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2024年12月の読書メーターまとめ

かわかみ
読んだ本
10
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3249ページ
感想・レビュー
10
ナイス
136ナイス

2024年12月に読んだ本
10

2024年12月のお気に入り登録
1

  • こほ

2024年12月のお気に入られ登録
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2024年12月にナイスが最も多かった感想・レビュー

かわかみ
小町さゆりは太母の如き司書。悩みを抱える人たちが答えを見つけるために、あるいは勉強するために読むべき本を尋ねるとたちどころにリストアップしてくれる。しかし、必ず、その悩みと直接には関係がなさそうな本も推薦する。それらの本は実在する本であるところが心憎いのだが、本を読んでみた人たちは、自分のおかれた境遇や日々の生活の中で、なにか気づきを得て新たな気持ちで前に進んでいくというオムニバス。自己啓発系の寓話に似て非なる心優しい文学。
が「ナイス!」と言っています。

2024年12月の感想・レビュー一覧
10

かわかみ
ネタバレ図書館で借りた本。この作家の作品は初めて読む。本作はティータイム・ミステリーのつもりで書いたとあとがきにあるので、おそらく本格的なミステリーもあるのだろうが、なんだかなぁ、という感じ。主人公がナルコレプシーという設定も意味があったのかよくわからない。トリックの謎解きも最後は偶然のイタズラが介入するし。作品世界に入り込めなかったのでエピローグは斜め読み。読み終わって目が点になりAmazonレビューを調べたら、☆3つが一人だった。あ〜あ。
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かわかみ
民俗学的な怪異な世界観とミステリーを融合させた独特の作風をもつ作家さん。ミステリーとしての完成度はともかく、おどろおどろしい怪異の描写は上手い。著者は既に多くの著作をものしているが、本作はそれらの作品で既に活躍しているらしい二人の登場人物の若き日の交流を描いた一種のスピンオフ的な短編集となっている。怖い話に適度なユーモアが散りばめられて読みやすい。
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かわかみ
ミステリー作家がミステリー小説をパロディーにしたような短編集なのだが、そういう類型の作品としては、東野圭吾の「名探偵の掟」を思い出す。ただ、東野圭吾の「名探偵〜」は、パロディーの裏に本格ミステリーがブームになった末に袋小路に入りかけていたのを、なんとか批判的に乗り越えようという志を感じた。対して、倉知淳の本作はどうなんだろう?私は個人的にこの手のおふざけも好きだが、作者はどれだけ真面目にこれらの作品を書いたのかなぁ?
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かわかみ
これはやられたなぁ。フーダニットを読者に問う本格ミステリーで、エラリー・クイーンばりの論理パズルで探偵は推理していく。ワトソン役の青年の視点でストーリーが語られるのだが、ロマンスの香りも漂いつつ、相手の女性すら犯人なのかも知れない緊張感もある。長編なのでストーリーのまとまりごとに作者が親切にも冒頭で要旨をまとめ注意を促してくれる。作者はそこで嘘はついていないのだが…。本作は1996年に出版されたそうだが、その頃には知らなかった。パズルは込み入っているし、長編だけれどユーモアたっぷりなので読みやすい。
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かわかみ
2007年に夕張市が財政破綻した後で、総合病院が閉鎖され、小さな診療所だけが残った。専門医がいなくなり、高度な検査や医療もできなくなった。ところが、ガン・心疾患・肺炎という三大死因による死亡率は低下し、代わりに自然死と老衰が増えたことで総死亡率は横ばいで推移した。一部では知られた「奇跡」の内情を詳しく説明したのが本書である。一見、地域医療のあり方のレポートのようだが、実は夕張以外に住む日本国民一人ひとりが自らの老いと病と死に向き合うための参考になる一書である。著者は一橋大学経済学部卒の医師。
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かわかみ
Kindle Unlimitedで読んだ。著者は本格ミステリーで一定の評価を得ているらしいが、本書はユーモアミステリーになるのだろうか。短編集である。ウイットが利いて、社会批評になっている作品もある。謎解きは、さほど凝ったものではないが、リラックスして読めるところがよかった。
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かわかみ
Kindle Unlimitedで読んだ本。この頃のライトノベルやコミックのトレンドなのだろうか。本作も主人公の若い女性が怪異を視る力があり、その故もあって、職場の人との折り合いがうまくいかないというキャラクターである。そして、美形で裕福な拝み屋である津々楽に拾われて助手として新たな経験を積んで成長するお話である。逆に言うと、貴方が世間に馴染めなくても貴方は悪くない。貴方の特質を分かってくれる人がいるのだから前を向いて歩けと。それが悪い訳ではないが、類似した作品がかくも多いと何故なのか思案してしまう…。
が「ナイス!」と言っています。
かわかみ
小町さゆりは太母の如き司書。悩みを抱える人たちが答えを見つけるために、あるいは勉強するために読むべき本を尋ねるとたちどころにリストアップしてくれる。しかし、必ず、その悩みと直接には関係がなさそうな本も推薦する。それらの本は実在する本であるところが心憎いのだが、本を読んでみた人たちは、自分のおかれた境遇や日々の生活の中で、なにか気づきを得て新たな気持ちで前に進んでいくというオムニバス。自己啓発系の寓話に似て非なる心優しい文学。
が「ナイス!」と言っています。
かわかみ
ホラー短編のオムニバス。各編とも著者自身と思わせる作家の独白から始まり、人から聞いた話として怪談が綴られる構成だが、モキュメンタリーのような現実感が醸し出される。また、それぞれの怪異については、因縁話など謎解きはされず、怪異の正体はわからないまま読者は取り残される。今、実話怪談と称するジャンルが一部で注目されているが、そんな感じが漂う一書だった。縷々綴られたオムニバスが最後の表題作「逢魔宿り」に収斂して、本書全体が一段とメタなレベルの怪談となって終わるのは見事な趣向。
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かわかみ
2010年頃にデフレの原因は人口減少のせいだと唱えた不思議な本が出版されたが(私は未読)、本書は人口減少によって労働市場が供給不足になってインフレに転じると予想する。バブル崩壊後の経済低迷には需要不足とマネーサプライ不足が関係していたが、その背後では人口減少による労働市場の変化が進行しており、現在は調整局面を過ぎて影響が顕在化する段階に来たという。すでに地方の中堅企業ではデジタル技術の活用による人手不足への対応が始まっており豊富な事例が取材されている。10年後ぐらいにリファレンスされるべき本だと思う。
嵐 千里
2024/12/02 15:20

『デフレの正体』です→https://nanako2017.jugem.jp/?eid=291

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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2019/08/18(1973日経過)
記録初日
2007/05/13(6453日経過)
読んだ本
929冊(1日平均0.14冊)
読んだページ
228945ページ(1日平均35ページ)
感想・レビュー
929件(投稿率100.0%)
本棚
23棚
性別
現住所
東京都
URL/ブログ
https://note.com/mshr3033
自己紹介

会社勤めをリタイアして、東京の多摩地域で悠々自適の日々を送っています。 趣味として、クラシックギターを下手の横好きで習っています。

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