捕囚の後（故郷から離れた状態がディアスポラ）もモーセへの信仰を軸にまとまりを維持する中で生まれた排他的一神教。ローマのような大国支配、イスラムとキリストの間など、歴史の大半においてマイノリティでありながら、移動した先々で共同体を形成し政治権力を味方につけて生き残ってきた。ホロコーストとイスラエルくらいしか知らない身には勉強になった。