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2025年8月の読書メーターまとめ

ちゑ
読んだ本
9
読んだページ
2988ページ
感想・レビュー
9
ナイス
469ナイス
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2025年8月に読んだ本
9

2025年8月にナイスが最も多かった感想・レビュー

ちゑ
ネタバレどこまで泣かせれば気がすむのか。各人の最期の姿が血塗れなのに温かい。不意に始まった蠱毒という名のデスレース。当初は、蠱毒(こどく)に孤独を読み重ね、様々な過去を背負った者たちの孤独な人生、孤高の闘いを想像したものだが、結びの彼らに荒涼としたものはない。これだけの殺戮を繰り返しながら、人の心という人智を超えた力に突き動かされた者たちを、柔らかな温もりで包むようなこの終局に安堵した。今は、終わったんだなぁという感慨でいっぱい。面白かったな。あ、『天』のレビューで「双葉、闘え!」って言ってごめんね…。
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2025年8月にナイスが最も多かったつぶやき

ちゑ

暑い。だけど、どこかに行きたい。下界より5℃は涼しいと言われる六甲山に出かけたものの、5℃なんて計測の誤差範囲みたいなもんで、体感温度は全く変わらないと理解した7月。冷房最高!冷え冷え室内での読書は至福!面白い本なら、尚よし。 『アーマード2』がまさにそれだった♪ 2025年7月の読書メーター 読んだ本の数:9冊 読んだページ数:2508ページ ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/1076924/summary/monthly/2025/7

