貧困家庭で育つとは、こういうことなのかという衝撃を突きつけられた感じ。生きるために自分のできる環境下で精一杯生きる花をだれが批判できよう。騙されても奪われても、たくましくひたすら周囲の人々の生活を背負いながら闇の世界へと落ちていくティーンエイジャー。これまでは、少々とがった感じの読みにくさを感じていた著者だが、これは非常にすんなりと力強い書きぶりで胸に迫ってきた。一気読み。

こちらが絞首商會の続編だった（この前にもう一つあるらしい）。今回は井口が事件に巻き込まれて探偵役。サロメの絵にまつわるストーリは面白かったが、とにかく殺人の動機や方法があまりにも残酷で好きになれない。今後峯子がどのような生き方をするのか興味津々。晴海商事の社長が道楽のように彼女の人生を見ているのが、ありがたいのようで、腹立たしくもある。

絞首商會の続編かと思ったら同時代というだけで接点はほとんどなしだった。サーカスを逃げ出してきたユリ子の設定も宝探しの暗号解読も複雑すぎてよくわからなかったが、ユリ子の奔放さ痛快で面白く読めた。この時代の良家の女性の生きにくさも伝わってきた。

貧困家庭で育つとは、こういうことなのかという衝撃を突きつけられた感じ。生きるために自分のできる環境下で精一杯生きる花をだれが批判できよう。騙されても奪われても、たくましくひたすら周囲の人々の生活を背負いながら闇の世界へと落ちていくティーンエイジャー。これまでは、少々とがった感じの読みにくさを感じていた著者だが、これは非常にすんなりと力強い書きぶりで胸に迫ってきた。一気読み。

ディスレクシアやADHDが、障害と認められるようになっても、その人たちにどう向き合っていくべきかわからない。困っている人に寄り添いたい思いは、結局は自己満足や偽善なのかと自問することも多い。何もしないよりいいという言葉に救われるが、やはりやったことを認めてほしい、感謝やねぎらいの言葉がほしいという気持ちはぬぐえない。篠ちゃんの肯定的な言葉が響く。「毎食きちんと食べる」「動きながら考える」という人の根本となるような志向が好き。

これまで読んだ著者の本とはだいぶ異なる。私はあまり好みではなかった。

ヘンリー＆マーサのお話。アーニャの可愛さが増す！

続きが気になっていたけどやっと読めた！