が「ナイス!」と言っています。

2025年8月の感想・レビュー一覧
9

ちゑ
ネタバレ本作はフィクションです…と言ったところで、ここまで寄せてくると、昭和史をなぞるように数々のニュースが頭をよぎる。虚が実を上回るさま、或いはその逆を想像させながら読ませるのは、いい意味でズルい(笑)。戦後、不動産事業で財を成したある一族の栄華の裏にある愛憎の物語にとどまらず、家宝とする刀の秘密を絡ませることで、幻想を追い続けた者の虚無感がひしひしと伝わってくるのがいい。変わりゆく東京の姿もいい。ただ、語り部の〈僕〉のいつまでも続く坊ちゃんな感じにはイライラしかなく、僕の口に物語の全てを委ねるには力不足だ。
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ちゑ
ネタバレボディビル大会上位入賞。たった3ヶ月のトレーニングでマッチョになった人気アイドルのドーピング疑惑を追うために、件の彼がオープンさせたジムに潜入取材せよ。そんな指令を受けた週刊誌の新人記者/松村くん。真面目で好感が持てるんだけれどちょっと不器用。小旗を振って小声でガンバレ〜と、つい応援したくなるような彼の奮闘ぶりが終始物語を牽引していていい感じ。とは言え、マッチョ化の謎や伏線の回収なども意外性があってミステリとしても楽しめる。平易な文で場面を想像しやすく、読後には、あ〜面白かった!とサラッと言える1冊だ。
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ちゑ
ネタバレ傷ついた心や身体を受容することの難しさや、回復力を信じて待つもどかしさを身に沁みて感じている。ほんの10ヶ月前までは何も起きていなかった。それが今では、物理的にも機能的にも喪失した部位を目にするたびに悲嘆する毎日だ。そんな私には時期尚早の本だったのか。7つの短編どれもが静謐で、閑寂にも思える言葉の数々が心地よくもあるのだが、触れられたくない部分に手をかけられたようにも感じて辛くなってきた。まだまだ痛い。回復途上だ。回復する力が目視できればいいのにな。不足分を一気にチャージして、何食わぬ顔で前を向いてやる。
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ちゑ
ネタバレ何かが起こりそうで起きなかった。読み終わった今、私の頭の中には、憂鬱そうにベッドに横たわる若くて美しい母親の姿がとり残されている。こんな忘れ物はいらない。周囲では死が蔓延し、慢性的な病に悩まされ、歳の離れた男と結婚して女という性を持て余している母親。私ですらこの女性が纏う闇に引き摺られそうなのに、そばでこの母を見つめる8歳の娘には、どう映っていたのか。その鬱々としたものを、タイトルにある〈深淵〉という言葉で表現してしまうには粗放な気がするが、それしか言いようがないほど、モヤモヤとした物語だった。
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ちゑ
ネタバレこんな積読本を発見。パラパラするうちに先が気になり、そのまま一気に読み終えた。外洋ヨットでハネムーン航海中の夫妻が、沈没間近の漂流ヨットを発見。そこから脱出してきたと思しき1艇のボートには1人の美青年。もちろん救助はするし、自分たちのヨットに乗せる。でもその青年、ちょっと変。あっちのヨットで何が起きたのか知りたいけれど、ヨットを見に行くことを提案しても拒否される。じゃあ、こっそり見に行ってしまえ〜!←これが恐怖の始まり。この後の大海原での出来事、怖いと言えば怖いんだけれど、人間が1番怖いんだよ。
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ちゑ
ネタバレどこまで泣かせれば気がすむのか。各人の最期の姿が血塗れなのに温かい。不意に始まった蠱毒という名のデスレース。当初は、蠱毒(こどく)に孤独を読み重ね、様々な過去を背負った者たちの孤独な人生、孤高の闘いを想像したものだが、結びの彼らに荒涼としたものはない。これだけの殺戮を繰り返しながら、人の心という人智を超えた力に突き動かされた者たちを、柔らかな温もりで包むようなこの終局に安堵した。今は、終わったんだなぁという感慨でいっぱい。面白かったな。あ、『天』のレビューで「双葉、闘え!」って言ってごめんね…。
が「ナイス!」と言っています。
ちゑ
ネタバレ 本作は〈普通〉を願って生きてきた男の手記(ある人物に向けて書いた3通の手紙)という形式をとる。そこでは、無難なラインから逸脱せずに立ち振る舞う自身の姿が語られるが、彼の思考になんとも言えない嫌悪感が募っていった。普通か否かの線引きは、常に損得勘定の上にあり、そこに計算高さが見え隠れするのだ。何が普通だ。上昇志向の塊じゃないのか?普通の軌道を外れたら、運が悪かった周囲が悪かったと他責かよ。問題山積みの社会には、色んな人間が生起・発生するのは周知。こんな人間もいるかもなと思いながら、自分はどうだと振り返る。
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ちゑ
飄々としたエピソードを、知性と博識で思索した40篇のエッセイ集。アジフライ好きとしては放っておけない表題だ。浅田氏的アジフライの召し上がり方に興味津々で読んだけれど、注目するところはそこか〜い!いやいやいやいや、その時の気分でいいぞ、それは(笑)。考えていたら、なんだか食べたくなってきた。アジフライは下ごしらえから楽しいよね。ゼイゴが過不足なく切り取れた時の達成感!…なんてね。コロナ禍で窮屈な日々を過ごしていた作者の食と旅のクスッと笑えるエピソード。疲れた体に美しい文体が浸透していく気持ちよさがあった。
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ちゑ
北方謙三版/水滸伝(全19巻)を読み終えたけれど、大水滸シリーズとして続く『楊令伝』『岳飛伝』を読むかどうか、ずっと迷っている。(とにかく長い!)コレは水滸執筆中の対談や書評、人物辞典を収録。読了者にとっては嬉しい1冊だ。賛辞だらけで満腹になるけれど、名場面を思い出したり、あ…そんなこと考えながら書いてたのね、などと裏面からの水滸を楽しんだ。とりわけ担当編集者からの鋭い私信が面白かった。続編を読む前に、原典を読みたい気持ちも湧いてきたし、再読したくもなってきた。やっぱり悩ましい。水滸伝って中毒本だな。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2019/12/19(2187日経過)
記録初日
2019/12/20(2186日経過)
読んだ本
971冊(1日平均0.44冊)
読んだページ
358922ページ(1日平均164ページ)
感想・レビュー
846件(投稿率87.1%)
本棚
19棚
自己紹介

2019年12月から、お世話になっています。
子供の頃、デュマの『モンテ・クリスト伯』を読んで以来、本の虜。沢木耕太郎は若かりし頃の私のバイブル。『高熱隧道』を筆頭に吉村昭はその名を目にするだけで心が震え、山本周五郎は『さぶ』に始まる人生の道標。
自己啓発本とホラーは苦手ですが、なんでもニュートラルに読みたい派。

読メを知る前の5年程の本は、思い出しながらボツボツと登録していますが、それ以前のものは、遠い記憶の中だけに…。

本と映画と音楽好き。老眼鏡のお年頃。よろしくお願いいたします。

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